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Tuesday, 3 June 2025

Mission: Impossible - The Final Reckoning

 みてきました。雨だし、平日休みだし、いましかない!と思った。やっと行けた。子の友達がこのまえ見に行ってて、遊びにきたときに感想をどんどんしゃべろうとするので、それを聞くより先に見に行ったほうがいいなと思った。

正直なところ前作のほうが「すげー」だった。が、今回の目標は今までの話をまとめていくということがあるだろうから、そう考えると自然。スタントやアクションは前回のほうが多かった気がする。いやこれは期待はずれというわけではなくてミッション・インポッシブルは標準が高すぎるのでじゅうぶんすごいです。

30年前の第1作に登場した人が今回出てきた。これはうれしかった。相変わらずヒヤヒヤするし、いちいち心臓がバクバクするし、手の汗はすごいし、首と肩まわりの筋肉が緊張し続けていて3時間おわるとげっそり疲れる。見ている間の自分の表情なんてほんとすごいだろうなと思う。でも映画ってこういうものだろう。

飛行機のシーンはすでに有名になっていたので「これか」と思ったけど、これがCGじゃないというのはいったいどういうことだろう。ミッション・インポッシブルを見るたびに思うけど、きっとどこかはCGで、どこかはスタントマンで、どこかは本物なんだろうけど、それぞれのシーンがどうなっているのか。どう組み合わさっているのか。インタビューを見る限りトムは本当にヘリコプターに捕まっている。「目もよくみえないし息ができなかった」と言っているので。一体どうなっているんだ。

しかし飛行機にぶらさがる系のことはミッション・インポッシブルではもはや当然というかおなじみくらいになっていて、見ているこちらの感覚も正直いっておかしくなっているといえる。「ああ、あれね」くらいに思っているけど、「普通の」人間はあんなことできないししようと思わないのだ。

先日、the New Yorkerのニュースレターでこんなのがあった。"Why Tom Cruise Will Never Die"(トムクルーズはなぜ死なないか)。こんな画像もついていた↓

映画を見るまで読まないようにしていたが、いまはやっと読める。

メイキングをさっき見ていたら、共演者が「トムは新しい賞をつくるべき」と言っていた。アカデミー賞とか、そういうこと。撮影の現場はいつも前向きでポジティブな雰囲気だったそうだ。共演者も監督も「トムが」「トムが」と言う。人生が映画なのだ。

今回見た作品のなかに「未知の人たちのために」という台詞が何度か出てくるけど、まさにトムは、全世界にむけてこの作品を作っていて、それは映画を見るすべての人のために、それ以外の何でもないと思う。インタビューを聞いてると何度もaudience(観客)という言葉が出てくる。

小学生のころに第1作を見てから、今に至るまで、ミッション・インポッシブルのある時代?に生まれてよかったと思うしトムの活躍を見てきていて、本当に運が良いと思う。トムいわく、今回の作品は30年の集大成というよりculmination of 45 yearsと言っていた。つまり自分が映画に関わりはじめてからの、45年間の集大成。プロという言葉では表現できない。単純だけど、トムががんばっているという事実は、私を含めた多くの人にpositivityとoptimismと生きる希望を与えてくれている。

Sunday, 20 August 2023

『ミッション:インポッシブル デッドレコニングPART ONE』みてきた

 久しぶりのブログ。これは書かないわけにはいかないので。最後の投稿からきょうまで、この間あったことすべてをすっ飛ばして書く。

ミッション・インポッシブルを観てきた。普段なかなか映画を見る時間もとれないし映画館に行く時間もないんだけど、これだけは映画館で見ることにしている。自分にとっての優先度がとても高い。

すごかったです!今回のも、期待を上回る完成度でした。映画すごいというかトムクルーズがすごい。この人じゃないとこの映画はできないわけです。最初に見たのが96年、ということは私は小学生だった。96年に見たときはVHSだったよ。巻き戻して「今のどういうこと?」と父になんども聞いたのを覚えている。

そこから30年ぐらいずっと同じ映画を撮り続けている。そして毎回、前回作を超えるおもしろさ。人生でそんなことってあるかな?ずっと見続けているわけだけど、そのうちに映画自体の面白さを超えて「トム・クルーズすげえ」が増す。トムに脱帽、感心、尊敬。ほか、言い尽くせませんがこの人ただもんではないということが、作品ごとに増していく。

