Thursday 11 April 2024

ありがとうとカルボナーラ


 新学期スタート。

子が帰ってくる時間に家に人がいる、というこの幸せ。保育園は4時とか5時まで預けていたのでこんなことはなかったけど小学校は本当に「帰ってくる」ので誰かいないといけない。自分が仕事していてその時間に家でFが子を迎えてくれているというこの安心感は、あらためて、ほかの何にもかえがたいなと思う。

焦らず職場を出て、堂々と5時過ぎに帰ってきて、夕飯は作ってもらえる。ありがたいです、本当に。1日に何度も「ありがとう」を言っている。お互い言ってるけど私は本当に「頭が上がらない」立場だと思うので、心がけて言っている。

きのうは久しぶりにカルボナーラでした。太るんじゃないかとかあんまりそういう心配はない。「本当の」カルボナーラはクリームを使わず、一般にイメージされるよりもっとずっと軽い。そりゃ食べ過ぎは太るだろうけど。はー、おいしかったよ。


Monday 8 April 2024

週末、面白かったことの記録

 面白いと思ったことをいくつか記録。

1) 土曜の公園でEさんとの会話

Eさんは英国にルーツを持つ方で、保育園のときから知り合い。母語は日本語じゃないけど日本人のパートナーと、東京で2人の子育てをしている。わからないことばとか、日本独特の文化とかあるだろうに、偉いなあと感心している。久しぶりに公園でばったり会ったので話した。ちなみに彼女は歌手。コロナ明けたのもあって、最近は十三カ国を回るコンサート・ツアーに行ってきたらしい。イギリスにも行けたらしくて、それはよかったですねと話した。物価も、大変とは言うものの、まあそこまでではない、と。ほう、そうですか。アメリカはやばいですよね?ときくと、表情が一瞬で変わって、出た言葉は

"Horrible."

でした。空港でミネラルウォーターを買おうとしたら700円だった、と。ちょっと待った、水が700円?いやー、狂っている… 2015年にニューヨークに行ったとき、あらゆるものを見てこれは高すぎるなと思っていたんだけどそこからさらに苦しくなっている様子。水700円は無理。だからと言って日本から持っていけるものというわけでもないし。いやはや。

2) おふろで我が子との会話

文脈は忘れたんだけど、子に私が何かたずねたら

「いや、よりによって違う」

ん??どうやら「人によって」を「よりによって」と言い間違えたらしい。かわいい。かわいすぎる。

3) 土曜の朝の合気道にて

これは面白い話というわけではないけど、Yさんが顔に大きな絆創膏というかガーゼをしていて、どうしたのか聞いたら前日に自転車で転んだらしい。自転車は無事だったけど、メガネが顔に刺さったと。ひぇえええ… 目じゃなくてよかったです…

4) スーパーのペットボトル回収機にて

これも面白い話というわけではないけど。

数ヶ月前に設置されたこの機械、ボトルを入れても機械が受け付けてくれないときが多い。きのうもまたそうで、ピー、と音がして戻ってくる。ああもういやになっちゃうなと諦めようとしたとき、後ろからおじさんが「ここをこうすると良いみたいですよ」とかいろいろ教えてくれた。そして成功した。めんどくさい系の人かと思いきやただの親切だった。ありがたかった。

5) 土曜の公園にて その2

近所のAさん。7歳の娘と2歳の息子がいる。この2歳の息子がわんぱくで、公園を裸足で走り回っていた。眺めながら「わんぱくですね」と言うと、大変すぎてもう参ってしまう、とのこと。「男の子は全然違いますね」と言われて、そうですよねと答えた。「もしこの子が先に生まれてたら2人目を産もうとは思いませんでした」と。そうかもしれない。世の中、一人っ子の数の比較なんてあるのだろうか。もしかしたら男の子のほうが多いのでは?うちもそうだけど。

曰く、1人目の女の子で「大変だ」と感じたことさえなかった、らしい。よく聞く話だ。私の親も言っていた。友人も言っていた。言えば言うことは聞く、と。ところがどっこい、男はそうはいかない。男と女でこんなにわけてしまうのもどうかとは思うが、この時点から全然違うのだ。ちなみにこの2歳の息子さん、去年すでに一度骨折しているらしい。この年齢で骨折ですか…と驚いた。

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ほかにも面白いことがあった気がするけど忘れました。すぐに記録しないと忘れる。

ところでこうやって書いてみてわかるけど、記録したくなるレベルの面白いことって、人と関わるところから出てくる。「面白い話をきいたなあ」って、1人では不可能なわけで。

