小学校の運動会に行ってきた。入学以来、本当に運動会になんて参加できるのだろうかと心配していたのだが、無事にやるべきことを果たしていた。すごい。本人も、先生も。
徒競走を写真に撮ることの難しさを思い知った。(これは失敗した写真。我が子の足さえ写っていない。)写真をとるのに立つべき位置や、出走順などしっかり準備を整えてから行かないと、気づいたら終わっている。出走順1番目に、保育園から同じ子がいたので、写真に撮ってあげたのだが、その後からの子供たち、誰が誰か分からぬまま。うちの子は何番目だろう、と思いながら隣にいた人が持っていた表をちらっと見て、よし8番目かなと思っていたらどうやら7番目にいる。あれ?これか?似た子なんじゃないか?とりあえず撮るか?としていたら終わってしまった。なんてこったい。
保育園のようにはいかない。というのも、全員が同じ格好をしているのと、人数が多いのと、会場が広いのと。とてもじゃないけど判別がつかない。私服だったらまだ区別つくだろうに、全員が真っ白な体育着を身につけている。
こりゃまいったなと思った。
徒競走が終わって、ダンスが始まるまでに少し時間があくので、一度家に帰った。そして、隊形ごとに踊る場所を示してあるプリントを確認した。これを忘れていったら話にならない。
しばらくしてもう一度、小学校へ。ダンスも同じく、どこに自分の子がいるのかわからない。ビデオを撮っているつもりだが、画面が反射していて、ちゃんと写っているか確認できない。そしていつの間にかささーっと全員が移動する。ああちょっと待ってと思いながらカバンからプリントをがさごそ。このプリントがこんなに重要になるとは。そうしている間に踊っている姿を見逃す。ああやっぱり写真も一枚くらい撮っておくべきかなと思ってビデオを中断する。手元を見ると、あれ、撮っていたと思っていたビデオはボタンを押してなかった。よって撮れたのはたった2秒のビデオ。こんなことしている間に踊っている本人の姿を肉眼で見ていないんじゃないか私は?と思ったのでもはやビデオあきらめる。
…とかなんとかほんの数分間の間に結局どこにも集中せずに終わった。これは始まる前から作戦を立てておくべきだったのだ。これに慣れている親たちは、きっと家族で役割分担もしっかりやって、バッチリ写真と動画撮影をするのだろう。
本当に難しかったです。
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我が子さておき。久しぶりに小学校の運動会を見たけど、想像以上にすごかった。まあ見なくてもよいかなと思っていたダンスや演技に引き込まれて、結局最後の閉会式まで見てしまった。4年生が旗を持って演技を始めた時に、涙が出てきた。こどもってこんなになるのか。何に感動したのかと言われると、なかなか言葉にならないが、一生懸命なこどもたちと、それを支える先生たちの様子が、胸に突き刺さるような感じだった。自分の小学校時代を思い出したりもした。この子たちと、その未来を支える小学校はすごい場だなと思った。よく見ると車椅子の子がいて、先生が後ろから押してあげて一緒に参加していた。それを見てまた泣けてしまった。この、まっすぐなこどもたちの心を、大人の都合でねじまげたりしてはいけないと思った。
6年生はダンスだけでなく組体操をしていた。「これまでコロナでできなかった、先輩たちの思いも汲んで」と言っていた。マイクでしゃべっている6年生がすでに泣きそうだった。立派な組体操だったと思う。こどもってここまで成長するのか。これが中学生になって、高校生になって、大人になるんだなあと、ふだん目の前にすることのない、人の成長過程を見て感心した。
閉会式の、校長先生の言葉がとてもよかった。
「近隣のみなさま、保護者のみなさま」に感謝します…までは普通かと思ったが、そのあとに「教職員」が入ったからだ。具体的な言葉はしっかり覚えていないけど「きょうまでこの運動会のために準備をしてくれた本校の教職員」と言っていたと思う。つまり自分の身内、部下に対して、閉会で一言感謝を述べている。これはすごく聞いていて嬉しかったし、よかったと思う。ここで先生たちが認められているのは大きなことではないか。
この学校すんばらしいな、とつくづく感心しながら家に帰った。この小学校を、全力で応援したくなった。そして素晴らしいと思った点について、アンケートに書いて先生に伝えようと思った。すごい。小学校すごい。
あとから我が子が家に帰ってきて、話を聞いていたら、パパにイタリア語でこうしゃべっていた。「6年生がほんとにすごいことをしたんだよ。人が、人の上にのったり、逆さまになったり、こんなになったり、こんなになったり、しかもみんな裸足で」。興奮気味に語っていて、正直なところ私はとても驚いた。学校で起こったことを、少しずつ話すようにはなってきていたが、こんなに感動してしゃべっていることは今までに一度もなかったからだ。その場を私も体育館から見ていたので「私も見たよ、それ、すごかったよね」と言った。同じものを見ていてよかったと思った。1年生として、6年生の集大成に感動するらしい。こどもの心は、そういうところに反応するのか。自分よりだいぶ大きい「お兄さんお姉さん」の姿を見ることの効果は絶大なのだ。
昼にマルタイのラーメンを食べるわが子に「小学校、たのしい?」ときいたらはっきりと「うん」と返事が帰ってきた。おお、すごい。これは初めてのことである。嬉しかった。良い傾向だと思った。