Friday, 23 August 2024

トゥスカーニャ散策 ラツィオ州 Tuscania, Lazio ①

 21日。数時間お出かけする。友人の母、マリアさんが"Approfittiamo"と言ったのがなんだか忘れられなくて、なるほどこうやって使うんだなと思った。approfittareというのは「利用する」という意味だけど、特にこの日のように「男5人が海に行っていて、残りの女3人だけで静かに過ごせるというまたとない機会を利用する」ときにはぴったりの言葉。語彙の習得はエピソード記憶だなとあらためて思う。

寝不足だったのでごろごろしていたい気もしたが行ってみたらそんな気持ち、いや、そんなことを考えていた事実すら忘れてしまった。

さて、Tuscaniaというまちについて。カタカナ表記だと「トゥスカニア」とか「トゥスカーニャ」とかが近いだろう。大事なのは「トスカーナ」と間違えないことだ。私も最初にきいたときはきっとトスカーナ州にある町なのだろうと完全に勘違いしていた。トスカーナ州ではなくラツィオ州にある。そしてトスカーナは州で、トゥスカーニャはコムーネ(基礎自治体)である。これは本当に間違えやすい。Tuscaniaと検索すると「トスカーナの間違いでは?」と出てくるくらいだ。

ここにあるChiesa di San Pietro (サン・ピエトロ教会)とChiesa di Santa Maria Maggiore(サンタ・マリア・マッジョーレ教会)を訪ねた。

まずサン・ピエトロ教会。ファサードの美しさが際立つ。一瞬で、これは古いなと思った。


ロマネスク建築。私にでもわかる中世っぽさ。

中はこんな感じ。ロミオとジュリエットの、古いほうの映画はここで撮影されたらしい。

地下に降りて行く。ひんやりしてくる。ローマでカタコンベに行った時と同じような空気。


下りてみて、息で、しずかに「わあああ」と声が出た。スペインはコルドバのメスキータを思い出した。
なにが嬉しいかというと、この場所を本当に中世の人たちが歩いたんだな、と思うこと。興奮せずにはいられない。そして観光客が全然いないので余計にそれを感じられる。
柱の影から聖職者が出てきそうな感じがした。
別にもともと行きたかった場所というわけではないのに感激、感無量である。
イタリアはどこにいってもこういう歴史的建造物があり、観光客が殺到していない場所もたくさんある。こういった壁の絵なんかも「触らないでください」とか注意書きはない。触らないのが当然なので。

ふたたび上に上がった。
地面のモザイク。


誰が何の目的で書いたのだろう。

11世紀ぐらいですかね、とマリアにきいてみたら、解説を読んでくれた。始まりはもっと古く、7世紀ごろだということだ。日本だと大化の改新とか、そのへんかな。
メモとして解説の部分もとっておく。

それから聖マリア・マッジョーレ教会。同じ名前は各地にある。
閉められる直前だったので、最後の訪問者としてほんの5分くらい見せてもらった。
中は改装中。
カラーで残っている。
このへんは比較的新しい感じがした。
新しいといっても、調べてみたらこの教会の始まりは8世紀らしい。レベルが違う。
この階段の上に上がって、聖職者が説教をする。登れないようになっていたけど、実際今使われているのかどうかは謎。
やはりファサードが印象的だった。
(つづく)

お父さんの回復、12月の疲れ

父が入院している。経過は良いようで、退院が見えてきたらしい。よかった。毎日のようにテレビ電話で様子をきいているが、話す様子が1日、1日と元気になっていくのがわかる。人間の身体はすごいなあ。 話を聞くたびに、普段の姿勢とか、動き方とか、注意しなければと思う。身体に負担をかける動きを...