Tuesday 28 October 2014

師と呼ぶには

大学時代の先生に会った。
私が彼を「師」と呼ぶには、当時あまりに勉強しなさ過ぎたのだが、それでもやはり尊敬してやまない。
先生が尊敬に値するかどうかは、肩書きも権威も関係ないと思う。
その人柄に尽きるのである。


大学時代、周りの教授は変な人ばかりだった。
この世に存在する、多くの研究者たちがそうであるように。
こういう人と仕事をしたら困るだろうというような人。
社会には適応できないだろうなというような人。
会社にはまず雇ってもらえないだろうなという人。

いっぽう、私が選んだ先生は、常識的な大人だった。
まったく偉そうではなかった。
権威を振りかざしたり、怒ったりもしない。

偶然か必然か、先生の研究分野での職に就くことになった。
ろくにその当時勉強していなかった自分を悔いる日々だが、それでも、先生に教えを請いたいと思うのは、やはり先生の人柄にひかれてのことだろうと思う。

この人が死んだら泣くだろうな、と思う。
親に対してはそう感じたことがあるのだが、先生に対して感じるこの気持ちはなんだろう。

Monday 20 October 2014

TOEICの結果届く

仕事中にgmailからメール着信の合図があった。
「TOEIC 9月28日受験結果」

きたーーーー


そろそろだよなー、と心待ちにしていたのだが、ついに、来た。
ネットで申し込んだのでネットで結果を閲覧できるようになっている。
おそるおそる(というほど恐れてはいないが)ログインして確認した。

手ごたえがあったのでむしろ意気揚々としていたかもしれない。


結果を見た。


よっしゃー前回より上がった!
これでいつでも転職できる。
ってまあ転職するつもりは今のところ無いが、スコアを持っておくに越したことは無い。
ちなみにリスニング満点だった。

これってまた近いうちに受験したらまた上がるんだろうか。
前回より30点上がっただけなのだが、これがまた結構気分がいい。
受けている間は全然楽しくないけど、結果を待つ間の1ヶ月間は結構楽しかった。
そして結果を見ると嬉しい。

初めて900点を越えたときは、「900越えたらおなじこと」とさえ思っていたのだが、920と950ではやはりだいぶ差があるように感じられる。
今になるとはっきり分かる。
だから950と990の間には、たかが40点と言えどとてつもなく厚い壁があるというのが、ここまできてやっと、感覚として分かる。

うーむ。
990目指せるかもなあ、という気がしてきた。


日本人ははっきり言ってTOEIC病とも言っていいくらいみんな本当にTOEICを受ける。
中学校とか高校にまで導入されて「○○点取れば就職に有利」みたいな話を大学に入る前からしている様子を見るとやはり何かが間違っているとしか思えない。
はっきり言ってみんな受けすぎだろと私は思う。

だけどこうやって時々、点検みたいな感じで受けるのはアリかもなあと思う。
自己満足に過ぎないけど。

Monday 13 October 2014

フランス映画を見て思った

映画の感想を一つ。
『美しいひと』 (La Belle Personne)


DVDのジャケットがこんな感じなものだから、ホラーかサスペンスかエロか、と思っていてなかなか手が出なかった。
どこかでみた「おすすめ映画」の中にあったので、あ、別に普通の映画なのかなと思って手に取った。

しかも、昔のやつかと思ったらそうでもない。2008年だって。

で、感想は、というと。
いやはや。久しぶりに「フランス映画らしいフランス映画」を見た。
満足。

フランス映画というのは好き嫌いが分かれる。
「アメリ」は好かれる方。
一方、「嫌い」を生み出してしまうタイプの映画というのが、私は好きだ。

その特徴として;

・坦々と話が進む
・(爆発とか地球滅亡とか)大きな出来事が起こらない
・CG等は無く、いかにも製作費低そう
・主人公が悶々と(特に恋に)悩む
・街に霧か靄みたいなのがかかっている
・全体的に暗い感じ
・全体的に静か
・カフェで哲学的な会話
・つまり、ハリウッドの対極

