Wednesday, 1 April 2020

発熱したけど検査ができず困った件について

前回の投稿からの続きになる。メモとしても書いておくことに意義はあるかと。そしてコロナウイルスのよく分からない状況のなか誰かの情報になればと思って書く。

右頬の腫れ問題が解決したその翌日3月29日、発熱した。その夜何度か起きて、ぐっすり眠れず、おかしいなと思った。起床時間はいつものように6時過ぎ。すっきりしないので庭に出て、ラジオ体操をしたのが6時半。それから体のあちこちが痛いような、ゾクゾクするような感じがして、ダウン。こどもの世話をしつつ横になったりしていたが、立ち上がるのもだんだんつらくなってきた。子どもが心配している。「なんでマンマの手あつくないの」と言う。たいてい手があったかいはずだがその時は本当に、ずっとつめたかった。ヒートテックもフリースもジャンパーも来ているのに寒い。「熱があるんじゃないの」と家族から言われながら、子どもの世話を弟に任せ、横になったらそのまま2時間3時間眠った。それから熱を測ったら38度。モコモコ着こんでいるからだろうと思ってちょっと起き上がって測ったら37度台。いずれにせよ熱はある。これはコロナウイルス来たな、と思った。やっぱり東京から連れてきてしまった。両親は初老なのに。東京にとどまっておくべきだった。これで私はニュースに出るのだ。そんなことを考えているうちに弟が昼食をつくって持ってきてくれた。ありがたい。少し起きている間熱はずっと37度台だったと思う。午後もう一度寝た。夕方には熱が下がっていた。37.1℃。とりあえず丸一日隔離した状態で過ごした。食欲はある。咳はない。少しお腹が緩いけど下痢ではない。前日に歯医者からもらった抗生物質とビオフェルミンを飲み続けていて、たぶんそのせいではないかと思う。

東京に戻る日を4月2日としていたが3日の会議に出るためだったので、3日の会議を休んでここに5日の日曜までいることにした。管理職や同僚に連絡をして、航空券を変更する。ちなみにこの1か月くらい国内線航空券はキャンセルも変更も無料。久しぶりにゴロゴロしながら「おしゃれイズム」で冨永愛を見て、11時前に寝る。少し身体が痛いような感じもした。子どもに触れることができないのが一番つらかった。子どもは祖父母といっしょに寝ることになった。

翌朝。3月30日、月曜日。7時過ぎに目覚める。体温36.3℃。下がった。頭もすっきりしていて元気そのものである。が、丸一日、隔離して過ごす。テレビ見たりネット見たり。ひたすらゴロゴロ。その後も熱は上がらない。何度測っても36℃と35℃の間を行ったり来たり。

さて、コロナウイルスの検査について、である。本題はここからと言っていいかもしれない。発熱当日は日曜だったため、電話をかけても翌日またかけなおすように言われた。30日(月)朝、帰国者・接触者センターに電話をかけてみた。「新型コロナウイルスに感染している可能性は低い」「一般の医療機関を受診してください」と言われた。つまり普通の風邪として受診してくれということなのだろう。医療機関で検査はできるのかと聞いたら「検査基準を満たしていないからたぶんできない」と言われた。「お医者さんに、保健所に連絡するようにと言われると思うんですけど、保健所からは『医療機関にかかるよう言われた』と言ってください」と言われた。なんじゃそりゃ。たらいまわしか。要するにやれることが何もないのだ。現在、元気ということは検査するに値しないのである。そもそも帰国者・接触者センターに電話する人の条件というのが「37.5℃以上の熱が4日続いている」人のみになっている。その日はよくわからなかったのでとりあえず電話をきった。

翌日3月31日。もう大丈夫なんじゃないのか、ということで子どもを抱っこしたり家族と一緒にごはんを食べたりした。散歩もした。桜も見た。もっとも、外には全く人がいないので家のなかにいるよりも迷惑をかけないのだが。

