Thursday 20 November 2008

誰かと知り合う予感のする木曜の昼について

今日はちょっとした日だった。そんな日にするつもりはなかったのだが。昼間に職場を出てから、まっすぐ帰宅したらまた鬱状態になりそうだったのでそれはやめて寄り道をしてかえった。本気でグアテマラに行っちゃおうかという気になったところだった。そして、平日の昼にこの街を歩いていたらきっと新しい誰かと知り合いになれそうな気がした。だからとりあえず少し歩いて本屋に行った。ハルキ・ムラカミのペーパーバックや、スペイン語の辞書を手に取った。

イタリア語も、フランス語も、Collinsという会社の、ペーパーバックで勉強をした。(フランス語は勉強と呼べるまでに至っていないが。)表紙も、中身も、デザインが好きだったし、そもそも重くなかった。イギリスでとりあえずイタリア語の辞書を買わねば、という事態に陥ったときに、最初にこれを買ったのが始まりだった。緑色の辞書で、10ポンド未満だったと思う。辞書ってこんなに手軽に買えるものだったのか、ふーん、と思った記憶がある。そこまで頑張ってイタリア語を勉強することになるとは、当時、思っていなかったので、Italian for Beginnersの教官、フェデリ~コから「何か一つ辞書を買うこと」と言われたときには「えー」と思ったものだった。そもそも日―伊ではなく、英―伊なのだ。それでも、使っているうちに、この辞書では足りなくなってきた。簡単な言葉しか載っていないのだ。それがちょうど「ビギナーズ」を脱した時だったのだろうと今振り返ってみて、思う。

でも今日は辞書は買わなかった。何故かというと、2000円未満で買えるはずのものが、2700円だったから。これはおかしい、と思って店員とも話をしたのだが、アマゾンの値段とそこで比較することもできず結局買わないことにした。だから、文法書を買おうと思った。白水社どうしで迷った結果、薄くて安いほうの「CDエクスプレス」を選んだ。昔からよく見るシリーズだったし、図書館でも何度も借りたことがあったが今までに一度も買ったことはなかった。

本題はここからです。

それを持ってレジに行こうかとしていたときに、レジの前に立っていた男の人と目が会った。なんと大学の友人だった。あまり関わりはなかったが、会話をしたことはあったし、一緒に勉強をした仲間であることは間違いがなかった。最後に会ったのがいつかさえ思い出せない。おそらく3年以上前だろう。

おたがいに目があって「ああああ」と声をあげた。びっくりですね、といいながら、30分以上立ち話をした。

やっぱり自分はついてる、と思った。今日の午後うろうろしたらきっと誰かに会える、という確信のもとうろうろしていたわけだが、本当に会ったのだ。なんて素敵な午後だ。限りなく、新しい出会いに近いような再会だった。気分がだいぶ晴れた。良かった。

それにしても世界は狭い。これだけたくさんの人たちがいるのに、みんな、たいてい同じようなところで同じようなことしてる。小さなエリア内を、かつかつと動いているんだなあ、と思うと、なんだかかわいく思えてきて、温かくなった。どうも、世間が、憎めなくて。

世の中たくさんのいろいろな人たちがいるけど、みんな根本的には似てるし、同じようなところがあるらしい。だって人間だしね。動物だしね。


銀杏の葉が色づいてきた。こうして11月も終わりを告げるのでございます。さてさて。

ありがとうとカルボナーラ

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