今回みどころの一つとなっている、崖からバイクでジャンプするシーン、あれ本当にやってるらしい。と言っても、スタントじゃなくて本当にトムがやってるということはもはや疑わなくなってきたけど。

家に帰ってから、メイキング映像を見てみて唖然とした。これに至るまでの過程がすごい。500回のスカイダイビング、13000回のバイクジャンプ。何度も何度も練習を重ねる。そして飛び降りる角度、綿密に計算し尽くされている。風向き、天候にも影響をうける。いよいよ本番、飛んで大成功するのだがこのあとトムは「もう少しバイクをにぎってる時間を長くできると思う」と言ってさらに飛ぶのだ。信じられない。「きょうすでにトム6回飛んでます」というインストラクターのコメントが入る。完璧主義などという言葉では形容できない。

このバイク飛行?がすごすぎて、ほかのアクションが普通に見えてしまう…ということがミッションインポッシブルにおけるトムクルーズの場合は起きてしまう。たとえば最初の砂漠のシーン、馬で駆け抜けていくわけだがあれももちろんトムがこなしている。また、スピード・フライングも普通に見えてくる。一見、パラグライダーで降りているだけのように見えるが、これ実際はすごく危なくて技術が必要なことらしい。トムならやって当然だとこちらは思っているのでもはや当然のようにみてしまう。あとから訓練の様子をメイキングでみたら、大変な苦労がありました

オリエント急行のシーンも最高でした。あの角度、構成、考えた人、ほんとにすごいと思う。と言っても考えた人はきっとトムかな。ご存じだろうけどトム・クルーズは映画の製作自体に関わっている。そして極限まで、挑戦するのです。はあ、すごい…。

前半でローマが出てきたのは個人的にはとても嬉しかった。石畳とか、交通量の多さとか、unrulyさとか(一般的な)運転の荒さを思い出しながら見ていました。あの街で撮影ができたのか。

ローマで行われたプレミアの様子をYoutubeで見てみたら、トムのコメントが出てきてほとほと感心させられました。どこまでも謙虚で、観客を楽しませる映画づくりに情熱を注いでいる。

先日読んだニューヨーク・タイムズによると最近トムはあまりインタビューに答えていないらしい。そしてどこに住んでるかとか、謎がたくさんあるらしい。私生活が気になったり、たぶんまあいろいろあるんだろうけど、映画が人生であり、人生が映画なのだ。言葉より行動で示している、この姿がすべてなんだと思う。できあがった作品がすべてを語っている。

先日、弟と話していたら「見た人が言ってたけど、前回作までのあらすじをわかっていないと難しいって」と言っていた。確かにそうだろう。私はずっと見ているから特に困難を感じない。それでもわかっているのは「なんとなく」です。見ながら「なんでそうなるんだっけ」とか「何言ってるんだろう」ということは、ある。それでもあんまり考えないことにしている。これまでの作品を見たことがなくてこれからいきなりデッド・レコニングを見るという人は、「あまり深く考えない方がいい」ということだけアドバイスしたい。考えすぎると楽しめなくなるので。

ちなみに毎回テーマが時代に即していて、今回のもだいぶ良かった。なんてったってAIの脅威がテーマなので。監督が「映画を作っているあいだにリアルな問題になってきた」みたいなことを言っていて、ほんとだなあと感心した。見ると世界、またはものごとを大きな枠でとらえる練習になるんではないかなと思う。

Tuesday, 30 July 2019

『新聞記者』を見た

「新聞記者」を見てきた。はたして邦画を映画館で見たことなんてあっただろうか、と思ったけど思い出せない。たぶん初めてなのだ。

映画はいつか見に行かなきゃなと思って結局見ないというパターンが多い。そして「割引の日にあたらなかったから」とか「それほど面白そうじゃなかったから」とか自分のなかで理由をつける。しかしながら、この映画については、どうしたことか、腰が上がったというか、見に行くことが義務のような感じがしたのだった。

望月記者を応援していたというのもある。怖いもの見たさというのもある。おもしろそう、というよりは「見なきゃ」と思った気がする。たぶん。

結果:
いい映画を見た。フィクションではなく現実だと思って見たから余計に緊張感があった。小さな映画館だったが上映後に拍手が起きた。意外なほどに年配の方が多かった。私の両隣はおそらく60前後の男性。