例えば、アルノー・デプレシャンの「そして僕は恋をする」とか。

この「美しいひと」は、話は単純で、転校生の女の子にみんなが夢中になるが、先生まで好きになってしまう、という話。
この、先生のオーラがすごい。
タイトルの「美しいひと」というのは一体どっちのことをさすのか、とさえ思ってしまった。
元のタイトル確認したら、女性名詞だったので、これは女の子のほうをさすのだと分かったけど。
どこかで見た俳優だと思ったら、モニカ・ベルッチと共演していたことがあるルイ・ガレルだった。
もはや、「カッコいい」とか「イケメン」とかいう形容の仕方では追いつかないのだ。

話は変わるが、この人ほんとに髪の毛ぐしゃぐしゃなのだが、それがまたいい。
見ている間に、天然パーマに戻そうという決意を新たにした。
あと1年以上はかかるけど。

普通の、パリにある高校の様子を描いてあるのだが、まあ日本の高校からは想像すらできないほど生徒たちが大人びている。
よくドラマなどで見るアメリカのハイスクールとも違う。
飾り気が無く簡素な感じ。

それぞれにきちんと恋愛していて、干渉し合わない。
先生もきちんと恋愛している、というのがいいなと思った。
まあ、普通なんだろうけど、これ日本ではありえないんだよなあ。

(「フランスでは」という文脈で語るのは良くないかもしれないけど、)例えば先生やクラスメートに恋人がいてもそれはそれとして、生徒は個人のこととして認めている。
むしろ素敵な大人として尊敬に値する。
個人には個人の生活があり、ドラマがある。

日本では「○○と△△が付き合ってるんだって。ヒューヒュー♪」という流れが定番だが、これは高校生に限ったことではない。
大人になってもずっとそうだ。
芸能人が「お泊り」しただけでニュースになる。
(いつだったか丸刈りして謝罪したアイドルもいた。)

そういうのを見るたびに日本人の精神年齢の低さというか幼稚さを感じずにはいられない。
他人のことがどうしてそんなに気になるのか。

まあフランス映画見ていると、日本人のそういった様子を同じレベルで語ることさえ憚られる。
次元が違うのだ。
そもそも「視線で会話し合う」感じが、ここではまず無いし、感覚としてだいぶ理解されにくい。

カップルで手をつないで歩くことさえ憚られるこの国で、やっぱりこういう映画は生まれないし、たぶん理解されない。


また別の美しさを出していくしかないのだろう。


んー、日本のいいところをもう少し探そうとは思っているのだが、ついこういうことを書いてしまう。
やっぱり私自身、馴染んでいないとどこかで感じているからなのだろうけど。

Wednesday 8 October 2014

英語以外の外国語講座についてある朝思った

ラジオ英会話を毎朝聞いている。
小型のラジオをつけて朝の身支度をするのだがその間に基礎英語3とラジオ英会話を聞く。
基礎英語は、特に聞く気は無いしあまり好きでもない。
そもそもはしゃぎすぎである。
それに講師の発音が悪い。
まあ、この人、私が中3のときも講師やってたんだけど。
あと、設定が不自然すぎる。
アメリカ人とイギリス人とイタリア人が出てくる。
こんなネイティブ英語をしゃべるイタリア人なんてそもそも会ったことないんですけど。

基礎2なんてもっとひどい。
ギャーギャー言ってるだけでポイントが分からない。
それに比べラジオ英会話は自然で、面白い。

で、ここからが本題。
ラジオ英会話が終わると、ドイツ語講座が始まる。
今週からまた新しい講座になった。
聞こえてきたタイトルに鳥肌が立った。

入門編(月~水)
「きっと新しい私に出会える“大人な女”のひとり旅 Mihos Traumreise」
旅先での出会いを通して、新たな未来への扉を開く主人公美穂…。ホームパーティーにレストラン、雑貨屋さんなど、様々なシチュエーションで、すぐに使える初歩のドイツ語を身につけます。
(2012年4月~9月の再放送)

冗談だろう。
なんだこの限定的なタイトルは。
「大人な女の一人旅」なんていうタイトルをつけるとは、一体誰をターゲットにしているのか??
大人じゃない男でしかも1人旅をしない人は?
少なくとも、そういう人にとって「聞いてみようかな」と思える講座ではない。
限定的というかもはや排他的。
しかも2012年の再放送…。

