肌の話。
昨夜、レストランでの夕食にはいわゆる子育て世代の人たちが集まっていて、私以外に女性が3人いた。その中の1人はスイス在住。夏休みでイタリアに帰ってきているらしい。その人に向かってほかの2人が"bella abbronzata”(よく日に焼けている)と言っていた。これは褒めているのだ。「焼けちゃったね」ではなく「焼けてきれい」なのだ。確かにきれいな小麦色。そう言っている2人も、小麦色。いや、小麦より濃いかもしれない。しかし茶色ではない。
この文化圏では、焼けているのが健康的で良いとされる。東アジアでは「陶器のような白い肌」が良しとされるので、ところ変われば美の基準は変わるというとてもわかりやすい例だと思う。
それにしても、だ。どうしてシミがないのだろう。40代どころか50代、60代の人たちも、シミがない。ほくろもない。これは体質、もっと言うと細胞?の違いなのだろうか。メラニン形成の仕方が違うとしか思えない。南ヨーロッパはアフリカ大陸に近く、黒人の肌みたいな、強さ?もあるのだろうか。ちょうどよく焼けるようになっているのだろうか。
ちなみに日焼け止めは、海に行く時くらいしか塗ってないように思う。それ以外で塗っていたとしても、日本ほど、日常で使うものとされていない。そもそもそんなに種類もない。日本(や、おそらく韓国)が、国をあげて日焼け対策に必死になっているいっぽうで、ほぼ対策をしていないこの人たちが、シミもなくきれに全体が焼けるというのは、どういうことだろうか。むしろ対策をしないほうがいいのだろうか、とさえ思ってしまう。
日焼け対策をしないからシミができないのか?
シミができない体質だから日焼け対策をしないのか?
もはや卵が先かニワトリが先かの議論。
ちなみにイタリア人にシワはある。そして紫外線の影響による肌のたるみも、ある。手元首元は、ある程度の年齢の人たちを見ると確かに傷んでいる。
しかしながら顔のシワはそもそもほとんど気にならないくらい。なぜか。
顔が小さいから。そしてほりが深いから。
骨格が根本的に違って、顔の面積が東洋人とは全然違う。そもそも彫りが深いと、もはやシワなのか何かわからない。
首元手元については、年をとったときのために肌を覆いながら過ごすほど若さを惜しみながら暮らしてはいない。大事なのは「今」が楽しいことで、将来のために我慢しない。
…というのはあくまでも、私が今まで出会った人たちを見て思うことです。もちろんある程度の貯蓄などはするだろうけど、肌に関していえば、焼けないための努力などあまり存在しなさそうだなと思う。繰り返すけど、海に行くときだけは別。海だけは、しっかり日焼け止めを塗ります。