時々、中途半端な時間に家にいて、とりあえずテレビでもつけてみると、そこでもやはり中途半端な番組しか放映されていない。そういうことってありませんか。私はある。
NHK教育の「忍たま乱太郎」をさっき少し見てみたのだが、この中に「きり丸」というキャラクターがいる。小さい頃は、このキャラクターが一番好きだった。理由たる理由は無かったのだが、あの、ナントカ先生(名前忘れた)の次にセクシーだと思った。まあ、今でもそう思う。
さて、このきり丸くんの最大の特徴は、お金が好きということである。お金に目がくらむちびっ子である。金銭を見ると、我を忘れて、夢中になる。お賽銭箱から盗もうとする話もある。そこで先生からとっちめられて、話は終る。
特に今まで疑問に思ってはいなかったのだが、お菓子より友情よりおもちゃよりなによりも「カネ、カネ」と夢中になるキャラクター―これはまさしく現代っ子の象徴である。おそらく放映開始から10年以上が経つとは思う。しかしまだきり丸はおカネおカネと言いつづけている。これを、現実世界に生きる子どもたちが「あはは」と笑いながらお茶の間で、毎日、目にしているのである。この状態って、突っ込むべきところではないのだろうか。(そしてなんで今まで気付かなかったんだろう。)
インドで、クレヨンしんちゃんが放映禁止になったというニュースを聞いた。原因は、言うまでもない、下品すぎるから、である。しかしながら、きり丸の「カネ根性」はもっと深刻なのではないのか。しんちゃんのほうがまだ許せる気がする。
あのサウスパークにすらそんなキャラクターは出てこないぞ。いや、あれはまた別問題(別格?)か。
キャラクターの特徴がほかにあって、おまけの要素くらいで「お金好き」がくっついているのであればまだそれは許せる。
しかしそうじゃないのだ。きり丸のメインは、カネ、なのである。
実際、最近の子どもたちは本当に「カネさえあれば」というセリフを口にする。これって結構怖いと思う。そして考えてみれば、自分もこういうことを言っていた記憶がある。
「結婚相手は、カネが一番重要」なんてことを、中学生くらいの女の子が言っている。「いや現実はそうじゃないよ」と言っても「いや、カネっすよ人生は」と切り返してくる。
いつかは考え方が変わるだろうと信じているが、そのままの考え方をひっぱって大人になる子だっているだろう。怖い。
いや、これが、すべて、きり丸のせいだといっているわけではない。しかも、私は今日久しぶりに忍たま乱太郎を目にしたので、そもそもどういうコンセプトの番組だったのか、あまりよく覚えていないし、きり丸の金銭主義がどの程度強烈であったのかも、はっきりとは分からない。だから完全にこの番組を否定するわけではない。
ただ、夕方5時ごろの番組で、目を¥マークにして「カネ~」とよだれをたらすきり丸を見て「ハッ」とした。それだけのこと。
Wednesday, 10 December 2008
お父さんの回復、12月の疲れ
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