9月になった。ようやく涼しくなった。耐え抜いた夏だった、と思う。郷里にも、イタリアにも行かずに東京で過ごした夏。「この暑さももう少しの辛抱」と、毎日自分に言い聞かせていた気がする。実際のところ、耐えがたい暑さというのは1ヶ月も続かない。花粉症の時期みたいなもので、二週間ちょっと我慢をしていればあっという間(でもないか…)に通り過ぎていく。
そんな夏の終わりにやってくるのが我が子の誕生日である。我が子の誕生日というのは母である私が頑張った日、ということでもある。1歳の誕生日のとき、保育園に送りながら一人で「うるうる」していたのを覚えているが、今となってはそういうことはない。思い出しはするものの、それほど泣けたりすることはない。記憶が遠くなったということだろうか?
ついに4歳になった。いつの間にか服の着脱が自分でできるようになっていた。箸はまだ握らない。読み書きも数字も興味がない。いいことはYes/Noの返事が速いこと。「〜したい?」と聞くと、はい・いいえの返事が即座に返ってくるのは、私はいいと思っている。好き嫌いもはっきり言う。「あなたと友達になりたいな」とか「ぼくマンマ大好きだよ」とか意思表示がはっきりできる。朝は自分で起きる。他人に起こされて不機嫌ということはない。2つの言語を使える。そのおかげか、その場で話されている言語や用語、話題がわからない人がそこにいる場合はわかるように説明をしてあげなければいけない、と思っているらしい。つまり外国語であるということに限らず、同じ言語でも、その話題を知らない人がいたら「それおじいちゃんわからないから」と言う。
ここからは覚悟を持って「しつけ」なければいけないことが増えてくるような気がしている。かわいい、かわいいでは済まなくなってくるなあ、と4歳という数字を見て思う。ま、めちゃくちゃかわいいんだけどね。