政治に関することを話すことさえタブーみたいになってきたこの世の中で、主役を引き受けたシム・ウンギョンと松坂桃李は素晴らしいと思った。

シム・ウンギョンについて:
望月記者ほど颯爽としたイメージではなく、むしろ猫背でオドオドした感じがしたのだがそれが逆によかった。後から気づいたけど、韓国映画の「サニー」の主役を演じた俳優である。彼女がどういう経緯でこの役を受けたのかわからないがきっと日本人女優でokを出す人がいなかったのではないか、というのは想像に難くない。

松坂桃李について:
私は普段からテレビも邦画も見ないため日本の芸能情報については知らないことだらけである。松坂桃李という俳優がいることは知っていたものの特にその特徴も、どういう演技をするかも知らずにいたのだが、この「新聞記者」に出ているというだけで(私のなかで)いっきに格が上がった。事務所その他、コントロールする存在はあるだろうが結局のところ演じるのは本人である。本人の決断があったわけだ。たぶん勇気がいることだったかもしれないしこれで敵を作る可能性も考えたかもしれない。こういう俳優がいるのだということに安心させられた。そして結構な演技力だった。途中で私も泣いてしまった。

___________________________________

見ている間ずっと、村上春樹の「壁と卵」のスピーチが頭にあった。
Between a high solid wall and a small egg that breaks against it, I will always stand on the side of the egg. Yes, no matter how right the wall may be, how wrong the egg, I will be standing with the egg.
「高く堅牢な壁とそれにぶつかって砕ける卵の間で、私はどんな場合でも卵の側につきます。そうです。壁がどれほど正しくても、卵がどれほど間違っていても、私は卵の味方です。」

どうしたって動きそうにない権力を前に、どういう行動をとるのか。「王様は裸だ」と言えるだろうか。自分に問う。この国にまだ、こういう映画を作れる場があることを嬉しく思う一方で、「新聞記者」がメディアで報道されていないという事実が、まず怖い。そして映画に描かれているようなできごとは現在進行形なのである。

もっとこの映画が多くの人に見られますように。海外にも出ていきますように。そのきっかけを作ってくれている俳優、ありがとう。フィルムメイカーズに拍手。言いたいことを堂々と言える世の中になることを切に願って。

Saturday, 1 September 2018

ミッション・インポッシブル見てきた

映画の投稿に続いてまた今回も映画について。
ミッション・インポッシブル見て来ました。


感想:ヤバかったっす!!!


見終わって会場が明るくなってみんな退場していく観客から聞こえた「疲れた…」という感想に激しく同意した。だよねだよね、おもしろかった以前にこれ以上続いたら神経すり減ってなくなっちゃうよね、という感じ。というのも140分間緊張しっぱなしで、まさにハラハラドキドキがずっと続くのだ。今までのシリーズもそうだったかもしれないけど、今回さらにすごくなってないか?


【トム・クルーズすげぇ】
この作品を通して、というよりシリーズ全体を通して言えることです。トムすげぇ。ただもんじゃないよ、というよりもはや一種の変態の域にあると思う。いろんなもの超越している。前作もそう思ったけど、3年たってもっとすごくなってる。

具体的に何がすごいって、「いやこれ絶対スタントだろ」と思ってたシーンがたいてい「本当にやっている」から。見る前に何も調べずに行ったのだが、終わって、家に帰って、調べて見たら「あれはCGだろ」とか「スタントだろ」と思ってたシーンはたいてい本物でした。今回はなんとヘリコプターの操縦資格までとったという。骨折もしたらしいけど全治9ヶ月?を六週間で治したとか。

驚いたのはスカイダイビング。ただのスカイダイビングじゃないのだ。ヘイロージャンプという、もっと危険が伴うやつ。これを実際にやっている。本気で映画に人生捧げてるのだ。

いつも通りの、バイクで追っかけられるのも今回はパリの街並みの中で行われて、相当面白かった。だって、ただ見ているだけでも面白いのだ。凱旋門の逆走とかまじありえんやろと。

そして、走る、走る、走る。ロンドンの、建物の上をどんどん走る。

最後のヘリコプターのシーンまで行くともうだんだん笑いが出て来る。「おいおい…」という感じ。無理だろおい、と。映画じゃなかったら何回死んでるんだよイーサン・ハント。ミッション・インポッシブルはトムあってのものなのだなと、この人のライフワーク(と言うとちょっと軽い感じするけど)なのだなとつくづく思う。

