大使館でのやりとりは当然イタリア語。そこにいる人たちもイタリア人。となると子の話す言葉がこの日に限ってはイタリア語の割合が多い。
大使館の入り口ではまた例によって警備の人と会話が始まる。こどもは消防士の格好をしていったのでそのことついて一生懸命説明していて、警備の人もいっぱい質問してくれるし、しっかり目を見て笑っている。
お昼にふらりと入ったLa Giocondaというトラットリアがめちゃくちゃ美味しかった。正直言って、やっぱりほかの「イタリアン」レストランは本物から程遠いということがわかった。イタリアで食べたことがあればすぐにわかるレベルの違い。
そこで働いている人もイタリア人。周りにやってきたお客さんもおそらく大使館勤務のイタリア人。
ただのランチなんだけど対応の柔軟さがまさにイタリアで、いわゆる、用意されている「ランチメニュー」にないものを頼んでもだいたい作ってくれる。そしてだいたい、こどもには「なまえは?」と聞いてくるし、みんな優しい。メニューにないはずのシャーベットをおまけにくれた。最後にはお互い自己紹介しあって、レジのところで握手して別れる。これは、「美味しかったし、サービスもよかった。満足した」という証なのだ。
こうやってイタリア的な環境に身を置くと、ふだん東京にいて、周りからどう見られるか、嫌がられたりしないかをどれだけ気にしているか、つくづく思い知る。そういうつもりはなくても東京にいると公共の場でビクビクしているのだ。
知らない人と会話をすることがごく日常のイタリア。これが日本人にとってとてつもなくハードルが高い。
さて、きのうの、こどもの夕飯。
ホットドッグです。まったく手間がかからない割に、子は喜んで食べるので時々必殺技として繰り出している。4歳にしてはめずらしくマスタードを食べる。