Friday 5 April 2024

東京に戻って風邪気味

 3日に東京に帰った。その夜、のどが変な感じがして、あれっと思った。かゆいような感じ。何かアレルギーのあるものを食べたのか?と思ったけど花粉以外でアレルギーはないはず。まあいっかと思って寝たら夜中にのどがいたい。喉と鼻の間の左奥、みたいな感じ。乾燥してるのかーと思ったけどいや外は雨っぽいね…。ティッシュ必要だなと思いながら仕事に行ったらやっぱり変な咳が出る。鼻水も出る。そしてこの咳の、のどの奥の音は数日前に、母が咳をしていたときの音と同じ。父も「のどが変」と言っていた。きっとうつったのだろう。熱があるほどではないが、すっきりしない。元気が出ない、というわけでもない。とにかくすっきりしない。旅の疲れもあったと思う。早く寝ることにした。(といっても毎日9時に寝ているけど。)

3月も鼻水、その後の咳が続いて、あれはなんだったんだろうと思う。鼻水からはじまったので花粉症と思っていたらどうも違う感じになってきて結局咳として3月末まで残った。治ったかと思ったら今これである。調子のよかったのは帰省している間の1週間だけだったということか。

具合が悪くなったときはメモしておく。パターンが分かれば防ぎようもあるかもしれないから。

東京に帰ってから天気が冴えない。曇り空で、なんだか寒々しい。桜が咲いてはいるものの、どうもパッとしない。

とはいえ日常には戻れるもので、やっぱり基盤をこちらに置いているのだな私は、と思う。20年以上東京に住んでいると、人のつながりがこちらを軸にできている。ホッとするかどうかは別として、動きやすさはある。

唯一気になっているのはここ1週間、同じ屋根の下にいた姪っ子である。とくに1歳半のほう。周りをトコトコ歩いていたのが日常だったので、いなくなるとこれは大きな欠乏である。あの高い声を聞きたい。今どうしているのだろうと思う。この三日で、姪の動画を何回も見ている。まだ、ことばが出てくる直前という状態なのだが今度会った時にしゃべれるようになっているのだろうかと思うとこれもまた切ない。

Monday 1 April 2024

4月になった

実家のひな壇。博物館かと思うような大掛かりな雛人形だ。姪がこの人形の表情をひとつひとつ真似するのが面白い。芸達者な姪。
ひな壇はちょうどおととい片づけられ、今は兜に取って代わった。

ようやく春らしい天気になったなと思ったら4月である。あまりにも寒々しい3月だった。2月はそれほど寒くないなと思っていたのだが3月になってからの寒さが長すぎた。フリースも、セーターも全然片づけられなかった。今回もダウンコートを着てきている。

東京に戻る日が近づいている。

つばめが飛んでいるのをみて「あ、もう飛び始めた」と弟が言っていた。東京にいて、つばめの飛ぶ時期を考えたことさえなかった。

きのうは暑くも寒くもなかったので、わらびをとりに山へ行ってみた。ここ数年のなかでは久しぶりに「当たり」だった。収穫ゼロで帰ってくることが何年も続いていたのに今回は少しだけだけど、採れた。

ゆったりとした時間が流れている。用はなくても庭に出て、山と空を見上げる。鳥のさえずりと、遠くで車の走る音が聞こえる。

菜の花の黄色と、チューリップのピンクと、そのほかの花々の鮮やかな色が目に入ってくる。日差しが少し強くなってきた。

きょうから4月。嵐の前の静けさ、なのかもしれない。

さてパンでも焼こうかな。

Friday 29 March 2024

いっさいはんは最強

 1歳半。

めいは1歳半である。26日から帰省していて、弟の一家と一緒に過ごしている。姪が2人。ひとつ屋根のしたに8人がいる状態。たいへん賑やかでいつもどこかから泣き声やわめき声が聞こえている。こどもの声は高くていい。なかでも1歳半の姪は、もうどこを切り取っても、おもしろくて、たいへんで、かわいい。

・Yesは「ん」、Noは「え〜」

・使える語彙は限られているがこちらの言葉はほぼ理解する

・特定の人間にしか抱っこさせない

・「おいし」「あけて」「あぷ→スプーン」「すぷ→スープ」「ぱんぱん→パン」

・気に入らないとおもちゃも食べ物も投げたり押し戻したりする

・他人が食べているものを食べたいので食事は中断する。飽きて中断、再開の繰り返しなので第4次ぐらいまで食事が続く。

妹が生まれたばかりで親を独り占めできず、我慢を強いられることが多い。健気にがんばっているのだ。わたしに完全に心を許してはいないが笑顔を向けてくれるのと、朝起きておじぎをしてくれる。「ども〜」という感じ。

