昨日の朝。
ずっと前に亡くなったおじいちゃんの誕生日だ。
なぜかよく覚えている。
誕生日だからといって何をするわけでもない。
朝起きると冷蔵庫に張り紙があった:
前日の夜に作っていたものを、朝一でいただいてよいという許可だった。
なんという愛嬌。
夜に焼いて、朝、冷蔵庫にあるということは、ケーキが焼けた後、熱が冷めるのを待っていたということだろう。
弟は料理が上手だ。
多くの人が「面倒だな」と思いそうな手順も省かず、丁寧に、手間をかけて作る。
紅茶をいれて、ありがたいなあ、さてさて、と半分食べかけた時だった。
やっぱりこどもの調子がおかしい。
夜中からおかしいとは思っていたけど朝になってもちょっと普通と違う。
せきもするし、鼻水も出ている。
毛布をかけても手足をバタバタさせない。なんだかぼんやりしている。いつもの威勢の良さがない。
夜中に高かった熱は朝には下がっていたので、もう大丈夫かなと思っていたのだが。
チーズケーキは食べかけだったがフォークを置いて、もう一度体温計を取りに行った。
すると、38.6℃。
これはやっぱり病院へ、ということになった。
薬をもらい、鼻水の吸引をして帰る。
特別なことをするわけではないが、1日安静に過ごした。
今朝にはすっかり熱が下がったので安心した。
なるほど、こどもの風邪というのはこういう感じなのか。
両親からこういうときにはこうする、という基本的な注意事項を丸一日聞けたのがよかった。
これから何年間か付き合っていくであろう「こどもの病気」の始まりだった。