Monday 25 August 2014

帰国しました

昨夜、日本に着いた。
家に着いたのは日付が変わってからだった。
出発も真夜中だったが到着も真夜中だ。

今後のために記録をしておく:
シアトルからのフライトは10時間未満だった。
客がとても少なくて、乗っていたほぼ全員が隣の席を独り占めできた。
シアトル発時刻は8PM。
乗っている間に体内時計は就寝時間に入る。
それにしたがって、眠った。

飛行機に乗ってすぐに「グランド・ブタペスト・ホテル」を見たのだが、途中でつまらなくなった。
この監督の作品っていつもそう。
「絵的」に素敵で、雰囲気がいいので「おしゃれ」と騒がれる。
しかし内容がイマイチよく分からない。

そのあと「The Other Woman」を見た。
これはたぶん日本でも公開されていないのではないだろうか。
3人の女が、1人の男に復讐するという話。
トレイラーは前にも見たことがあった。
お決まりのキャメロン・ディアスで、びっくりするほどバカバカしい話なのだが、思ったよりも面白かった。
というかこういうくだらないのが見たい気分だったし。

そのあと、アイマスクとイヤプラグをして横になったら眠ったのだと思う。
ぐっすり寝たつもりも無いしずっと姿勢がとれずにもごもごしていたのだが、気がつくと残り時間があと2時間と少しになっていた。

最後にウディ・アレンの「ブルー・ジャスミン」を見た。
これは日本で公開されているのかな?
なかなかこれもいつものように、よかった。

そのあとバックギャモンをやって遊んでいたら日本についた。

着陸前に、あ、そういえば、と思って窓のシャッターを開けて下を見ると、ギランギランした東京の街が目に飛び込んできた。
夜に飛行機に乗るっていうのは、こういうところがいい。
まばゆかった。
圧巻だった。
帰ってきたのだと思った。

空港に到着したばかりという客は多かった。
国際線ターミナル大繁盛だなあと思った。
いずれ成田の出番が無くなる日が来るのかもしれない。

重い荷物を引きずりつつモノレールに乗り、1時間ぐらいで帰宅。
特に何も食べず、お風呂に入って、1時過ぎに寝た。
たぶん1時過ぎだったのだと思う。

そのままぐっすり寝て、朝7時前に目が覚めた。
それから今日は、普通に日本時間にあわせて動いている。
特に問題ない。

常に問題なのは西から東へ向かう場合であった。
だけど今回はカナダに着いたときも特に時差ぼけが無かった。

行きにも帰りにも共通していることと言えば、機内で寝たということだろう。
少しであれ、目を閉じて睡眠をとったからだ。
帰りの便なんて「ちょっと長い夜が来た」ぐらいに思っておけばなんとかなる。

でも今日はもう眠いです。
そろそろダウンだわ。

Sunday 24 August 2014

カナダ滞在終了

カナダを発つ。
あっという間に3週間が過ぎてしまった。
過ごしやすい気候で、朝晩は寒いくらいの毎日だった。
これから日本に戻ってその湿度と気温の変化に耐えられるのか不安である。
ここではいつも厚手のパーカーやカーディガンが手放せないのだが、日本に着いた途端にこれらは急に魅力的に見えなくなってくるのだろう。

これだけの期間いて気づいたことの一つをメモしておく。
英語を読む速度が上がった。
話すことと聞くことのレベルが上がるのはまあもちろんなのだが、「読み」も上がった気がする。

そもそも心理的な壁が無い。
つまり、苦だと思わない。
スイスイ言葉が入ってくる。
情報を得るために目を通す、という作業が早くなった。

やはり慣れなのだろうと思う。
イギリスにいるときもそうだった。
滞在後しばらくしてから、英文テキストを見るのが苦ではなくなったことに気づいたのを覚えている。

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さっき書いてから数時間後。
今はシアトルの空港にいます。

東京行きの便が8時発なので、待ち時間が3、4時間ある。
気のせいか、周りの人たちがless friendlyになったような気がする。
あと、いろんなものが、でーん、と大きくなったような気がする。

この滞在で、カナダはアメリカと全然違う、ということが分かった。
以前聞いたジョークで「カナダ人とは洗練されたアメリカ人である」というものがあった。彼らは決してアメリカ人ではないが、本当に、うんと洗練されているし、とても常識的な人々である。
困っている人を助ける、欲張らない、譲り合うー
そういったことがカナダでは「普通」なのだ。