みていて何かに似ていると思ったら、サザエさんに出てくるイクラちゃんだ。語彙が限られているけどYes /Noがわかるので意思疎通ができる。イクラちゃんは1歳半だったのかもしれない、と思った。

1歳半か…と言いながらもう一つ思い出したのは「いっさいはん」という絵本です。みなさん知ってますか。1歳半の子に「あるある」なことをまとめた絵本だが、子というより親向けの本。自分の子が1歳半をとっくにすぎた今、その本の存在さえ忘れていた。1歳半は、最強。

もう、なにもかも、すべてがかけがえなくて、もはや「一瞬」と言ってもいい貴重な時間。文字通り、かけがえがない。あと1ヶ月もしたら姪はずいぶんといろんなことが変わっているはず。そう考えると、こちらもぼーっとしちゃおれんなという気にさえなる。

抱っこしてあげたいんだけどちっとも近寄ってくれない。おいで、と言うとにやにやしながら「え〜」と言う。泣かれなくなっただけマシか。

Wednesday 20 March 2024

万年筆、外出

なくなったと思っていた万年筆が職場の引き出しから出てきた。一本千円のものなので、なくなってもあきらめはつくのだが少し気になっていたのは事実だった。中のインクは空っぽだが一体何色を入れていたのかさえ判然としない状況だった。家に連れて帰って洗うことにした。

 翌朝の万年筆カートリッジ。

朝日を浴びているものは万年筆であれ食べ物であれ、ハッとするくらい美しい。ああこの瞬間を切り取りたい、と思ってその時やっていることの手を止めてカメラをとりに走るくらい。目で見たまんまを画像に残すにはどうしたらいいだろうと思って絞りや露出をいじってみるがまあこれが限界かなと。

万年筆をあらったりインクをかえたりするのは、余裕のあるときに限られている。手も汚れるし、水も使うし。手も汚れるし、水も使うし。

ここ最近風がひどい。花粉もひどい。きのうから鼻声になってしまった。風邪をひいたのではなく花粉症で鼻水がとまらないせいだ。薬は効いていない気がする。

花粉やら疲れやら諸々の原因があるのだろう、相変わらず朝すっきり起きられない。きのうの朝起きた時は、目覚ましで起きたのだがまさかそれが朝だとは思わなかった。覚醒に近づいてない、深く眠っている時間だったように思う。きょうは目覚ましを15分くらい遅らせていたのだがそれでいったん起きたあとやはり眠ってしまい、6時前に起きた。私にしては遅い。

コロナがあけてからのこの1年、あまり外出したいと思わなくなった。本を読んだり運動をしたり料理をしたりして、9時に寝たいと思う。9時にふわーっと眠ることの魅力が何よりも強い気がする。そして朝早く起きたい。夜明け前の空を見ることを欠かしたくないので、寝る時間も遅くしたくない。そしてアルコールに何も魅力を感じない。無駄に腹を膨らませているだけだと思う。もちろんたまには飲むけどちょっとでいい。じゅうぶんだ。英語圏ではこういう人に"Get a life!"というんだろう。もう少し暖かくなったら外出したいと思うかもしれない。今のところは"This is my life."というのが最適な回答だ。

Tuesday 19 March 2024

連日で稽古、シナモンロール

花粉がひどい。今年はいつもと比べて症状が軽いなんて思っていたのは間違いだった。鼻水と無縁だな〜なんて思っていたのに。花粉の時期があとにずれているだけだ。いつまでも寒いのできっとその影響があると思う。 

きのうはローションティシューを持ち歩いた。合気道の仲間によると「油分が含まれている」らしいので鼻の下が痛くならずに済む。

合気道といえば、土日連続で稽古に行った。土曜の朝に初めて行った時ほど「あれ、これるんですね?」など声をかけられることはなかったが、自分にとってはこれはとても珍しいことである。つまり二日連続で稽古に行くということが。実に7年ぶり?とにかく子供が生まれてからは初めてだと思う。

土曜に行くようになって1ヶ月半。週末は1回で十分だと思っていて、土曜に「やるべきこと」が済んでしまえば日曜はフリー、としていた。それでも日曜稽古に行かないうっすらとした罪悪感のようなものもあり、かわりに水泳に行っていた。

それがこの日曜は「行きたい」と思ったのだ。自分のなかでの変化だと思う。無理にでも行っていた時期のことを考えると「お、すごいな」と、客観的に、思う。

その結果日曜夜の疲れはひどいものだった。脚が痛い。身体中痛い。遠足で10km以上歩いたときみたいな感じ。こんなに身体を使うものなのだなとあらためて思った。しかし不思議なほどに筋肉痛がない。翌朝も、今朝も、全然痛くない。