トムは仕事について文句とか言い訳とかしないんだろうなあ。手を抜くわけもないし。少しの妥協もないのだ。これで6作目になるミッション・インポッシブルだが、最初のやつが1996年だというから、そこから22年。どんどんすごくなっていく。トムは56歳らしい。年齢なんて考えてないよなあきっと。年齢を言い訳にするやつにはろくなのいないと普段から思ってるんだけどトムみてやっぱり本当にそう思う。体力低下のせいでアクションが面白くなくなる、ということはまったくない。

というように、単純に「映画おもしろかった」というだけでなくトム・クルーズという俳優から学び考えさせられることがたくさんあるのです。これだけは譲れない、妥協できないというプロ意識を目の当たりにすると、人生そりゃいろんなことあるだろうけど言い訳とかしてる場合じゃないな、こうしちゃおれんなという気になる。いや、だからと言ってきょうから私がヘリの操縦資格とる、とかじゃないけど。

映画ってそういうきっかけを与えてくれる場合あるしそうするには十分な要素が備わっていると思う。衣食住ではないし、人生になくても生きていけるけど、でも絶対あったほうがいい。いやはやもっと書きたいことあるけど映画見に行く時間は頑張ってとろうと思いました。そして凹むこととか腹たつことあったら走るトム・クルーズ思い出そう。

Friday, 24 August 2018

映画はすごい

久しぶりに映画館で映画を見たら想像していた以上に大きな刺激といい影響を受け心なのか頭なのかわからないけどスカッと洗われたというかほどけたような気持ちになった。そうなんだよな、もっとカッコよく生きなきゃな、こうしちゃおれんよなという気持ちと自信と力がみなぎってきた。どこから来るのかわからんけどものすごい元気になったし気持ちが明るくなった。見た映画がよかったのもあるし久しぶりにひとりで映画を見にいくという贅沢な時間を過ごしたのもある。

で、何を見たかというと:

OCEAN'S8

です。
あのオーシャンズの女性版が撮影中、と聞いた時には「うーんなんだかなあ」と思った。フェミニズム丸出しっていうか男だけじゃなくて女もやればできるのよ、女性のみなさん輝いていきましょう(キラキラ)みたいな感じがしたし、なんつーか、キャスト見てもいかにも、な感じがしたから。

けど、想像より断然よかったです。アジア系の役者がメンバーの中で一番注目度低いっていうのは毎回気になるところではあるけど。(それ考えるとやっぱりチャーリーズエンジェルのルーシーリューは良かった…)

ケイト・ブランシェットがかっこよかった。どんな役でもやれるんだろうけどこの「ルー」役は痺れるかっこよさでした。あらためて、この人の作品ちゃんと見なきゃと思った。

あと、見ていて気持ちよかったのがアン・ハサウェイがあまりにもそのままというか適役だったこと。そして産後初めての映画ということだが、めっちゃ綺麗だと思った。明らかに身体つきが違うと思ったけど、それがきれいだった。

あまりにも映画から遠ざかりすぎている、と見た後に思った。こんなに面白いことを人生から欠かしているなんて。ほとんど唖然としてしまった。こどもにまだまだ手はかかるけどなんとかして自分の時間をとって映画を見るようにしようと思った。欠かすにはあまりにも惜しい時間である。

Sunday, 30 August 2015

『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』

考えるべきこともあったのだがそれはすべて置いておいて、映画を見に行った。雨も降っていたことだし。

ほとんど無意識にミッション:インポッシブルを選んでいた。


いやこれがもう大正解でした。
めちゃくちゃ面白かった。
映画館は満員でした。

冒頭のこのシーン↓を見ただけで既に「見に来て良かった」と思った。
トム・クルーズについては「ちょっと変わった人」というイメージを持っている。そしてあまりいいイメージではない。あの、娘のスリをゴシップ記事などで目にするたびに、ろくな大人に育たないだろうなあと思う。

久しぶりに映画館で彼の演技を見て、これぞプロフェッショナルだ思った。何人の美女とつき合おうが/結婚しようが/フラれようが、子どもがわがままに育とうが、別にいいのだ。誰が何と言おうと、トムは自分の好きなことを、誇りを持ってやっている。これほどのものを創り上げ、世界中の、何億人という人々を、(おそらく)世紀を超えて楽しませるんだから、彼はもう、これでいいのだ。