以前から思っていたことだが、英語以外の言語については、ラジオもテレビもかなり手抜きである。
こうやって2,3年前の再放送をドカーンと持ってくることがとても多い。
それにリスナーが最初から少ないと思ってのことだろうけど、テキストなんて「これはページの無駄では」と思えるような適当なつくりの時がよくある。
講座の仕組み自体もあまり工夫されていないと思う。
和訳練習??みたいな時がときどきある。
テレビで、たとえば「イタリアのポップス紹介」にすごい時間が割かれていたりすると、ああほかにネタが無かったのだろうなと思う。
テレビは、ほんとにいろいろ気に入らない。
出てくるタレントのやる気の無さと適当さとチャラさが、んもー、本当に好きじゃない。
いかにも「ふつうの日本人」たちに迎合しているあたりが。
まあ、それはまた別の話か。

だからドイツ語講座でこういうタイトルつけたところであまり注目を浴びたりしないのだろう。
うーん。
こういうのすごく気になっちゃうんだけどね、わたし。
「大人な女」とか言う人は大人じゃないんですよ、そもそも。

で、あと、言いたいのは、英語以外の言語となると、「入門」レベルがあまりにも多すぎる。
ラジオとテレビの講座を見てるといつまで「トイレはどこですか」「奥に行って右です」を繰返すのだろう、とうんざりしてくる。
それ以上のことを話せるようになる人がいる、という前提がそもそも、無い。

テレビラジオに限った話ではない。
本屋に行って、イタリア語の本を買おうとすると、たいてい「入門」ばかりである。
中級以上が、ない。

中国語を話せる友達が以前同じようなことを言っていた。
中国語となると、最近では変わったのかもしれないが。

だから一定レベル以上となると、結局自分で映画見たり新聞読んだりしながら伸ばすしかないんだろうと思う。そもそも外国語学習ってそういうもので、逆に、英語に関して丁寧にレベル分けがされた色々なものが用意されすぎているだけかもしれないけど。

一気にここまで書いたら、仕事に行く時間になりました。
ではまた。

Tuesday 7 October 2014

眠れなかった

やはりいつもの台風であった。
友人の言い方だと「肩透かし台風」。
雨がやみ、11時ごろから急に空が明るくなってきた。
晴れきっていない間に洗濯機を回し始め、窓をあけて、掃除機をかけた。
仕事に行かなかったわけだが、だいぶ得した気分である。
これは出かけてしまえ、と思って、いつも行きたくても行けなかった皮膚科へ久しぶりに電話をかけた。
3時あいてます、というので予約をとる。
それから銀行にも行った。
平日休みは貴重なのだ。

ハモニカキッチンに行ったら、ランチのお客さんは私だけだった。
台風のせいかなと思ったら、なんとここの周りに「ランチバイキング千円」の店が3つくらいできていた。以前は無かったと思うのだが。
そちらには人がいたので、客をとられたのかもしれないなと思った。

今更書くことでもないけど、吉祥寺はうろうろするのにちょうどいいサイズである。
結果的に、新宿や渋谷で歩くよりも歩きつかれる気がする。

それでも夜は眠れなくて困った。
昨日は仕事が無いと分かってから9時ごろまで眠ったのだが、そのせいか夜全然眠れなかった。
普段は7時前に起きるのだ。
さらに、仕事をしない上に、プールにも行かないとなると、身体があまり疲れていない。
ぐっすり眠るためにはある程度の運動が必要なのである。
一体何時まで眠れなかったのか覚えていない。
眠れないたびに、やっぱり、こんなに辛いことは無いよなと思う。
ハーブティーを飲んでもストレッチをしても、解決されない。

で、今朝は睡眠不足状態で目覚めている。
爽やかな朝なのだが。
そうか、もう10月も7日なのか。

Monday 6 October 2014

東京に台風

台風なので仕事を休むことにした。
本来休みだったはずの土曜に出勤しなければならなかったので、その分の振替休日をきょうとることにした。
突然舞い込んだ平日休み。
だが、電車の動き方?がよくないのであまりウロウロはできない。

九州出身の私にすれば、これを台風と呼び学校が休みになるのは、あまい、と思う。
今、避難勧告の出ている地域は別だろうけど。
ただ、ここ東京都心のこの状況を「ピーク」と呼ぶのか?
風さえ吹いていないのに?
今のところこれはただの大雨である。