日曜に焼いたシナモンロール。見た目も味も豪華にするにはバターと砂糖を惜しんではいけない、んだけどちょうど良いバランスを見つけられるのが家庭で作ることの良さです。自分にとってちょうど良いように自分で調節する。ちょうど夕飯の時間に焼けたので、子供と食べながらもう夕飯これでいいねなんて言った。焼きたては全然重くなくて、しゅるしゅると口に入っていく。

Sunday 10 March 2024

3月8日はFesta della Donna

8日。前日の夕方、来年度の人事が発表されて納得のいくものではなかったので心が落ち着かない。喉と心臓の間あたりが痛いようなつっかえるような感じ。ふと気づくと呼吸が浅い。眠りも浅い。5時前に目が覚める。

5時。外は暗いのに大きめの雪がしっかり降っていて驚く。紅茶をいれて新聞読む。

6時過ぎ。PCをみていると、メッセージが届いていることに気づいた。「生まれました」。なんと、姪っ子が生まれた。気づいたらその日はフェスタ・デッラ・ドンナ。国際女性デー。日本ではたぶあと50年経っても定着しないであろう国際女性デー。イタリアではミモザをもらっていろんな人からauguriって言われる国際女性デー。すごくいい日に生まれてきたなと思った。夜中の12時過ぎだったらしいので、まさに8日になってちょっとで生まれてきたわけだ。ようこそこの世へ。
そして、狙ったわけじゃなかったけどわたしは8日が子宮頸がん検診とマンモグラフィの日。仕事が休めるのがちょうどこの日だったから8日にしたわけだが、うまい具合に国際女性デーだった。3月は婦人科検診、ということになっている。なっている、といっても自分のルール。病院からお呼びがかかるわけでもないけどなんとなく3月。ひなまつりもあるし?もしかしたら当初そう思ったのかもしれないけど。そもそもミレーナを入れているのでもっと頻繁に婦人科には通っているが。

さらに出かける時にバッグに入れたのが川上未映子の『ウィステリアと3人の女たち』。川上未映子といえば我々の世代を代表するフェミニスト。ようやく最近、(真冬に)『夏物語』を読み終えて、それはもう面白かったのでウィステリアも読んでみた。1つは柴田元幸のMonkeyに載っていたのと同じものだったので、あれ、これこの前読んだなと思った。その他3編も、これでもかというくらい「女」な短編でした。

3月8日、これだけの要素が偶然にも勢ぞろいするなんて。

女たちおめでとう、この生きづらくもすてきな世の中を、楽しんで、女に生まれたことを、楽しんで、しっかりと地に足をつけて、誰がなんと言おうと、前を向いて、女でよかったと思えるように。
健診はあっという間に終わり、お茶の水の丸善でいつものように本を見てまわる。こんなに充実した本屋さん、どうしたってつぶしてはならない。いや別につぶれるという話が出ているわけではないけど、今実際の書店というのは消えゆく存在だから。ここにいる人たちは、何は無くとも立ち寄ってしまう、という種類の人たちだろうなと思った。

帰宅する頃には晴れてた。12時ちょうど、水菜とツナと卵とナッツのサラダを作って、食べた。

天気と一緒に気分も晴れてきた。納得のいかない人事について愚痴りたくて、とにかく誰かと話したかったので、そして自転車に乗りたくなったので、きょうは勤務しないはずだったのに結局仕事に行っていっぱい働いた。話している間に、いつものようにスッキリしてきた。あらためて人事の表を見てみたら、たいへんじゃない人なんていないなという気になってきた。これもあらたな試練なのだろうしこれを乗り越えたらたぶんもっと生きやすくなってくるのだろうと思ったら、しゃべっている3時間のあいだにもう受け入れられるようになっていた。

家に帰るときはとても元気で明るくなっていた。世の中には職場に行って元気がなくなる人もいるのかもしれないがわたしはその逆である。もちろん休みは必要だけどだいたい職場で元気になる。そして自転車に乗っている間に新しい考えが浮かんだりする。

家に帰ると家族が待っていて、いちごのケーキが完成するところだった。ありがとう、と伝えて「きょうはいい日で、わたしは嬉しい」と声に出す。

Thursday 7 March 2024

補助輪がはずれるとき

 こんなにいろいろなことが思いどおりにいかないのに、怒ってばかりなのに、疲れ切っているのに、なんだか楽しい。毎日が楽しい気がする。

こどものこと。

今朝起きた時に、ふとそう思った。具体的に何が楽しみと挙げられるわけではなくてふわっと、次のなにかが楽しみ、と感じた。以前にはなかった気持ちかもしれない。こどものことを考えるとワクワクする。

