日本に帰るのが「来週の火曜日」だと思っていたのだが、20日はどうやら水曜日ということがわかった。しかも先日「はぁ、もう14日か…」と思って1日を過ごし、その日の終わりごろに、その日は14日ではなく13日だったということに気づいた。カレンダーを見ないので日付や曜日の感覚が無茶苦茶である。同時に得した気分にもなったので、まあよし。ピチカート・ファイヴの歌のなかに「飛行機に 間に合えば それはそれで いいんじゃない」という歌詞がある。最終的に飛行機に乗れれば、いい。
少し振り返る。
8月15日はFerragosto(フェッラゴスト)という、祝日。「聖母マリアの被昇天の日」だそうです。奇しくも日本のお盆と日にちが重なっているので覚えやすい。イタリアの場合は必ずしも家族と過ごすとは限らない。8月15日にイタリアにいたことが今までも何回かあるけど、その度に違うことをやっている気がする。
今年は祖父母宅でお昼をいっしょに食べた。フェラゴストじゃなくてもお昼は2日に1回くらいいっしょに食べているのだが、この日は手の込んだスプリを作ってもらった。
おじいちゃん特製。つまりはライスコロッケなのだが、特徴的なのは、パン粉が非常に細かいのと、中にモッツァレッラが入っていること。米はトマトソースと調理されているので赤い。揚げ物なのに、胃にもたれず、軽い。こんなに大きなものを、と思うのに、あっという間に食べ終える。
揚げるときに崩れてしまったものは「自分が食べるから」と言って別の皿にとるおじいちゃん。どこの国でも似たようなことがある。
日本のお盆のようすが家族から送られてきたのでおばあちゃんに写真を見せると、たいへん興味深そうにいろいろな質問をしてきた。家の作りや食事の様子など。特に、畳に座って食べているのが珍しくて仕方ない様子。「いつもこうなのか」というので、人が多いときはこの方法が一番良い、普段はこうではなくて椅子を使う、と説明した。総勢19名の写真をみて、大家族が集まるのは本当にいいことだ、と言っていた。
喧嘩もせずによくこれだけのひとたちが集まれるなあと思う。私の親戚一同が喧嘩しない理由のひとつに、ほどよい距離感があるからだと思っている。大事なことは連絡を取り合うし、よく顔を見せ合うけど、べったりしていない。この距離感が実現されているのは、それぞれが自立しているからだろう。
16日。特に何事も起こらない日だが、そういえばシエナのパリオが行われる日なのでテレビで見ようと思っていた。パリオというのは馬のレースで、シエナという街で行われる。なんと12世紀から続くお祭りで、毎年7月2日と8月16日に開催される。
3時から始まるというので構えていて、2レースみたが、いったい本番がいつなのかわからない。これが本番なのか?あっけなすぎじゃないか?と思ったけどとりあえずテレビはいったん終わり。そして今朝になって、そのずっと後にフィナーレが行われたと知って、なーんだそういうことだったのか、と思った。2005年のパリオ当日にわたしはシエナにいたのだが、とてもじゃないけど会場に近づける状態ではなかったので何も見なかった。去年もイタリアにいたけど見逃した。テレビでもいいからまともに見られるのは一体いつになるのだろう。
中世の格好をする、というのは日本でいう「平安時代を再現」みたいな感じだろうか。 |