上京して10年以上が経つが、そもそも台風らしい台風を経験したのは1回か2回ぐらいである。
九州は、もっと、どっかーん、て、大きいのがくる。
小学生の記憶だから、勝手に脚色されている部分もあるかもしれない。

だけど、そもそも台風の来る直前の様子から違う。
生暖かい風がふく。
登下校中の女の子のスカートがふわーっとまいあがる。
空の色が、へんになる。
台風のにおいがする。

家に帰ると、保存食になりそうなチョコチップパンとか食パンが買って備えてある。
ラジオと、懐中電灯と、ろうそくが準備してある。

小学生でも、台風の接近を肌で感じる。
普段と様子が違うので私たちきょうだいはワクワクしていた。
不謹慎だと父親に怒鳴られた。

父親は、家の瓦に網をかぶせる。
祖父母が、縁側の窓に戸をつける。
シャッターじゃなくて、木製の戸で窓を保護する。
花や植木を家の玄関に入れる。

台風が来たら、絶対に家の外に出てはいけない。
もう、それは、絶対に。
家が壊れるんじゃないかというぐらいの風がふく。
だって、本当に色々なものが飛んでくるから。
停電もする。
小型ラジオが大活躍する。

翌日学校で台風どうだったかという話になると「瓦全部飛んだ」とか「工事中の家から便器が飛んできた」とか言ってるクラスメートがいる。

もう、一大イベントなのである。
だから、台風なのに外に出て写真とってるとか、外の様子を見に出ているとか、ニュースで聞くたびに家族と「どんだけバカなんだろうか」という話になる。
自然の力を、なめているよね、と。

東京で台風となると、交通機関を含めて周りはこれでもかというほどの大騒ぎになる。
しかし結果的に被害が出るのはその周りの地域だけで、東京都心が台風により大打撃を受けるということはまず無い。
そんなものだ。

雪国出身の人たちが、東京で大雪が降ったときに「備えが全然できていない」とか「歩き方が下手」とか言うのが、少し分かる気がする。

さて、この平日休みという恩恵にありがたくあずかることとしよう。

Sunday 5 October 2014

雨の休日

ハードな一週間だった。
週のど真ん中に公開研究会があり、翌日は会議が3時間半。
その翌日も週末の準備のために仕事終わったのが7時過ぎ。
そして昨日は休日出勤。
本来ならきょうも出勤なのだが、義務ではない。
義務ではない出勤とはどういうことなのか、私も聞きたいくらいなのだが、ボランティア精神にあふれる人は2日連続出勤する、と理解している。
私にとっては仕事より家族や1人でリラックスする時間のほうが大事なのでもともと今日、日曜は休むことにしていた。
そしたら、ほれみたことか、雨が降っている。
いかないことにしておいて本当に良かったと心の底から思っている。
それにしてもしっかり降る雨だ。
ここまで降ると気持ちよいくらいである。
こんな雨は久しぶりではないか。

朝方、寝ているときに雨の音を聞いて、なんだか嬉しくなった。
出かける予定などはまったくキャンセルしてしまって、おうちでDVD鑑賞の日である。
むしろ都合が良い。

ところで昨日、おとといの帰宅後の眠気はすごかった。
昨日の場合眠いというのはただ睡眠不足で眠いのではないと思った。
疲労から来るのである。
もう、これが、漬物石でものせられたかのようにずっしりと重いものが頭の後ろにある。
倒れるとそのまま眠ってしまう。
良くないなあ、これ、と思いながら、ソファに寝転がって、自分の両親についての話をし始めた。
子どもたちをコントロールしする親であったこと。
それはそれとして、今となっては1人の大人として事実を受け止めている。
だけど私たちきょうだいの成長にとって、あのやりかたが良かったかどうかはわからない。
私は自分が親になったときにああいう育て方をしようとは思わない。
私が外の世界に出られたのは、育ちとかしつけとか関係なく、私の中ある意志の強さがそうさせたからである。

ま、いずれにせよ。

今日は休みだ。

いっさいはんは最強

 1歳半。 めいは1歳半である。26日から帰省していて、弟の一家と一緒に過ごしている。姪が2人。ひとつ屋根のしたに8人がいる状態。たいへん賑やかでいつもどこかから泣き声やわめき声が聞こえている。こどもの声は高くていい。なかでも1歳半の姪は、もうどこを切り取っても、おもしろくて、た...