Tuesday 4 July 2017

周りに感謝した日

保育園から電話がかかってきて、その内容を聞いた瞬間はまさかこどもを預けて復帰しようとは思わなかった。3月までは毎日こどもとつきっきりで過ごすつもりでいたし、そもそも復帰する予定を「やっぱり育休延長します、言うことがコロコロ変わってすみません」と職場に頭を下げてきたのが2ヶ月くらい前のこと。だから電話が来たときは、その内容を理解はできたもののなんとなく人ごとのようでもあったし、現実的に考えられなかった。ほんの数分たって、「あれ、もしかして仕事ができちゃうということか」と思った。だんだんとリアルになってくる一方で、誰かにこのことを話したかった。家族や友人に相談することにした。あまりに急すぎて、ドキドキがとまらなかった。こどもの顔を見たら急に泣けてきた。(ということはもうあの時点で、預けようと思っていたということだろう。)

結局一番最初に相談をしたのが、地域の子育て支援コーディネーターだった。ちょうど先日、一応と思って電話番号を控えておいたので、そこにかけてみた。そしたらどうやらいつも行っている遊び場の担当の方だったようだ。私のことを覚えていてくださった。よかったですね、またとない機会だと思う、と言われた。急で戸惑いはあるだろう、というのも分かっていてくださった。ごく冷静に、「保育園に連絡する前に、職場に、空きの連絡が急に来て戸惑っているという連絡をしておくべき」と言われたのでその通り、すぐに職場に連絡した。「今日中に決めて連絡します」と言った。

親とも話した。父親、母親、弟、それぞれに受け止め方も考え方も違うと思った。それでも、「答えは出ている」と父親に言われて、うん、そうだなと思った。

よく言われることではあるが、やたらと人に相談するときは実は答えが自分で決まっていて、あとはただ後押しが欲しいだけという場合が多い。昨日の場合はまさにそうだったと思う。どうしよう、と言っている割には、「こどもは親と一緒にいるに限る」などと言われると過剰に反応してしまったり、預けたほうがいい理由を一人でどんどん列挙しながらしゃべったりしていた。

それでもやっぱり大きな物事を決めるときには他人と会話するに越したことはないと思う。話すことで自分のもやもやを外に出して、考えとして整理できるから。そして特に手順を踏まなければいけないときなど、一人で慎重さが欠けそうなときはなおさら他人に話す。

そんなこんなで電話が来てから数時間後にはだんだんと「預ける」方向に考えが固まって行った。

大事なのは、職場である。この一年にわたる「ぜったい延長しません」「あ、やっぱり延長します」「あ、やっぱり延長しません」という一連の宙ぶらりんな感じを本当に受け止めてくれるのか。

電話したら管理職は「いずれにせよ決める権利はあなたにありますから」と言った。そして私の代替の方は「どちらになっても大丈夫です」と言った。理解あるどころではない、もう、頭が上がらない。すみませんしか言えなかった。いい加減にどっちかにしろよ、と言われてもおかしくないところなのに。

夕方に代替の方に「保育園に預けることにしましたので復帰します」という旨を伝えると「決まって良かったですね」とさわやかに答えてくれた。有難すぎる…

午後から、遊び場に出かけて行って、直接コーディネーターと話した。1時間近く、話ができた。仕事と育児についてが主だったがかなり深い話を聞くことができた。行って本当に良かった。こういう場や人をaccessibleに設けてくれている自治体に感謝した。そして、この10ヶ月間でこの場を見つけてこの人と知り合った自分に、でかした、と言いたかった。

それにしてもコーディネーターをはじめとした、自治体の、子育てに関わるスタッフさんたちはプロだ。経験があるというだけではない。よく勉強して、最新の情報を常に仕入れているので話がしやすい。考えを押し付けられることもない。なのに日々見守られている。よく遊び場に通っているというのもあるけど、とにかくよく理解してくれていて、覚えてくれている。道であっても声をかけてくれる。適格なアドバイスをくれる。

私自身の心がだいぶひらけた、というのもあるだろう。最初は「うちの子は他の子と違うし」という意識がやっぱりどこかにあって、地域がこんなにオープンでいてくれているのになかなか打ち解けようとしていなかった。要するに、強がっていたのだ。それがここ数ヶ月、手も足も出なくなり、発狂寸前になって助けられたのがこういった遊び場、区の施設だった。いつでも相談どうぞ、いつでも味方ですよ、と手を差し伸べてくれている。

保育園が見つかった今だからこんなに明るい気持ちになっているだけかもしれないけど、やっぱり自分もオープンになって近づいて行けば、いい環境、いい関係が自分で築ける。結局は自分次第である。どんな環境にいても自分が変わればちょっとずつでもいいことは起きる。そして受け入れてくれている周りに感謝。

さて、雨の音を聞きながら寝るとします。咳は相変わらず治らないけど昨日よりちょっとマシかな。

ありがとうとカルボナーラ

 新学期スタート。 子が帰ってくる時間に家に人がいる、というこの幸せ。保育園は4時とか5時まで預けていたのでこんなことはなかったけど小学校は本当に「帰ってくる」ので誰かいないといけない。自分が仕事していてその時間に家でFが子を迎えてくれているというこの安心感は、あらためて、ほかの...