ありとあらゆるものがニュートラルで、"in between"という感じがした。
つまり、食べ物や人間のサイズも大きすぎない。
英語も世界中のいろんな人に対して聞き取りやすい。
どこをとっても極端なところがない。

「個性が無い」とも表現できる。
だが、「異」なものに対してとにかくオープンであり、人々が共存していくための妥協点を見つけた結果なのだと思う。
住んでいる人たちはそのようなことを意識さえしていないのだが。

ゴミのリサイクルや分別は推進されているし、健康志向の人々が多い。
資源も土地も、有り余るほどある。
だからだろうか、人間にあまり欲があるように見えない。
これを見ると、東京人がいかに殺気立っているかを思い知らされるのである。
東京という場所では、神経質にならざるを得ない。

カナダの人々が特別に何かを行っているわけではないと思う。
すべてが自然なのだ。
人と人とのつながりを大切にするだけで、人間はここまで“豊か”になれるのである。

Friday 22 August 2014

映画館が一つの身体になる

今日はカナダ滞在で最後になるであろう映画鑑賞をしてきた。
"CHEF"という映画。
アメリカで2014年の3月に公開されたらしい。
日本に来るのはおそらく来年だろうか?
とにかく日本での公開はひどく遅れるのは確かである。たいていの場合。

ここの、キャンパス内にある小さな映画館では今日から3日間だけ公開される。
今日が初日のためか、驚いたことに映画館は満員だった!!

いつもはこんなこと無いのに。
有名な役者が出るということもあるだろう。
単に、面白そうだ、というのもあるだろう。

7時ぎりぎりに入って、空いている席をさして「ここいいですか」と聞いたら、右脇のおじさんが"Sure"と言って、左側のおばあさんが"It's all yours."と言った。

こういうさりげない一言がとにかくあたたかい。
ますます帰りたくなくなる。

一番後ろの列に座ったのだが、見渡す限り、観客は中高年だった。
髪が白い。

こんなに超満員の状態で映画を見るのは初めてだった。
さらに周りの年齢層がこれだけ高いのも初めてだった。

みんな、とにかくよく笑う。
しかも同じタイミングで"Hahaha"と笑うので一斉に映画館がどよめく。
笑うだけではない。
切ないシーンを見ると"Awww"と言うし、気持ち悪いシーンを見ると"Ewww"と言う。
シェフの話なのでとにかくおいしそうな食べ物が次から次に出てくるのだが、皆が一斉にため息をついたり"Ohh"と言ったりする。
間投詞が飛びまくる。

日本でも映画を見たことはあるけど、ここまで観客が一斉に反応する中に身を置いたことは無い。

映画館が、一つの身体になったような感じがする。

映画館で映画を見ると面白い、という人はつまりこういうところに魅力を感じるのだろうと思った。
同時に、イギリスにいたときも映画館がこれに近い感じだったのを思い出した。

日本人はやはり静かだと思う。

映画自体はとにかく面白かった。
ここで見る最後の映画にふさわしいと思った。
サントラが良かった。
ラテン音楽をすごく久しぶりに聞いて、目がさめたような、血が沸くような感じがした。

Monday 18 August 2014

バンクーバー

ああお盆だなあそういえば、なんて思っている間に、カナダ滞在期間の3分の2が終わってしまった。早いのなんの。

週末はバンクーバーへ行ってきた。
ユースホステルに1泊して、学生時代と似たような行動をしてきた。
ホテルだと、1泊2万円くらいする所しか残っていなかったので、まあユースホステルでいいか、という感じ。