朝が楽しみだし、家に帰るのが楽しみ。実際に対面してみるとたいへんなことだらけで、宿題にしても何にしてもイライラせずにはいられないというのに。

成長しているからだろう、子も、私も。だんだんと反応も変わってくるしそれに対するこちらの学びがあるからだろう。未来と希望があるからだろう。イライラとワクワクはどちらも確実に存在するが、いまのところイライラ<ワクワクということだろう。

きのうは少し早く帰って、迎えにいった。学童に預けてはいないものの、学童じゃない子も一緒に遊べるようになっているのでそこにいさせた。一緒にあるいて帰っていたら途中でクラスの子に会った。その子が道でとまっていたのでどうしたのと声をかけると「疲れちゃった」と。まあそうだよね、1年せいね、疲れるよね。きょうは習い事?ときくと、うん、と答える。なんの習い事?ときくと「とびばこ」といった。なるほど体操教室か。

3つも4つも習い事をしている子が珍しくない。家に帰ってから「みんなすごいよね〜 なにかやってみたいのある?」と(いつものように)たずねると「ぼくはいやだ」という。さらに「まちがってるとおもうよね、ままも。こんなにたくさんならいごとして」という。その子がやりたいならいいんじゃないの、と答える。たぶんうちの子のように習い事ゼロという子は、たとえば1クラスにおいては片手で数えるくらいしかいないんじゃないだろうか。

スポンジボブを見たいというので見た。45分間限定。それから、返しそびれていた本を返しに行くことになり、子も、いやでもついてこさせた。それぞれの自転車に乗っていった。後ろにのせなくても良くなったなんて、こんな日がくるとは。

そして先々週だったか、補助輪を使わずに乗れたときいていたので、ついにそれを披露してもらうことにした。嫌だ嫌だと言ってはいたのだが、車も人も来ない、広場のようなところでやってみたら、ほんとだ!補助輪なしでいけてる。

これはやはり感慨深かった。長年、学校で働いていて子供たちの学びと自分の指導を考える時によく補助輪を例えにして考えることが多い。「そろそろ補助輪外すときかな…」というのを見極めなければいけない。

それが、自分の子が、本当の補助輪が外れているのを見て、「はぁー」と思った。あまり言葉は出なかった。ほんとだ、乗れるんだ、とあとからついてきた言葉を発した。永遠にこの子は自転車乗れないんじゃないか、なんて思っていたのに。そして補助輪を外すっていうのはもっとうんと大変な作業で苦労と時間が必要なものだと思っていたのに。いつの間にかこんなことになっていたなんて。

帰ってから、宿題をやった。時計を読む練習。先週やったときはコテンパンにできなくて、こりゃどうしたらいいんだろうと頭を抱えていたのに、きょうはできていた。前回、「短い針が二つの数字の間にあったら、小さい数のほうをいう」というのを教えたのがきっかけかもしれない。急にできるようになっていた。といってもまだまだ時間はかかるし間違えるけど。

成長するもんだなあ、と感心する。

こうやって、一年生が終わりに近づいている。

Monday 4 March 2024

もっとも話の合う人たち、バゲット

 この週末も充実していた。子がどうしても友達をうちに呼びたいというので、金曜の夜、ためしに保育園からの友達をさそってみたら土曜に来てくれることになった。久しぶりに会ったお母さんで、楽しくおしゃべりをしていたらあっという間に5時半になった。

気づいてみたら、いま一番話の合う相手はママ友である。大学時代の友達だと、現時点で共有していることがないので話題をすり合わせるところから入る。それに対してママ友は共有できる話題が圧倒的に多い。学校の情報がほとんどだが、必要かつ気になる話題なので尽きることはない。利害関係?が一致している者どうし、ということだ。そして子供が関わるのである程度の線引きがある。適度な距離感を保つ必要があるし、それについてお互いに無言で了解している

ママ友というものに、恐怖心に近い感情を抱いていたが実際のところやっぱりこうなるのだなと、他人事のように感心してしまう。

土曜はまた朝稽古に行ってきた。4週連続。やっぱりこれが調子良い。周りの世界と、ものごとが違って見えます。

そして相変わらずいろいろなものを焼いた。ショートブレッド、バゲット、フォカッチャ、角食パン。めずらしく、バゲットのクープが開いた。


もう少しいいオーブンだと、きっともっとパリッと仕上がるはず。しばらくしてから食べてみたら、全然味がしない。そういえば塩を入れ忘れた。たった3gの塩でも重要な働きをするのだということを思い知らされる。

