ところが、である。まったく同じでないのはその対策だ。ローマ在住の上野さんによるブログ「ローマより愛をこめて」によれば、昨日の時点で以下のことが決定されている↓(以下コピペ)
感染者の多いロンバルディア州とヴェネト州では、すべての学校(保育園から大学まで)が休校、すべての美術博物館も休館、あらゆる(私的公的にかかわらず)イベントも中止となり、なんと、あの有名なヴェネツィアのカーニヴァルもなくなりました!ミラノのドゥオーモも、最新情報が届くまで、とりあえず2月25日まで閉鎖され、ロンバルディア州内のすべての教会でミサは中止となります。また、18時以降の娯楽に関しては、レストラン以外は、パブやディスコも閉鎖となります。ヴェネツィアも、教会のミサは3月1日まで休止されます。
ピエモンテ州は、明日(2月24日)より1週間、すべての学校の休校措置、アルト・アディジェ州も、すべての学校が3月2日まで休校。フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州は、3月1日まですべての学校の休校とイベントの中止。エミリア・ロマーニャ州は、3月1日まで保育園から大学まですべての学校が休校とイベントの中止。
2月23日よりイタリア全土の各学校の修学旅行や遠足は、イタリア文科省から禁止命令が出ています。
その他、リグーリア州の大学の授業の中止、ラツィオ州で2月25日に予定されていた医学部試験の延期。また、カンパニア州のイスキア島では、ロンバルディア州やヴェネト州、中国から来る人の入港を禁止。トスカーナ州は、中国やロンバルディア州、ヴェネト州など、感染者の多い地域から戻ってきた人は当局に通知の義務を課しました。
早い。対策が早いのである。人々の健康を何よりも優先するイタリア人らしい。仕事とか経済とかはもっとそのずっとあとに来る。そしてパニックになりやすいイタリア人らしくもある。ふわふわしている日本人とはだいぶ違うのです。(ちなみに我が家のイタリア人は「対応が大げさすぎる」と言っているけど。)
「イタリア人はルーズ」とか
「イタリア人はのんびりしている」とか
「日本人はまじめで働き者」とか
よく言うけど、本当だろうか。
「のんびり」はすべての場合に当てはまるわけではない。のんびりすべき時とそうじゃない時がわかっている人たちだ。少なくともこういうときにイタリアはぼけーっとしてない。
まじめで働き者の日本人。検査もせずクルーズ船を降りた厚生省役人が何人もいるらしい。「検査して陽性だとわかると現場が回らなくなるので検査したくなかった」というコメントを目にした。本物の思考停止状態である。
いったい「まじめで働き者」とはどういう状態のことを言うのか。
…と書き始めると長くなるのでこの辺でとめておこう。