Thursday 5 May 2016

読書、ハンカチとティッシュ

今さらなんだけど、本っておもしろいな、と。立ち読みというか座り読みのできる本屋さんが近くにあって、時間があるものだから雑誌でも読もうと行き始めたら結局やっぱり雑誌だけじゃなくて本にも手を出した。

電車通勤だった頃は、必ずカバンの中に「今読んでいる本」があった。しかしこれが自転車通勤になってからというもの、めっきりぱったり本を読まなくなってしまった。かれこれ5年になる。

おかげで色々なものが欠けてきている気がする。1番大きいのは文章を読むことに対して慣れなくなってきたこと。じっと座って文章と向き合うことが苦手になってしまった。電車通勤で減った分の時間に読めば良いわけだが、家で何をしているかといえばひたすらネットである。ネットサーフィン。ソファに寝転がってネットサーフィンしてる間に1日が終わる。

今年の連休のようにこれだけ時間が有り余ると、ちょっと手に取るようになる。だんだんハマってくる感じがなんともいえない。川上未映子の本は昨日いっきに読み終えた。最後あたりになると涙が止まらなくなって、1人でぐっしゅんぐっしゅんハンカチを手にし泣いた。

ところで、仕事に行くとき以外でハンカチを持ち歩くのは珍しい。何がきっかけがあったか?あった。先日、少し面白いことがあった。

公衆トイレから出てきた6、7歳の女の子が、入り口で待っていた父親と話し始めた。私はその前を歩いていたので会話が全部聞こえてきた。

「ねえパパ」
「んー?」
「実をいうとねえ、あれがなかったのよ、あれが」
「なに」
「かみ。トイレットペーパー」
「あら、そうなの」
「うん」
「で、どうしたの?」
「えへへ〜 ほんとうに仕方が無かったからあ」
「うん」
「下にちょこっとだけ落ちてるじゃん、床に、あれ使っちゃった。えへへ」
「えええええ きたないよおおおお」
「でもさ、じゃあさ、どうすればいいの」


さて、ここであなたなら何と答えますか?
一瞬私も考えた。
1. トイレットペーパーの芯を使う
2. 何も使わない
3.... ほかに何かあるかなあ?
数秒の間に少し考えたが思いつかなかった。

ここで父親が何と答えるか、たいへん興味があったので耳をすませた。
すると、その若い男は、こう言ったのだ:




「ハンカチとティッシュはちゃんと持ち歩いて下さい」


…!!!


この基本例題の答えが思い浮かばなかった私はたいそう衝撃を受けた。
ああ、そうだよな、うん、当たり前やんね、ハンカチとティッシュ。小学校のとき机の上に置いてチェックしたやんね。持ってきてますかーて。忘れたらおこられたね。基本やん、そんなん基本やん…。

時が経って、基本がこんなに簡単に忘れ去ってしまうとは。
自分にあきれてしまった。

そして昨日は出かける前にふと、思い立って、お気に入りの自転車柄のハンカチをかばんに入れた。(ティッシュは入れなかったけど。)
まさか涙をふくために使うことになるとは思っていなかったけど、結局大活躍したのだった。

ありがとうとカルボナーラ

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