いっぽうでFはティラミスとクロスタータを作った。というわけで週末はキッチンの取り合いが激しい。

Sunday 25 February 2024

フィナンシェ考(フォカッチャとショートブレッドも)

 すっきり朝起きられない理由を考えていたらひとつ思い当たることがあった:

花粉症の薬だ。2月1日あたりから飲んでいて、ちょうど寝起きがさわやかでない時期と重なっている気がする。1日1回、寝る前に飲むので、うん、可能性としてはありうるな…。

しかし早めに飲んでいるおかげで今年は結構らくな気がする。目が少しかゆい程度ですんでいる。今のところ。

さて、きのうも朝6時半からの合気道、朝稽古に行ってきた。こっち(つまり土曜朝)のほうがどうもリズムが整って良い。今月は3回行けたのでこれで良いということにしよう。今朝はあまり天気がよくないようなので、昨日行っておいてよかったと思う。

きのうはショートブレッドと、フォカッチャを焼いた。フィナンシェは、たねだけ作って寝かせておいて、さっき焼いた。

ショートブレッドでもクッキーでもビスケットでも、名前はなんでも良い。小麦粉150gのうちの10gをカカオにすると消費スピードがいっきに加速する我が家。なんだかんだ毎週末作っている。18cmx18cmにきちんと成形できると、3x6cmに切れるので気持ちがよいがこれがまた難しい。難しいけどいちばん面白いところでもある。
フォカッチャは2日連続で焼いた。写真はおとといのもの。インスタでひたすら流れてくるパン作り動画を見ていると、2時発酵後にブスブスと8本の指を突き刺していく様子が印象的である。海外であれ日本であれ、そうやっている。どこの誰かしらないけどブスブスやっている。高加水のパンはたいていそうして作られているらしい。遠慮がちな私は2時発酵後のパンを潰すのがもったいないような気がしていていつも菜箸でさしていた。そうか、こうやってやるんだなと思いながら見ているうちに、フォカッチャ作りたくて仕方なかった。やってみたらうまく行きました。つぶれはするけど、よりフォカッチャぽくなるし、最後にかけるオリーブオイルがうまく全体になじみやすい。そしてなによりも、8本の指でブスブスやるのが気持ちいい。それだけのために作っていいくらい。インスタとかショート動画とかはこうやって、役に立つ。人生をだらけさせることもあるけど、人生をよりよいものにすることもあるのだ。
フィナンシェというお菓子は家で作れるものだとは思っていなかったけど、若山曜子さんの本がきっかけで作り始めた…のもあるけど、なによりも、卵白消費のためにこんなにちょうど良いお菓子はほかにないのだ。こんなにしょっちゅう作ることになってしまったのは、家人がよくタルトを作るのだが、そこで作られるチョコレートクリームは卵黄だけを消費する。そういうわけでふと気づくと「卵白2個」が余っていることがとても多い。卵なんだからすぐに使わなきゃ、と以前は思っていたのだが、いろいろ調べてみたところそんなに焦ることはないらしい。2週間くらいはもつ。なので、余力のあるとき、たとえば夕飯の終わったあとの1時間で作ったりもする。

コツは、半日くらいは生地を寝かせること。焼こうと思えばそのまま流し込んで焼けるけど、なんだか味気ない感じになります。そしてこの「おへそ」みたいなのができずにつるんとした感じになる。「おへそ」ができてこそのフィナンシェよね。
これは2月4日に焼いたもの。

ちなみにうちはフィナンシェ型がないのでマフィン型で作っていて、まあニセモノ感あるよな。フィナンシェということばの語源を考えるに「財政」とか「カネ」のにおいするなと思って調べたら、やっぱりそうだった。英語だとfinance「ファイナンス」とか思い浮かべると良いと思う。「フィナンシェ」はフランス語のfinancierで、金のかたまり(gold bar)の形をしたものが由来だそうです。だから通常は四角い。

丸もじゅうぶん可愛いんだけど、こいつらがもし四角だったらなあと考えると、まあ欲しくて仕方ないわけです、型。というわけで毎日のようにネットで見てます、型。そうしているうちに「特に卵白余らない期間」がやってくると、自然とフィナンシェ作る機会も減り「まあ型なんて買わんでもよかよね」となってしまう。結局、1年近くそれを繰り返している。

実は、ちょうど先月だったか、マフィン型の底がやぶれた。10年以上使っているシリコン製。6つあるうちの一つに穴があいた。あー、型買うときかと思ったけど、それでも使えちゃうんだよね、オーブンペーパー敷けば。うーん。