ゆっくりしながら行動したかったので、観光地と言えばアートギャラリーとUBCの博物館くらいしか行かなかったのだが、それでも十分満喫できた。

聞こえてくる言語が、英語に限らず様々で、本当にどこにいるか分からなくなる感じがした。国際都市と聞いてはいたが、本当にそうだと思った。

アジア系の顔をしていても、移民としてここに渡ってきたのが三代前の話であれば、もはや孫としてここに暮らす人たちのことを移民とは呼ばないだろう。

その辺の感覚が、日本に暮らしている限りあまり無い。
ということもやっぱり日本を出てみないと気づかないわけだ。

日本っていったいどこまで「均一」なんだろうか、と思ってしまう。

さ、眠い。
寝よう寝よう。

Thursday 14 August 2014

雨が降った

今日は朝から雨が降っていて、困った。
傘を持ってきていない。
どうしようと思ったけど一歩外に出たら、心配するほどの雨でもなかったのでパーカーのフードをかぶって歩いた。
それでも、ここにあと1週間くらいいるわけだしなあと思って傘を買うことにした。
傘を選んでいたら、カナダ人(と思われる)男性が、傘について色々話しかけてきた。
「世界で一番いい、しかもタダの傘を知ってるかい」と。
2、3分話して、青い傘を買うことにした。

イギリスにいるときは、1年間で1度も傘をささなかった。
霧のような雨がほぼ毎日降るので、いちいち傘をさす必要はなかった。
日本にいても傘を買ったことがない。
もらったものが多い。あるいはいつの間にかどこからか出現するものが多い。
または、ゴミとされる傘のなかには新品同様のものがたいていある。
だから、自分のお金を出して傘を買うのなんていったい何年ぶりだろうか、と思ったけど最後に買ったのがいつだったかもはや思い出せなかった。

それにしても寒い。
太陽が出ないと、10月ぐらいの寒さになる。
しかも雨となるとさらに寒く感じる。
半袖では、とてもじゃないけど、いられない。
長袖を2枚着て、スカーフを巻いても、まだ寒い。
今は8月であるということを時々忘れている。

今日はDesert Runnerという映画を見た。
世界にある4カ所の砂漠で行われるマラソン大会のドキュメンタリ。
ばかばかしいようで、これがなかなか面白かった。
いやはや、人間はいろんなことを考えだすなあと思った。
借りている住まいである地球を、ここまで隅から隅まで使おうとするとは。
最後に、おまけの写真ひとつ。

カナダのお札はきれいだ。
色分けの仕方もいいし、サイズもいいし、デザインもすっきりしている。
紙じゃない部分が間にあって、そこにさらにデザインが施されている。

Wednesday 13 August 2014

見知らぬ人と話すことは難しいか

カナダに来てのんびりできているかというと意外とそうでもない。

もちろん東京にいるより何倍もくつろげてはいます。それは事実。
一人分のスペースが広いので、すぐに芝生(こういうところ↓がいっぱいある)に寝転がったり外で物書きしたりすぐにできる。最高。

だけどスケジュールは結構"つめつめ"な状態で、たとえば日本の大学生なんかと比べたら断然忙しいと思う。
どういうスケジュールかというと、午前中は8時半〜12時半まで講義が2つ。
間に20分の休憩が入るのみなので、1コマなんと110分。
長い。
それからお昼を食べてホッとしたのもつかの間、1時半か2時ごろ〜次のワークショップが始まる。
これは日によるのだが、少なくとも2時間は続く。
今日なんて1時半〜4時半までだった。
これはさすがに疲れる。

だから、終わってからスーパーに買い物に行ったりでかけたりしようと思っても、もう時間が無い、という場合が多い。
昨日はかろうじて、ほぼ一週間ぶりにスーパーに行って買い出しすることができた。

だけどもし洗濯をしようと思ったら、ランドリーまで行って仕上がりを待たなければいけないのでその間ここを離れることはできない。

今日こそダウンタウンに行こうと思っていたのだが、これまた時間がなかった。
というよりも、余裕が無くなるのがいやで、あきらめた。

少し書き物をしてから、シャワーをあびて、映画を見に行った。
映画と行っても、キャンパス内に映画館があるのだ。
きょうはとても変な映画を見た。
stress positionというカナダの映画。
チケットを買うときに「これ、怖いですかね」と聞いたら
"Yeah, maybe, but I think it's rather intense. I wouldn't say 'scary'." と言われた。

なるほどこういうときにintenseという言葉は使うのか、と思った。
やっぱりただ単純に単語を丸暗記しても意味は無いのである。
どういう状況で、どういう感じで使われた語なのか、というのは結構、これが一生記憶に残る。ほんとに。

で、「せっかくカナダにいるんだからカナダ映画を見ようと思って」と言ったらとても喜んだ様子だった。
日本にいてカナダ映画なんてなかなか見ることはない。

ちなみに今日はその監督が直接、映画館にやってきて挨拶やQ&Aをするという特別な日だった。
どのくらい人が来るかなと思って行ってみたらなんと全部で10人未満だった。

