Sunday 27 August 2023

始業式は金曜日

 昨夜。カレンダーを見ながら、我が家のイタリア人F:

F「学校の初日は金曜なの?」

私「そうだよ」

F「その次が土日で休みってこと?」

私「そう」

F「ハ!(笑いながら)月曜からにすればいいのに」

私「だって9月1日が始まりだから」

F「そうだろうけど」

私「じゃあイタリアは何日開始なの」

F「州によって違う」

私「どうやって知らされるの」

F「忘れたけど、決まってはいる」

私「たとえばラツィオ州は何日なの」

F「9月のはじめだけど何日なのかはいつも違う」

私「なんで」

F「その日が金曜にあたるんだったら、翌日が土日だからたいていの人はバカンスがまだ続いていて結局来ないから、金曜にしない。月曜だったら土日から続いて休むから、月曜でもない。」

私「じゃあ火、水、木のどれか、しかないじゃん」

F(肩をすくめて)「みんなが来ない日より来そうな日に設定したほうがいいじゃん」

ここまで黙って聞いていた息子が一言:

「ダメだねえ!イタリア人は!」

会話はこのように笑って終了する。こういった、唖然とするような異文化体験?が我が家では行われることがある。土日から連続しない、夏休み明けの初日。日本でこの柔軟さはあり得ない。想像もできない。根本的な「違い」を感じる。私は、「イタリア人はダメだ」とは思わない。日本もそれくらいやってみれば良いと思う、が、この9月1日という「節目」または「けじめ」が日本人の精神?にどれだけ大事な要素であるかを考えると、それはまたそれだよねと思う。違うのだ、単純に。この違いを面白いと思う。

ところでイタリアには始業式というものがない。夏休みは6月から8月までの3ヶ月間。そして日々の授業は午前中で終わる場合が多い。塾は一般的でない。あったとしても日本の塾を想像すると全然違う。学校の試験は筆記に加えて口頭試験。筆記:口頭が5:5で成績をつけ、あわせて6/10を下ると留年する。留年は珍しくない。

私の知る限りの知識で、こんなに違う。今はそうじゃないよ、というのもあるかもしれない。この違いは本当に興味深い。

Sunday 20 August 2023

『ミッション:インポッシブル デッドレコニングPART ONE』みてきた

 久しぶりのブログ。これは書かないわけにはいかないので。最後の投稿からきょうまで、この間あったことすべてをすっ飛ばして書く。

ミッション・インポッシブルを観てきた。普段なかなか映画を見る時間もとれないし映画館に行く時間もないんだけど、これだけは映画館で見ることにしている。自分にとっての優先度がとても高い。

すごかったです!今回のも、期待を上回る完成度でした。映画すごいというかトムクルーズがすごい。この人じゃないとこの映画はできないわけです。最初に見たのが96年、ということは私は小学生だった。96年に見たときはVHSだったよ。巻き戻して「今のどういうこと?」と父になんども聞いたのを覚えている。

そこから30年ぐらいずっと同じ映画を撮り続けている。そして毎回、前回作を超えるおもしろさ。人生でそんなことってあるかな?ずっと見続けているわけだけど、そのうちに映画自体の面白さを超えて「トム・クルーズすげえ」が増す。トムに脱帽、感心、尊敬。ほか、言い尽くせませんがこの人ただもんではないということが、作品ごとに増していく。

今回みどころの一つとなっている、崖からバイクでジャンプするシーン、あれ本当にやってるらしい。と言っても、スタントじゃなくて本当にトムがやってるということはもはや疑わなくなってきたけど。

家に帰ってから、メイキング映像を見てみて唖然とした。これに至るまでの過程がすごい。500回のスカイダイビング、13000回のバイクジャンプ。何度も何度も練習を重ねる。そして飛び降りる角度、綿密に計算し尽くされている。風向き、天候にも影響をうける。いよいよ本番、飛んで大成功するのだがこのあとトムは「もう少しバイクをにぎってる時間を長くできると思う」と言ってさらに飛ぶのだ。信じられない。「きょうすでにトム6回飛んでます」というインストラクターのコメントが入る。完璧主義などという言葉では形容できない。