ちなみに彼は53歳らしい。
年齢なんて本当に関係ないと思わざるを得ない。気持ちがすべて。
きっと彼は自分のことを「おじさん」なんて呼ばないはず。

単にドンパチやってるだけのアクション映画もたくさんある。
CGに頼りきっていて一体何を見ているのか分からなくなるような映画もたくさんある。
でもこの映画は違う。

アクションのレベルがとことん高い。
モロッコのハイウェイと、水中のシーンはすごかった。
もうほんとにこっちも息が止まるかと思いました。

ちょっと調べてみたら、トム・クルーズはスタントを使わずにかなりのシーンを演じているらしい。

最初の『ミッション:インポッシブル』が1996年だから、それから約20年、質を落とさずに(というかさらに面白く)5作目まで続けている。スタッフの苦労は相当なものだろう。金をつぎ込む価値のある映画だと誰もが信じているからこそできる。

あらためて、20年前の『ミッション:インポッシブル』を見てみたくなった。

やっぱり映画は良い。今日は心が満たされている。

Thursday, 5 March 2015

最近見た映画


最近見た映画。『赤ちゃん泥棒』『タクシードライバー』『ジュノ』。
原題が『Raising Arizona』で邦題が『赤ちゃん泥棒』である。やっぱり昔の人のほうがセンスが良い。ニコラス・ケイジの若い頃。
タクシードライバーは食わず嫌いならぬ見ず嫌いで、なんとなく避けていたんだけど見てみたらやっぱりよかった。サックス中心の音楽が物哀しい雰囲気をよく出していた。
食わず嫌いはやっぱり良くないなと分ったのは「ゴッドファーザー」を見たことがきっかけだ。
やっぱり、名作は名作だ!と思った。
さらに、古い映画のほうが「見てよかった」と思うことが多い。
評価されたものだけ、本当にいいものだけが残って行くのだから、当然と言えば当然である。きょうは何を見ようかなあ。

Friday, 12 December 2014

「サニー」を見て

テレビをつけたら韓国映画の『サニー 永遠の仲間たち』をやっていた。
一度見たことあったけど、しっかりもう一度見た。
別に女子校出身じゃないんだけど、なんかこう、いわゆる「ベタ」なことを、これだけしっかりドラマとして見せられると、感情移入せざるを得ない。
ベタだと分かっているのに、だ。
涙が出そうになる。
冬ソナ見たときにも思った。
日本のドラマだとそういうことはあまり無い。
なんだろうなこのパワーは。
映画論が語れるほど詳しくもないし、そうするには見ている映画の数が断然少ないのだが、私みたいに思う人はほかにもいるだろう。
確か内田樹がそういうこと書いていたような気もする。
言葉でうまく説明がつかない。
年齢も関係あるだろうか?

ところで、驚いたことが一つある。

*以下ネタバレ*

エンディングが、私が思っていたものと違った。
数年前に見たときはあの、最後の友達の姿は見えないままで終わった、と私は記憶していた。
だけど今日見たら最後に顔も出て来て、本人が葬儀場に現れた。
あれー?こんなんだったっけ?
たぶん記憶を勝手につくりかえていたのだろう。
この数年で最後が変わるわけはないので。

さて、そろそろ眠くなって来た。

Monday, 13 October 2014

フランス映画を見て思った

映画の感想を一つ。
『美しいひと』 (La Belle Personne)


DVDのジャケットがこんな感じなものだから、ホラーかサスペンスかエロか、と思っていてなかなか手が出なかった。
どこかでみた「おすすめ映画」の中にあったので、あ、別に普通の映画なのかなと思って手に取った。

しかも、昔のやつかと思ったらそうでもない。2008年だって。

で、感想は、というと。
いやはや。久しぶりに「フランス映画らしいフランス映画」を見た。
満足。

フランス映画というのは好き嫌いが分かれる。
「アメリ」は好かれる方。
一方、「嫌い」を生み出してしまうタイプの映画というのが、私は好きだ。

その特徴として;

・坦々と話が進む
・(爆発とか地球滅亡とか)大きな出来事が起こらない
・CG等は無く、いかにも製作費低そう
・主人公が悶々と(特に恋に)悩む
・街に霧か靄みたいなのがかかっている
・全体的に暗い感じ
・全体的に静か
・カフェで哲学的な会話
・つまり、ハリウッドの対極

