Monday 21 May 2012

白雪姫プレミアにおける「挨拶の仕方分かってますか」に見られるズレ

昨日、シャーリーズ・セロンが来日したらしい。
海外の記事と日本のそれとで、内容に明らかな差がある。
そのことに気づいたので、書く。
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簡潔に書くと:
・彼女の出演作「スノーホワイト」日本プレミアが20日に開かれた
・観客が少なかった
・監督もシャーリーズも機嫌が悪かった

記事をいくつか読んでみた。デイリーメイルからの記事を貼り付けておく↓
She's been tearing through a whirlwind promotional tour for her new film Snow White and the Huntsman, one sexy dress at a time.
But even Charlize Theron's skin-tight leather dress couldn't save the fairy tale's lacklustre Japanese premiere today, where reportedly no fans were spotted.

When a Japanese reporter asked the 36-year-old Oscar winner to turn around on the red carpet so he could get a better shot of her edgy, long-sleeved LBD, Charlize responded with a curt, 'That's not very nice.'
(日本のマスコミが、シャーリーズのベストショットを撮ろうと「ちょっと回ってもらえますか」と頼んだが、彼女はぶっきらぼうに「That's not very nice」と答えた。)

Perhaps it was just the language barrier, but even Snow White's director Rupert Sanders uttered a sarcastic 'Unbelievable' when asked what he thought of the Japan premiere.
言語の壁もあったかもしれないが、監督のルパート・サンダースさえジャパン・プレミアについての感想を尋ねられると皮肉をこめて「信じられない」と言った。)


After being quickly whisked away from the media, Charlize and Rupert were clearly unhappy as they made a dramatic entrance onstage through smoke, after which the statuesque blonde sarcastically said, 'Boy do you guys know how to give us a greeting.'
(マスコミの前からさっさと立ち去った後、スモークを焚いた劇的な演出で登場した二人は明らかに不満足そうな様子だった。そしてシャーリーズは「あななたちあいさつの仕方知ってますか」と嫌味たっぷりに言った。)



機嫌が悪かったのは観客が少なかったせいではないと思う。
日本のマスコミに対して「?」を抱かずにはいられなかったのではないか。
私はその場にいたわけではないけど、「ロスト・イン・トランスレーション」で本人の意向も構わずにその場でどんどん話が進みその場に立ち尽くすビル・マーリー演じる主人公が陥ったあの状況に少し似ているのではないかと思った。

あるいは、数ヶ月前の、さんまがメッシにインタビューしたときの様子を覚えている人もいるかもしれない。あれに近いのではないかと思う。

日本のマスコミの騒ぎ立て方は異様だ。

騒ぎ過ぎなのだ。
おだて過ぎなのだ。
一方的過ぎるのだ。

しゃべりかた、演出の仕方、全てが不自然極まりない。
女優や歌手といった有名人を同じ人間としてみなしていない。

日本の芸能人たちはそれに慣れているだろうが、海外から来た人間や日本のマスコミに慣れていない人の目はそれがとても異様に映る。

同じプレミアの様子を日本の新聞がどう書いているかと思っていくつか読んでみた。
ほとんどが

「また日本に戻って来れてうれしい。皆さんが温かく歓迎してくれた」とあいさつ。スーパーモデル級の美貌とスタイルで、ファンを魅了していた


のようなことを書いている。
ちょっとこの動画を見て欲しい。




Boy, do you guys know how to give us greeting というセリフにあたる字幕は無い。
いや、次のセリフと一緒になっていっきに「温かく歓迎されて嬉しい」でまとめられている。
ほかの海外ニュースを読んでも、この一言は必ず明記されているのだが。

そしてこの一言を放ったときの女優の顔を見れば、不機嫌なのが見て取れるじゃないか。
一方的なマスコミの進行と、その瞬間生まれる女優の孤独。

むー。こうやって日本のメディアは「やっぱジャパニーズだから」扱いされるのだ。
肝心な、この場に生じている違和感と大事なメッセージに気づいていない(または無視している)。

のん気なものだ。
大事なのは、一部のマスコミが騒ぎ立てることだけを鵜呑みにしないことだ。
本当のところどうなのかを自分で調べ、見て聞くこと。
ものごとを多角的に見るための語学力をはじめとしたスキルと基礎的教養を身につけるために日々努力を惜しまないこと。

偉そうに言ってるけど、なかなかできていない。
ただ、今回は自分の気づいたことをブログで人に知らせることに意義と使命感を感じたのでこうやって書いた。

さて、寝ますかねー。

ありがとうとカルボナーラ

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