そしてきょう、4月1日。やっぱりどうにかして検査してもらったほうがいいんじゃないの、という気がしてきた。ウイルスを持っている可能性は大いにある。先日のニュースでは、成田と羽田で帰国して検査して感染が確認された20人のうち、18人は無症状患者とあった。ということは、だ。この検査基準では陽性の人たちを物凄い割合で見逃していることになる。妖精じゃない、陽性だ。検査すればわかるのだからもう一回聞いてみよう。

先日と同じ、帰国者・接触者センター(つまり保健所)に電話をした。前回よりも長く話したが結局は同じことだった。保健所で「医療機関受診してください」となった場合の手続きはこんな感じだ:
医療機関を受診
→疑いがあればレントゲンで肺炎かどうか調べたりする
→医療機関から保健所に「この人検査すべき」の連絡
→保健所で検査

しかし私の場合は熱もなく、咳もなく、元気である。おそらく病院に行っても何をしようもない。念のためと思って病院にも電話してみた。日曜に熱があったこと、東京から来ていること、などを説明する。病院としては以下のようなことを言っていた。

・この病院で検査はできない
・熱のある人は院内に入れないことになっている
・熱のある人には解熱剤を渡す
・けど熱がないのなら診察する点も特にない
・保健所に聞いてみてください


ここでやっぱり最初の疑問に戻る:

「無症状で感染してたら…?」


ここで止まってしまう。この後の行先がない。行き止まり。要するに無症状の場合にできることは何もないのだ。ゼロ。濃厚接触者と帰国者を除いて、「怪しいから検査」「不安だから検査」という人を受け入れる場所は今のところこの国には存在しない。だったら私の家族はどうなるのだろう。二日間隔離して過ごしたとは言え、同じ家にいるのである。マスクしたり別のトイレとかタオルとか使っているというだけで本当に防げているのかわからない。私が一日の発熱で済んだだけで、このあと両親は病に伏すのかもしれない。来週東京にもどったら無症状のうちに私はいろいろな人にウイルスをまき散らすのかもしれない。検査すれば済むことなのに、できない。もちろん検査が100パーセント確実ではないとか、重傷者を優先すべきだとかはわかる。だけどもし今ほかを感染させているのだとしたら私はもっときちんと自主隔離するだろう。そしてこういう人たちが世の中にたくさんいるとしたらやっぱり怖い。おそらくただの風邪だったのだろう、とは思うけどそれは思っているだけで何の証明もない。

そもそも検査について知らなかった、ということも気づいた。保険適用、ということはお金がかかるってことなのだろうか。検査は保健所で受けるって言ってたけど受けられる医療機関は本当にないのだろうか。医者によっては「無症状だけど、そして濃厚接触者でも帰国者でもないけど検査してみましょうか」という人もいるかもしれない。確かきのう厚生労働省のウェブサイトで人が殺到するから、受けられる病院名は公開していないと読んだ気がするけど、どこに行けばどうやって受けられるんだろう。どういう手順になっているのだろう。たぶん世の中には私みたいな「これって動いちゃっていいんだろうか」みたいな人たちがたくさんいる。疑いのある人がむやみやたらと医療機関に足を運ばないことが大事、というのは分かる。そうだったら、そして今のこの状況だったらむしろ家でもできる検査キットみたいなのがないと感染者は増える一方なんじゃないのか。第一、「37.5℃の熱が4日続く」まで待てるわけないだろうよ。「これってコロナウイルスかな」と思いながら4日間も過ごせと?

自分が発熱して初めて直面した「困った」について書いてみた。このまま何もないことを「祈る」のみである。祈るとか言っている場合じゃないんだけどね。

お父さんの回復、12月の疲れ

父が入院している。経過は良いようで、退院が見えてきたらしい。よかった。毎日のようにテレビ電話で様子をきいているが、話す様子が1日、1日と元気になっていくのがわかる。人間の身体はすごいなあ。 話を聞くたびに、普段の姿勢とか、動き方とか、注意しなければと思う。身体に負担をかける動きを...