話の内容は書かないけど、それにしても変な映画だった。
確かに、怖いのとは違う。けど、結構、不快。
途中で抜け出そうかと思ったぐらい。

だけど、映画が終わったあとのQ&Aは結構よかった。
政策秘話みたいなのを聞いたら、「面白い映画だったな」という感想に変わった。
シアターの様子はこんな感じです。↓
(ほらね、人いないでしょう。)

で、私は主人公に関して根本的なことを理解していないかもしれない、と思ったのでこれをQ&Aで聞いてみようかと思ったのだがあまりにも根本的すぎて聞くことができなかった。

ちなみに、質問ありますか、と言われてどんどん手が挙がる。
途切れないまま30分以上みんな聞きたいことを聞いていた。

監督に個人的に聞こうかとも思ったのだが直接話をしたいほかのお客さんたちがたくさん周りにいたのであきらめた。
出口のところにいた、どうやら映画を見ていた女の人に尋ねてみたら丁寧に説明してくれた。
私はかなり大きな勘違いをしていたらしい。
結構笑った。
最後に "I hope you liked it. Have a good evening." と言われた。
笑顔で分かれた。

これもうほんとに冗談じゃなくて、ここにいると、面識の無い人と会話することが、全然難しくない。
30秒くらいの会話を誰かと交わすことが、日常生活でごく普通にある。

なんでこれが日本だとあんなにハードルが高いんだろう??
お店で店員は「お客さま」を扱う用の顔しか見せない。
自分の考えをしゃべることを許されていない。
マニュアルに書いてあること以外は。

1対1の、普通の人間どうしの会話がどうして生まれにくいんだろう??

知らない人には話しかけない、話しかけられても答えない、それが当たり前です、と言われてしまうかもしれないけど、私の考えでは全然当たり前じゃない。

なんかやっぱりすごく大きな部分が欠けていると思わざるを得ないのである。

Tuesday 12 August 2014

1週間経って気づき

ここに来て1週間が経った。
気づいたことを書いておく。

・物価が高い
最初に行ったスーパーがあまりにも高かったので、ほかのところにも行ってみたけど、やっぱりあちらこちら見てみて、日本よりも高いと思う。
日本の、東京の、その中でも青山とか銀座とか、その辺の、特にいいところで生活をするとこういう感じなのかもしれない。
水を買おうと思ったら500mlが少なくとも200円はする。
1.5lは300円。
ただ、話を聞いたところでは、水がきれいなので特に買う必要が無いから、らしい。
だが、日本でも東京じゃないところでは水道水をペットボトルに入れて持ち歩いても、変なにおいがしたりしない。それでも売ってる水はこんなに高くない。
これはやはり高すぎると思う。
ちなみに、バスは250円。サンドイッチは500円が標準。
洗剤が1200円するのにはぶったまげた。

まあ、ある程度の稼ぎがあって家があればこのくらいの出費はたいしたことないのかもしれない。

・オーガニック志向
スーパーにはかなりオーガニック食品が多く置いてある。身体にやさしい食べ物を売っているところが多い。
そして、グルテンフリー食品も必ずある。この点においてはかなり先進的な気がする。そしてもちろん高い。

・英語が聞き取りやすい
何回も言うが、本当に、教科書どおりの英語である。
リスニングテストを聞いているようだ。
こんなにきれいに聞き取れるとは。
もはや感動である。
治安も良いのでここを留学先に選ぶまたはすすめる理由がよーく分かる。
「勉強したのに!聞き取れない!」と裏切られたような気分になることは、まずない。

・すべてがいい
人もよし、空気もよし、言葉も食べ物も問題なし。

...それでも、だ。
ここの環境にさらされればさらされるほど、ヨーロッパが魅力的に感じられる。
イタリアのむちゃくちゃさが懐かしくなるし、くせの強いイギリス北部の英語が聞きたくなる。
国ごとの、強烈な個性がここでは感じられない。
ドロドロした歴史とか、醜いほどのプライドとか。