Friday 23 February 2024

朝起きれない、朝稽古

 なんだか朝すっきり起きられない日が続く。こんなことはあんまりないんだけどなと思って原因を考えてみるけど、疲れているという以外に思い当たらない。いつもと変わらず9時に就寝するが、5時に起きられない。起きるんだけどまだ寝られる。ここ2週間で、5時前に「ああそろそろ起きる時間かな」と思いながら自然と起きたのはたったの1日だったと思う。気温や、通常の眠りの深さ、浅さにも関係があるのかもしれない。

そういえば体重もなんだか重い。理想の体重よりだいたい1kg重い。いずれ戻るから、と思っていてもなかなか減らない。どうしたものか。

さて、雨の続く1週間だった。といってもきょうは祝日でだいぶ短く、得した気分の1週間。祝日は合気道も休み。

合気道といえば、今月は2回も朝稽古に行った。いつもは日曜に行っているが11日は祝日だったのもあって、思い切ってその前の日の、土曜に行った。するといろんな人から「朝も来れるんですか」「珍しいですね」と声をかけられた。寒稽古がきっかけで、朝行けないことはないということがわかった。これが続くと期待しないほうが良いので「まあ月に1回、朝稽古とか…ね」と言っていたのだが、なんとこれが先週も行った。むしろ朝のほうが良い気がする。というのも「行こうかどうか」と考える暇はないからだ。6時半開始のためには6時には家を出なければいけない。そしてその後、1日がゆったりすごせる。やるべきことが7時半の時点ですでに終わっていて体が活性化しているのはとても気持ちがいい。朝稽古が自分に最適なのではないかと思えてきた。行けるようだったら明日も行こうと思っている。

朝スパッと起きれない理由はまさか朝稽古のせいではない…だろう。

Monday 12 February 2024

「おはよう、きょうという1日!」

 きのう、子の友達が遊びに来た。1歳のときから同じ保育園、学校に通っているが遊びにきてもらうのは実は初めて。

前日の夜、布団に入ってもなかなか寝付けない我が子。

子「たのしみすぎてねむれない」

子「あー、はやくあしたにならないかな」

子「いちにちってすごいよね、いちにちの人生っていちにちで終わるんだもんね」

私「すごいね、哲学的なことを言うね」

子「だってさ、あしたになったらまたあしたがうまれるからね。」


翌朝。

子「おはよう、きょうという1日!」


遊びにきてもらうのは2時になっているがその後もずっとスキップしたり飛び跳ねたりしていて、「まだ2時にならない?」とずっときいている。歩きながらも

「ああなんてきょうはうんのいい日なんだろう」。


2時になり、無事に友達がやってきて、楽しい時間を過ごした。私もすごく楽しかった。

それから5時前になって友達は帰った。

夜になって

子「きょうといういちにちがまたあればいいのに」。


子からは学ぶことのほうが多いとつくづく思う。

Sunday 28 January 2024

味のないパン、甘いカルボナーラとぜんざい

昨日。なにもしたくなかったけどパンは焼いた。今月のいつだったか、あまり作っていなかった、バター30gと牛乳の入ったパンを焼いたらやっぱり安定のおいしさだったので、あれにしようと思った。実はもう一つの大きな理由は賞味期限の1日切れた牛乳を使うためでもある。

で、焼き立てを食べたところ…味がしない。甘味はある。

これは塩を入れ忘れたに違いない、と思った。せっかく焼けたのになあと残念に思った。

さて、今朝、チョコレートローフ作ろう、と思って材料をパン焼き機に入れていたところ。。。塩を手に取ったときにソルトシェーカーにくっついている粒が大きめであることに気がついた。まさかとおもって手にとって舐めてみると


…甘い。


グラニュー糖だ。これをやったのは決して私ではありません。間違ったのだなと思いながら袋から塩を出してチョコレートローフのための4g加えた。たったの5gであっても塩の役割は大きいなと実感した。こんなに味がかわる。

かれこれ10年以上前を思い出す。あの時はカルボナーラだった。カルボナーラを2人でお昼に食べていて、なんだか味気ないね、と言って塩を振った。ふればふるほど変な味になっていって、まさかと思ってみてみたら、砂糖だった。その前日も前々日も、なんだか料理がおいしくなかったのが、その日で判明した。

この逆バージョンもある。これはもっとすごくて、わたしのおばあちゃんがぜんざいを作った時のこと。塩と砂糖を間違えたのだ。ぜんざいに使う砂糖はものすごい量なので、これが全部塩で作られたときのことを想像してみてほしい。かれこれ30年以上前になる。

あのときのことを考えると、今回のパンの事件なんてたったの5g程度の間違いで、なんてことないなと思えるのだ。ああ、おばあちゃん、元気かな。死んじゃったけど。元気かなあ。会いたいなあ!

