Sunday, 9 February 2020

糖尿病と認知症

先日仕事で「東京都医学総合研究所」を訪問する機会を得た。私が聞いた話は2つ。糖尿病による神経症と、認知症の話。実験室にも入れてもらって現在進行中の研究を実際に見せてもらった。理系の話はサッパリ、という人でもこれならよくわかる。だって病気の話だから。誰にでも関係しうる話題。

糖尿病の仕組みは高校時代の生物で聞いてはいたものの実際自分に関係ないとなるとほぼ忘れてしまっていた。あらためて説明してもらって、ははあなるほど、やっぱり食事と運動は大事なのだ、と感じた。研究者の方がやたらと言っていたのは「子どもたちがスナック菓子を食べながらゲームをするというのはよくない」ということ。それ以外にも例はあるだろうに、イラストつきで不思議とその例を繰り返していた。若い世代にも糖尿病は珍しい病気ではなくなってきているのだろう。

ショウジョウバエを使って糖尿病の研究をする女性がいた。「これが、ショウジョウバエの脳をスライスしたものです」とプレパラートを見せてもらった。インクのしみとも言えないほど小さな点が並んでいる。驚いた。「スライス、って言ってもどうやってスライスするんですか」と訊いたら「きゅうりの薄切りと同じですね」とにっこり。参った。

認知症の話もかなりおもしろかった。まず、認知症には色々な種類があるということをしらなかった。ALSも含まれるとは。認知症は脳にあるタンパク質の「つまり」が原因らしい。そのタンパク質の種類によって認知症の種類も異なる。それと同じ状態にした細胞が培養されている。培養細胞に化合物をふりかけて、その固まったタンパク質が消えるかどうかがこれからの実験らしい。培養細胞も顕微鏡で見せてもらった。

それにしても研究とはなんと時間と根気とお金のかかる作業だろう。すでに述べたタンパク質についての研究が行われていたのが2002年のことだ、と言っていた。この人たちも、施設も、資金と援助がなかったら終わりなのだ、ということをあらためて感じた。

ところで研究者というとどんな人を思い浮かべますか。白衣?ここであった人たちは極めてリラックスした格好をしていた。パーカーとサンダル、とか。ボーダーのシャツとか。こっちもリラックスできた。研究内容と服装は関係ない。いいですよね、そういうの。

お父さんの回復、12月の疲れ

父が入院している。経過は良いようで、退院が見えてきたらしい。よかった。毎日のようにテレビ電話で様子をきいているが、話す様子が1日、1日と元気になっていくのがわかる。人間の身体はすごいなあ。 話を聞くたびに、普段の姿勢とか、動き方とか、注意しなければと思う。身体に負担をかける動きを...