この前、博物館に行ったのだが、まあ、当たり前なんだけどローマに比べると歴史がほとんど無くて、なんというか、深いところまで感動の波がやって来なかった。

いや、カナダは何にも悪くないです。
ほんとに。
めっちゃいい国です。

Sunday 10 August 2014

何やろうかなと考えてから何かする

今日は土曜日なので講義なし。
4日月曜に出発・到着し、5日火曜から講義が始まり、今日が土曜日。
とりあえずプログラムの1/3が終わったことになる。

朝11時過ぎからマーケットに行こうと考えていたのだが、起きたら午後の1時半だった。
12時間以上寝たことになる。
日本にいてもこんなに寝ることは無いので驚いた。
疲れていたのだろう。
夕方から、ほかの日本人と一緒に参加する活動があるので5時頃まではどこにも行かないことにした。
コーヒーとマフィンを持ってテラスにいる。

とにかくここは気候が最高だ。
朝とよるは寒いくらいだが、陽射しがあると本当に爽やかで気持ちがいい。
ちょうど良いそよ風がふいている。
湿気も無い。
日本でいうとおそらく10月のはじめごろだろうか。
こういう気持ちの良い天気が日本でも少し続きますよね。
ああいう感じ。

そしてこの、図書館に併設されているカフェは、静かで、居心地が良い。
周りには緑があふれている。
噴水の音と、誰かの話し声が、少し、する。

こうやって一人でぼうっと考え事をしたり人間観察をしたりするのが好きだ。
外国に来たのだから!といって予定を詰め込みたくなるものだが、こういう時間もあっていい。

むしろこういう時間が足りないんだろうなあ、普段。
つまり、何をするかがはじめから決まっているからそれをやるわけじゃなくて、さて何をしようかなと考えてから何かをする時間。

とか言っていたらもう行かなければいけない時間になってしまった。
このプログラムは絶対に日本人、日本人用に作られているぞ、と最近思っている。
あまりにもゆっくりする時間が少ない。
同じスケジュールをヨーロッパ人に強いたら絶対に破綻する。
I need more free time.

Friday 8 August 2014

住みやすさとは人のよさ

夜中に目が覚めた。
時計も見ずに夜中だ、と思っていた。
暗かったから。
おなかがすいたのだろうか、と思ったのでパンとかチョコレートとかバナナとか食べた。
でも本当の原因は空腹ではなく、時差ぼけだろうと思う。
こちらに着いてから時差ぼけたる時差ぼけは今のところ無い。
飛行機の中で半端に眠って、到着してからさらにぐっすり眠ったので、ごく普通に朝起きて、夜寝て、という生活ができている。
が、思い返してみると確かにほぼ毎日、暗い時間に一度ぱちっと目が覚める。
それで、今日は起き出してしまった。
時計を見ると5時でもう朝に近かったのでこのままでいようと思う。

で、今日書きたいことは、ここは本当に住みやすいところですよ、という話。

もう、なにより、人間が良すぎる。
一般化はしないとしても、圧倒的なまでに明らかなのは、人が人に対して心理的な壁を作らない、ということだ。

一人でうろうろすると色々な人と少しずつ会話する機会がある。
いや、もちろんこっちが口を開かなければ会話は始まらない。
イタリア人みたいに、こっちが黙っていてもあちらから話しかけてくるなんていうことは無い。

こちらから何気なく話題を振ってみるのだ。
日本ではまずありえないことかもしれないが私の連れ合いはいつもこうやって色々な人に話しかけるので世界中の人とすぐ知り合いか友達になる。その様子を日々見ているのでなんとなく私もそれができてしまう。いや、彼と知り合う前から実際そういう人間ではあったが。

お店の人なんかはもちろんあちらから話しかけてくるのだが、問題はそのあとどう会話を続けるか、である。
用が済んだら話しかけないのが日本では普通だ。

だけど、むしろその後から会話をどう続けるかがカナダという社会でうまくやっていけるかどうかのカギなんですよ、と昨日、先生が言っていた。
small talkの重要性。

どこの大学を出たか、ももちろん見られるだろうけど、カナダについて言えば、その辺はカウントされないに等しいらしい。
仕事を得るためには、30秒から1分くらいの会話を毎日色々な人と普通に続けられるスキルが絶対必要だ、と。

だから少しだけ話しかけてみると、その返し方がとにかく自然で、少しだけの会話が必ず続く。
昨日もスーパーの店員と5分くらい話した。

「よその国だと多分スーパーの店員なんて人と話す気もないでしょ?だけどここでは普通なのよね〜。フレンドリーであることに慣れてる。本当にいろんな人たちがいるからさ。」