例えば、アルノー・デプレシャンの「そして僕は恋をする」とか。

この「美しいひと」は、話は単純で、転校生の女の子にみんなが夢中になるが、先生まで好きになってしまう、という話。
この、先生のオーラがすごい。
タイトルの「美しいひと」というのは一体どっちのことをさすのか、とさえ思ってしまった。
元のタイトル確認したら、女性名詞だったので、これは女の子のほうをさすのだと分かったけど。
どこかで見た俳優だと思ったら、モニカ・ベルッチと共演していたことがあるルイ・ガレルだった。
もはや、「カッコいい」とか「イケメン」とかいう形容の仕方では追いつかないのだ。

話は変わるが、この人ほんとに髪の毛ぐしゃぐしゃなのだが、それがまたいい。
見ている間に、天然パーマに戻そうという決意を新たにした。
あと1年以上はかかるけど。

普通の、パリにある高校の様子を描いてあるのだが、まあ日本の高校からは想像すらできないほど生徒たちが大人びている。
よくドラマなどで見るアメリカのハイスクールとも違う。
飾り気が無く簡素な感じ。

それぞれにきちんと恋愛していて、干渉し合わない。
先生もきちんと恋愛している、というのがいいなと思った。
まあ、普通なんだろうけど、これ日本ではありえないんだよなあ。

(「フランスでは」という文脈で語るのは良くないかもしれないけど、)例えば先生やクラスメートに恋人がいてもそれはそれとして、生徒は個人のこととして認めている。
むしろ素敵な大人として尊敬に値する。
個人には個人の生活があり、ドラマがある。

日本では「○○と△△が付き合ってるんだって。ヒューヒュー♪」という流れが定番だが、これは高校生に限ったことではない。
大人になってもずっとそうだ。
芸能人が「お泊り」しただけでニュースになる。
(いつだったか丸刈りして謝罪したアイドルもいた。)

そういうのを見るたびに日本人の精神年齢の低さというか幼稚さを感じずにはいられない。
他人のことがどうしてそんなに気になるのか。

まあフランス映画見ていると、日本人のそういった様子を同じレベルで語ることさえ憚られる。
次元が違うのだ。
そもそも「視線で会話し合う」感じが、ここではまず無いし、感覚としてだいぶ理解されにくい。

カップルで手をつないで歩くことさえ憚られるこの国で、やっぱりこういう映画は生まれないし、たぶん理解されない。


また別の美しさを出していくしかないのだろう。


んー、日本のいいところをもう少し探そうとは思っているのだが、ついこういうことを書いてしまう。
やっぱり私自身、馴染んでいないとどこかで感じているからなのだろうけど。

Tuesday, 26 March 2013

春休み、ヒッチコック

昨日で今年度の仕事が終わった。今日から何も考えずに約1週間の休暇である。
国外に行こうと思ったのだがやめた。
理由1:期間が中途半端だから。ヨーロッパに行くには短すぎる。
理由2:アジアに行くには、1人で行くのは寂しい。相方はこの一週間忙しそうだ。

というわけで選んだ行き先は、実家。
久しぶりに、田舎で春を感じることにした。
温泉に入り、頭をからっぽにするのだ。

考えてみれば今年1年、本当に早かった。
やり残したことも、これからやりたいこともまだまだたくさんある。来年以降も同じ職場に勤務することになって本当に良かったと思っている。

1年前まで「講座」に通っていて、日曜日は終日つぶれていた。それが去年の夏に修了してからは自由を謳歌している。ようやく映画を見る時間ができたのだ。
一週間に2,3本は見るようにしている。
それで、最近ヒッチコック作品を2つ見た。
『北北西に進路を取れ(原題:North by Northwest)』と
『めまい(原題:Vertigo)』だ。

どうして今までヒッチコックを見ようとしなかったのか。
これほどまでに世界中で崇め立てられている映画人であるにもかかわらず。
それは、単に「怖い」と思っていたから。
(ここだけの話、名探偵コナンでさえ、怖くて見たくない。)
だからヒッチコックなんてさぞ怖いだろうと思っていた。

しかしながらそんなことは無かった。
怖いというのには色々ある。
視覚的にグロい怖さや、心理的にハラハラドキドキするような怖さ。
ヒッチコックは後者にあたるようだ。
タランティーノ作品のような、思わず目をつぶってしまうシーンは無かった。
これだったら大丈夫だ、と思った。