このバイク飛行?がすごすぎて、ほかのアクションが普通に見えてしまう…ということがミッションインポッシブルにおけるトムクルーズの場合は起きてしまう。たとえば最初の砂漠のシーン、馬で駆け抜けていくわけだがあれももちろんトムがこなしている。また、スピード・フライングも普通に見えてくる。一見、パラグライダーで降りているだけのように見えるが、これ実際はすごく危なくて技術が必要なことらしい。トムならやって当然だとこちらは思っているのでもはや当然のようにみてしまう。あとから訓練の様子をメイキングでみたら、大変な苦労がありました

オリエント急行のシーンも最高でした。あの角度、構成、考えた人、ほんとにすごいと思う。と言っても考えた人はきっとトムかな。ご存じだろうけどトム・クルーズは映画の製作自体に関わっている。そして極限まで、挑戦するのです。はあ、すごい…。

前半でローマが出てきたのは個人的にはとても嬉しかった。石畳とか、交通量の多さとか、unrulyさとか(一般的な)運転の荒さを思い出しながら見ていました。あの街で撮影ができたのか。

ローマで行われたプレミアの様子をYoutubeで見てみたら、トムのコメントが出てきてほとほと感心させられました。どこまでも謙虚で、観客を楽しませる映画づくりに情熱を注いでいる。

先日読んだニューヨーク・タイムズによると最近トムはあまりインタビューに答えていないらしい。そしてどこに住んでるかとか、謎がたくさんあるらしい。私生活が気になったり、たぶんまあいろいろあるんだろうけど、映画が人生であり、人生が映画なのだ。言葉より行動で示している、この姿がすべてなんだと思う。できあがった作品がすべてを語っている。

先日、弟と話していたら「見た人が言ってたけど、前回作までのあらすじをわかっていないと難しいって」と言っていた。確かにそうだろう。私はずっと見ているから特に困難を感じない。それでもわかっているのは「なんとなく」です。見ながら「なんでそうなるんだっけ」とか「何言ってるんだろう」ということは、ある。それでもあんまり考えないことにしている。これまでの作品を見たことがなくてこれからいきなりデッド・レコニングを見るという人は、「あまり深く考えない方がいい」ということだけアドバイスしたい。考えすぎると楽しめなくなるので。

ちなみに毎回テーマが時代に即していて、今回のもだいぶ良かった。なんてったってAIの脅威がテーマなので。監督が「映画を作っているあいだにリアルな問題になってきた」みたいなことを言っていて、ほんとだなあと感心した。見ると世界、またはものごとを大きな枠でとらえる練習になるんではないかなと思う。

Friday 4 August 2023

体調を崩した

 風邪をひいた。いつもと同じパターンだ。つまり、学期末に体調を崩す。林間学校と保護者面談があったので、それまでは乗り切ろうと気を張っていたのだと思う。炎天下を自転車でよく行き来したと思う。保護者面談は5日間続いた。エアコンのきいた室内で長い時間、話し続けているうちに、鼻水が出てくるようになった。家ではなるべくよく寝るように心がけた。それでも、数日間、頭がふらふらする感覚があったので、これはいわゆる「じわじわ熱中症」だろうなと思っていた。疲れで身体が弱っていたところへの夏風邪である。きのう午後、最後の用件が一つあったのでそこまで力を振り絞って、家に帰ってからは横になった。鼻水がとまらない。夕飯にピッツァを作ってもらってだいぶ元気になった。通常はこどもに読み聞かせをするところだが、きのうはあきらめて寝た。

今朝はだいぶマシになっているようには思う。それにしても毎度みごとに同じパターンだなと思う。学期中に気を張っていて、実家に帰るときに体調が崩れる。そうなんです、今日から実家に帰るのです。飛行機にのる。コロナを経て、(なのか、年のせいなのか、いっしょにいる我が子が車酔いするせいなのか、)飛行機が苦手になってきた。前まで、あんなに大したことなかったのになあ。さて、ゴミを捨てに行って、着替えて、出かける準備をせねば。

ありがとうとカルボナーラ

 新学期スタート。 子が帰ってくる時間に家に人がいる、というこの幸せ。保育園は4時とか5時まで預けていたのでこんなことはなかったけど小学校は本当に「帰ってくる」ので誰かいないといけない。自分が仕事していてその時間に家でFが子を迎えてくれているというこの安心感は、あらためて、ほかの...