と、ゴス系のお姉ちゃんは言った。

カナダしか知らない人だと、これが普通だと思うのだろう。
そして、一般的にも、欧米人が「ハーイ」とか挨拶をするのは当たり前またはよくあると思うかもしれない。実際、ヨーロッパにいても、すぐ隣の人と簡単に話すという文化は、ある。

だけど、例えばイギリスだったら、人種によって扱い方が変わる場合が多い。
また(これはまた別の話題として書こうと思うが)イギリスだったら、並大抵の英語のでき方だと話についていけないし、相手にされない。

それがどうだろう、移民を多く受け入れていることもあり、アジア系だろうがアフリカ系だろうが、カナダでは、軽蔑する様子が少しもない。
まず、じっと見られることがない。
黒髪でアーモンド型の目なんて全然珍しくないのだ。

さらに、つたない英語であっても、ちゃんと耳を傾けてくれるのだ。
そして分かりやすい英語で答えてくれる。

んま〜、これは留学先としてはいいだろうなあ、というのを身をもって感じる。

さて、顔でも洗おうかな。今は朝の6時ぐらいです。太陽が出てきた。

写真は、ここで作ったパスタ。モッツァレラがイタリアよりだいぶおかしな味するけど。

どこに行ってもこれだったら作れるし、一番食べたいと思うし、食べて一番おいしいと思えるもの。

Thursday 7 August 2014

カナダ、日本人

カナダに来ている。

どうしても私とカナダという組み合わせにピンと来ない。いまだに。

カナダという国は「いつか行く機会がきっとあるだろう」という気がしていて今まで訪れ
ようともしていなかった。
というか、意識したことも無かったと思う。
ここ10年くらいの傾向として海外旅行の行き先としてまず考えようともしないのが、オーストラリアとカナダ。(シドニー行ったことあるけど。)

理由は単純で;
・平和だろうし
・英語しゃべる国だし
・物価もだいたい日本みたいなもんだろうし
・食べる物には困らないだろうし
・なんとなく街の様子が想像できちゃうし
・人間も常識的だろうし
・歴史にそれほど魅力を感じないし
・まあ年とってからも行けるし

で、来てみたらまあだいたい予想は当たっていた。
ヨーロッパほど強い個性もプライドも感じられない。
まあとにかく平和である。
念のため言っておくがカナダを馬鹿にしているわけではない。
つまりは、めちゃくちゃ良い国なのである。
若さが無くなっても問題なく行けそうな国に今わざわざ行こうとはしない、ということ。

研修で来ているのだが、そもそも周りにいる人たちが全員日本人なので、実はまだカナダに来た実感がわいていない。
日本人同士ですべて情報交換が行われ、英語を使う必要はほぼ無いので、初めて来る国なのに困ることが一つもない。

それが嫌なので、着いた翌日からひたすら単独行動をしている。
経験上、一人で動くといろいろな人と話す機会ができるということを知っている。
昨日と今日だけで、色々な人たちと会話をすることができた。

おとといの夜着いて、昨日が研修初日なのだが、集団で行動することに耐えられなくて極度のストレスを感じていた。
同時に、ちょっとぐらいの我慢ができない自分を不思議に思いもした。

思えば最初の記憶は幼稚園のときである。全員でマイムマイムを踊ることになっていたその日、集団で同じ動きをすることに一人激しく抵抗と疑問を感じていた私は、どうしても足(脚)が上がらなかった。円になることまでは受け入れられても全員同時に脚を上げることに違和感を感じており、適当な動きしかしていなかった。「適当でいいや」と思った。とりあえず動いてりゃおこられることはない、と。
そのことは、今もまだ覚えている。

幼いころ何かトラウマ的な経験があったのだろうか?
集団行動に関してはそれが求められていると頭では分かっていても身体が拒否反応を示すことがあるのだ。
頭痛とかじんましんとかが出そうになる。

昨日はそれで、また日本人の集団と一緒に午後行動していたら目の前にバスがやってきたので、ほとんどそれに飛び乗るような形でそこから離れた。
それから運転手に「ダウンタウンに行きたいんですが」と伝えたらちゃんとそこでおろしてくれた。

