こどもメモ。
ここ数ヶ月、土日はこどもが昼寝をしなくなってしまった。先週だったか珍しく寝たことがあったけど今週末はまったく寝なかった。体力が付いてきたのだろうけどやっぱり眠そうである。必死に「寝ない」と言うが目は朝の70パーセントくらいの開きかたになる。
で、きょうのこと。
きょうこそ、なんとしてでも一人の時間が欲しかったので朝5時半ごろ目覚め、私はふとんを抜け出した。その5分後だったか、がさごそと音が聞こえる。なんとこどもがトミカのカタログを暗闇で読んでいるではないか。無言で。
「おおいどうしたの、もうすこし寝ようよ」
と言うと、
「救急車どこ」
と返ってくる。少し泣きが混じっているのでいつもほど機嫌がよくないのがわかる。「救急車はねえ」とページをめくってあげると喜んだ。それからまったく寝る気にはならず、そのまま起きてきた。
6時過ぎた頃だったか「わたし ほっとけーきつくるのよ」と言った。かの有名な「しろくまちゃんのほっとけーき」からの引用である。セリフはたいてい覚えている。
「え、ホットケーキ食べたいの?」と聞いたら「そう」と言う。
ホットケーキミックスはなかったのだが、しろくまちゃんの本を思い出しながら
「たまごをわって ぎゅうにゅういれて」「こむぎこ おさとう ふくらしこ」を材料にして適当に作った。要は、固まれば良いのだ。
「こなはふわふわ ぼーるはごとごと だれかぼーるをおさえてて」
「ぽたあん どろどろ ぴちぴち ぷつぷつ やけたかな まあだまあだ しゅっ ぺたん ふくふく くんくん はい できあがり」
である。
まったく、よくできた本だ。感心せずにはいられない。
本にはないが、冷凍のブルーベリーを入れてあげたら喜んで食べた。
そんなこんなで始まった日曜日だが、前述のとおり昼寝をしなかったため夕方には不機嫌の限界がやってきた。どうにかしておふろに入れたものの、おふろをあがってから、泣き始めた。「こっちおいで」と言うと丸まったようにして腕の中に入ってきて、2秒で寝た。
なんということだろう。6時に眠りにつくとは。
30分たって起こそう、と思いながら、あえて中塚武の上機嫌な音楽を再生してビールの缶をあけた。私にとって何よりの「小確幸」はビールかワインをのみながら音楽をかけて料理をすること、である。料理といっても大したものではない。水菜をハサミでばしばし切って、サラダスピナーに水といっしょに入れる。特大のボウルを用意してツナ、ゆでたまご、アボカド、水菜、オリーブオイル、塩、バルサミコ酢を入れてまぜて、終わり。ばんごはんそれだけなの、と言われそうだがこれが大量なのでじゅうぶんに満足なのだ。
寝た。こどもが寝た。私は自由だ。
半分踊りながらビールを飲み友達と少しメッセージのやりとりをして幸せを噛みしめる。嗚呼、最高。
それでもこどもを起こさないわけにはいかないのでちょっとひと段落してから起こしてみたものの失敗に終わった。本当に眠かったらしい。ごはんは食べさせてないけどそのまま朝まで寝てくれることを期待して、寝る場所へ移動させることにした。そのきっかけになったのは、こどもが寝返りをうってソファから落ちかけたのをスライディングでキャッチしたから。「あっぶねー」とつぶやきながらこれはここに寝せとくべきじゃない、と思った。
寝てしまうと楽、とは言いつつも、こどもがかわいい。めちゃくちゃかわいい。12月の超イヤイヤ期を終え、今に至るわけだが意思疎通ができる程度に言葉が使えるようになっているのであの時ほど限界状態に陥ることはない。あれ以上辛いものはない、と思っている。「家に帰りたくない」と思うことが当時はよくあったが今は保育園に預けている時間にこどもの声が頭のなかで響く。今頃何てしゃべっているんだろう、と思う。かわいくて仕方ない。こんなにかわいい生物が世の中にいるかよ、と思うくらい。
きょうは合気道に行ったので実は身体中、疲労困憊である。世界一かわいい生物のとなりで寝ることにしよう、そろそろ。
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