むしろ、面白かった。謎が解けたときに頭の上に「!」が浮かぶようだ。スッキリする。
この調子でほかの作品も少しずつ見てみようと思う。

Saturday, 23 March 2013

『テイク・ディス・ワルツ』『ブルーバレンタイン』

何週間か前に『テイク・ディス・ワルツ』を見た。
ミシェル・ウィリアムズの演技を見たのはこれが初めてだった。
特に美人というわけでもないし、ブロンドでこういうタイプの女優はどこにでもいる感じがする、と思っていたのだが、かなり印象に残る人だということが分かった。
見たあとも、あの特徴のある声と、大人なのか子どもなのか分からない丸顔が頭に残っている。

この映画は、結婚して5年ぐらい経つカップルの話。
不幸せじゃないはずなのに、なんだか満たされない女性。
監督も女性である。
細かい心情がよく表現されている。

ミシェル・ウィリアムズの演技が上手いのだ。
極上の美人じゃないからこそ、良いのだろう。
こういう留学生、大学で見なかったかしら、と思うくらいの、その辺にいそうな人である。
演技がリアルに迫ってくる。

評価としては★★★★☆をつけたい。
一応ことわっておくと、私は幸せじゃないわけではない。
だけど共感できるところがたくさんあった。
いわゆる「出会った頃の新鮮さ」を越えたらどうすればよいのか。
誰もが当たる壁だと思う。

だから、「出会ったばかりで新鮮」という人たちが見てもとくに共感はしないかもしれない。

***********************

今日は、『ブルーバレンタイン』を見た。
特に意識したわけでもなかったがこれもまたミシェル・ウィリアムズの映画だ。
以前からタイトルだけは聞いたことがあったし見てみたいとは思っていた。

これがまた、『テイク・ディス・ワルツ』と同じように、「出会った頃の新鮮さ」がなくなってしまったカップルの話。
この話の場合は、娘もいるし、6年経っているので状況はすこし違うが。

「愛さえあればうまくいく」と信じている男。
学歴も高く、医師として活躍する女。

すごいのは過去の回想シーンと現在での、2人の外見の異なり方。
体型も、表情も、ハゲ具合も、服装も全然違う。
ライアン・ゴスリングの服がとんでもなくダサい。
6年でここまで変わるか、と思うぐらい。

現在のほうは、とてつもない悲しさが画面全体を覆っている。
「どうしても、うまく行かない」感が切なくて切なくて、泣ける。(いや、泣かなかったけど、ほんとに、分かる。)
どちらをどう責めることもできないし、結局お互いに「ごめん」というしかない。
ライアン・ゴズリングの泣き方が、本物だった。うまい。
この人もまた「美男子」というわけではない。
だからこそ2人の現在には生活感が漂っている。

この映画のうまいところは、途中で何があったのかについては何も触れられていないというところ。
始まりと終わりだけが交互に描かれている。

********************

誰かのブログに、ブルー・バレンタインについてこう書いてあった:
「鑑賞者の人生がどういう状態かによって評価が分かれるかもしれない。」
まさに同感。繰返すが、「出会ったばかりでラブラブ」という人たちにはあまり面白くないかもしれない。
そして、これは両方の映画について言えることだと思う。

うーん、人生いろいろ、である。
単なるラブストーリーにするには惜しいくらいに多くのテーマを抱えた映画だった。

Saturday, 2 March 2013

朝からジャンゴ!

クエンティン・タランティーノの『ジャンゴ』を見に行った。
職場で映画チケットを安く買うことができたので500円で見ることができた。

朝9時から見てきた。さっき帰ってきた。
記憶の新しいうちに感想をば。

タランティーノ炸裂でした。
やりたい放題やったなー、という感じ。
タランティーノの映画を見ている人にだけわかる笑い、みたいなものがちりばめられていた。

【面白かったシーン】

①夜、襲撃に集まった人たちが、これからかぶるマスクについて論争を始めるところ。
目のところに開いた穴が小さいわけだ。
前が見えなくてもこの袋をかぶるべきか、それともかぶらないべきか、これだけの言い争いに5分くらい費やしているのだ。
タランティーノならではのぐだぐだ感。

②ララが撃たれるところ。
人物にフォーカスせず、あの距離から撮るのがまたなんともいえない。
超あっけない。

③馬車の上の歯。
しかも揺れる。


【クリストフ・ヴァルツ】
この人、本物の俳優。
以前もブログに書いたかもしれないが、『イングロリアス・バスターズ』で初めて見た時、この人の存在感に圧倒された。
名演技だと思った。
(実際、とても高く評価されたらしい)
これまでそんなにたくさんの映画には出ていない人だが「知的な悪役」を演じさせたらこの人の右に出る者はいないのではないか。
(実際、とても知的なのだろう。)
クリストフ・ヴァルツはこの映画でアカデミー賞をとった。
でもこれで「助演」男優賞なのか?
私の目にはほとんど「主演」のように見えたが。