一人になって、街を歩いて、生き返ったような気がした。
有名な議事堂前にたどり着いた。
議事堂はもう閉まっていて入れなかったけど、芝生に寝転がった。
高い高ーい空の下で、いっぱいに空気を吸い込んだ時、初めて自分がカナダに来たと感じた。
ああ、私は自由だ、と思った。


今日はスーパーの先へてくてく歩いて行ったら海が見えてきたので、そのまま進んだら砂浜に出た。
こんな感じ↓

そこのベンチで知り合った86歳のおじいちゃんと友達になった。
1時間くらい話した。
主に、人生について。


細かい気づきその他はまだまだあるけどとりあえず今日はこれでおしまい。
また明日書く。

Sunday 3 August 2014

リラックスできない体質

逃げ場が無い。
この暑さからの逃げ場が。
一日中室内で冷房とともに暮らしたくはない。
いや、もっと広い家だったら良いのだろうが、この家では勘弁である。

それでも、カナダへの出発を明日に控えて、さすがに何も準備をしていないのはよくないと思ったので、今日は朝から準備をした。
といっても午前中の数時間であきらめた。

「無くて困る」ものは、もうない。
なんでも、たいていそろっている。
逆に言えば、パスポートとクレジットカードがあれば、行き場のなくなることは無い。

そんな感じで午前中ずっと家にいたら、だんだん悲しくなってきた。
仕事に行かなくなって(というか正式には夏休みが始まって)約1週間が経つ訳だが、社会に関わっていない感じがして、とても孤独に思えてきた。
この家だって灼熱の牢屋か単なる箱のように見えてきた。

もう職場に戻りたがっている自分...。

働いているときはあんなにブーブー文句言っているくせに、仕事から離れるとこの通りだ。

そもそも、同じ場所にずっといると、何をしたら良いか分からなくなる。
本当の意味でのリラックス方法を分かっていないんだと思う。
頭をからっぽにする方法を知らない。
(同じ場所にいても落ち着いていられるのは実家に帰った時ぐらいだ。)
掃除も洗濯も食器洗いもやりたいわけではないのに、どうしてもやってしまう。
「やること」を自分で作り出している。
少しぐらい放っておいてもいいはずのことなのに。

例えば映画を見ていても、途中で洗濯機がピーと鳴ろうものならすぐに立ち上がって一時停止を押し、洗濯物を干す。

やっぱり母親の子だなあ、私。
私の母親はいつも何かやってないと気が済まない人だ。
そしてその父親である私の祖父もそんな感じ。

完璧主義というわけではない。
常に「次、次」のことばかりを考えている。
いま、この瞬間を生きる、ということをどうしても覚えられない。
頭では分かっていても、身体が。

結局、慎重なのだ。
そしてそれは良いことだ。

まあ、それでも現在の連れ合いと知り合ってからはだいぶ変わってきたと思うのだが。
だから、旅の準備、パッキングにしても、「なんとかなる」なんて強気なことを言いながらも、実はかなり入念だし、神経を使う。

それもあってかここ数年間「荷物の少ない人」であるわけだが。

話の内容とは関係ないけど珍しく写真を撮ったので貼っておく。
一週間前に友人宅でごちそうになったものたち。
全部手作りだ。
写真を撮るのも忘れて食べていたのでなくなりかけているのもあるけど。
友人の手料理を食べる度に「よし、家に帰ったら私もこういうの作ろう!!」と触発される。
今回も例のごとくそうだった。

しかしながらあれから1週間経ったが結局パスタ以外料理できていない。
これだけ暑いと料理する気にもならない、とは言ってみるが、暑くないときには代わりに時間がないし、結局のところ年がら年中言い訳ばかりしているのである。

いや、もう、ほんとに、パスタ茹でるので限界なのよ、この暑さ。

とは言うが、今日の夕飯はバーガーキングで終わり。
たまには良いさ〜。

明日の出発は夜なので、パッキングは明日やろう。

いっさいはんは最強

 1歳半。 めいは1歳半である。26日から帰省していて、弟の一家と一緒に過ごしている。姪が2人。ひとつ屋根のしたに8人がいる状態。たいへん賑やかでいつもどこかから泣き声やわめき声が聞こえている。こどもの声は高くていい。なかでも1歳半の姪は、もうどこを切り取っても、おもしろくて、た...