【撃ち合いの音楽】
血しぶきが舞う中、ノリの良い音楽が流れてきた。
その瞬間、思わず笑ってしまった。
「Mr.&Mrs. Smith」もこんな感じだったなあ。
そもそもグロい映画は苦手なのだが、こういう感じだったら観れてしまう。

【サミュエル・L・ジャクソン】
登場してしゃべりだした瞬間、客席から低い笑いが起こった。
ちなみに何も面白いことは言っていない。
そう、そう、こういう感じなのだ。
あの南部訛りの英語を聞いただけで嬉しくなってしまう。
声が聞こえた瞬間に、パルプ・フィクションがよみがえり、また観たくなった。

【南部訛り】
アメリカ南部の英語だ、と聞いてすぐ分かるようになったのはいつごろのことだったのだろう。
英語を学び始めた当時、英語は英語でしかなかったのに。
黒人の英語がどうやら少し違うようだ、というのはなんとなく分かっていた。
米語と英語の違いもなんとなく聞き取れていた。
とにかく、意識するようになったのは映画を観るようになってからだ、というのは明らかである。
レオナルド・ディカプリオもいい役をしていた。
いい英語だった。

【結論】
もう一度、『パルプ・フィクション』を見たくなりました。

Thursday, 29 November 2012

映画、ワイン

たいそう久しぶりにジャズを聴いている。
他人と住むようになってから、好きな時に好きな音楽を聴くことができなくなった。同居人はあまりジャズが好きではないのだ。当然のことながら、遠慮をしなければならない。

きょうは1人だ。
帰宅後すぐに映画を見た。
今週は1日1本、映画を見ている。贅沢だ。記録として何を見たか残しておこう。
月曜…「アメイジング・スパイダーマン」
火曜…「ジュリエットからの手紙」
水曜…「Big Year」
木曜…「the Beaver」

明日はおそらく見られない。忙しいから。

今日見た「the Beaver」という映画は、タイトルどおりビーバーが活躍する話だった。
ジョディ・フォスターとメル・ギブソンの映画だ。コメディかと思っていたがそうではなかった。
ちょうど今日の午後、精神科医の講演を聴いたばかりだったので「ああ、これが例の兆候か」とか「これが例の、"世代で繰返す"ってやつか」とか、納得しやすい部分が多かった。

それにしても、映画の日本語タイトルはひどい。
この映画はなんと「それでも、愛してる」とかいうタイトルだった。
「とかいう」と付けたのは、くだらなすぎてはっきりと覚えていないからだ。
この映画に限らない。
もう少しなんとかならないものか、と思うことが多い。
適当すぎるし、センスが無さすぎる。
タイトルはとても重要なのだ。
人間にとっての名前と同じだ。
タイトルによって製作後の行方が左右されると言っても言いすぎではない。

ワインを飲みながら映画を見終えた。
そのときちょうど、雨が降ってきた。

そうしたらふと、ジャズが聴きたくなったというわけだ。
「バイバイ・ブラックバード」にした。
村上春樹はキース・ジャレットはあまり好きではないらしい。
私は村上春樹が好きで、バイバイ・ブラックバードが好きだ。
つまり私は、キース・ジャレットが好きなわけではない。

ところで最近、安くて美味しいワインを手に入れられる場所を見つけた。
ビールでは最近どうも寒いのだ。
棚を開くとワインボトルがあるという幸せ。
だけど飲みすぎることは決してない。
料理しながら、または映画を見ながら、1,2杯飲む程度だ。

いい夜だ。
明日まで働けば、土日は予定がない。
完全な休日が待っている。
さっさと寝よう。

8連勤とアルファルファ

もういい加減にこの暑さに疲れてきたなあ。雨が降る前よりだいぶマシになったと思うけど、それでもこの季節はもっとこう、スーッと風が吹いてほしい。もう体力がもたない。今週は土日勤務で、9月第1週は長い。8連勤。毎年のことだ。きょうは7日目。 なるべく元気に過ごしたいけどまだ身体は夏休み...