Saturday 27 January 2024

体調不良メモ

 きのうの朝、ぐらつくような感じがあって、これは体調不良だと思った。めまいに至る前の、吐き気を伴った感じ。この前段階だと、周りがガクンと落ちるような感じになる。それは時々あって対処できるのだが、昨日のぐらつきは久しぶりに感じた。「これはやばいな」と思った。頭の角度が変わると吐き気が襲う。車酔いと同じ感じ。三半規管のなんとか。対処法はだいたいわかっている。寝れば治るのだ。

毎日、夜9時から5時まで寝ていて、睡眠は十分だと思っているがそれでも少しずつ不足してくる。きのうは金曜日で、週の疲れがどんどんたまってきていたのだと思う。

授業はなんとか乗り切った。時間割変更のおかげで1時間少なかったのが幸いだった。会議その他はなんとかなる。5時まで勤務して、帰ってから横になった。子の宿題を手伝おうと起き上がったらころげそうになった。

お風呂に入ったらだいぶマシになり、夕飯はピッツァを作ってもらっていて、食べたらもっと元気になった。9時より早めに横になったらどんどんあくびが出てきて、もう眠い。身体が休ませてくれと言っている。

大学時代、覚えている限りで体調不良というものが一度もなかった。仕事を始めてから少しずつ熱が出ることも増えて、体調不良というものはこういうものか、とわかった。熱には至らなくてもこのめまいのように、疲れがどっと押し寄せるような種類の体調不良は、明らかに子供が生まれてから増えた。

体調不良についてやたらと訴えてもどうしようもないのだが、ここにこうやって書いておく理由は、どういう時に自分がダメになりやすいのかパターンを覚えておくため。気を付けるべきポイントがよりわかるようになるから。

きょうは久しぶりに何もない土曜日なので、何もせずに過ごすことにする。パンを焼いたり、ゆでたまごを作ったりする。

Tuesday 9 January 2024

寒稽古初参加

 寒稽古に参加した。結果から言うと「こんな世界があったのか」と思う。人生におけるNEXT レベルを達成したような気持ちだ。やっと、突破した。稽古が終わって帰宅したいま、とても気持ちがいい。こんな爽快感はいままでになかった。「自分に勝つ」ことを先生がいつも言う、意味がようやくわかった。いや、わかったなんて言うのはおこがましいだろうけど。

前日から「明日こそは行くぞ」と心に決めていて、道着も袴も準備していた。気が張っているので夜中に「よし」と思って目覚めたらまだ2時だった。

4:58に起きて、いつものように紅茶を飲んだりduolingoやったりしながら外を見る。

あっという間に5:30がくる。外は真っ暗。ほそーい月が出ていた。

5:45になる。顔を洗って着替えて、準備開始。

6:00ちょっと前。自転車に乗って家を出た。まだまだ真っ暗。当然寒い。しかしここまできたら後には引けない。もはや何も考えない。いや、考えられない。寒すぎて暗すぎて考えられない。

なるほど朝稽古に行くのが習慣になっている人というのはこういう感じなのか。起きたら行く。自動的に、行く。朝起きて顔を洗うように、合気道に行く。行くかどうか考えている暇はない。

着いてみると、いつもの道場だった。ただし、人が多い。いつもの3倍はいる。こんな早くから参加する人たちが、こんなにたくさんいるとは。感心する。

稽古始まって20分もすると、汗が出てきた。こんなに寒いのに、汗をかいている。そして外が明るくなってきた。

終了が7:15。これだけのことを達成しているのにまだ7時過ぎなのだ。1日はこれから始まるのである。

みなさん猛烈な勢いで着替えている。これから出勤する人が大半だろう。「働きマンモードですね」と言いながら去っていく。すごい。わたしがきょう参加できているのは、きょうは仕事が休みだから、なのに。

家についたのが7:37。この時間に、これだけの量の運動を終えて、しかもこの爽快感、充足感。繰り返す。「こんな世界があったのか」。寒いはずなのに、「おお寒い」という言葉が出てこないしそもそも、思わない。

帰ったらこどもがごはんを食べ終わって学校に行く準備をするところだった。きょうは始業式。8時前に、いっしょに歩いて学校へ行った。すでに活動しているので「これから寒いところへ出る」感じがない。走ってでも行けそうなくらいだ。

いままで朝稽古に行かなかったのは「朝は忙しいから」「朝は無理」というだけだった。忙しいというのはほぼ理由にならないし、無理というのは自分でそう決めつけているから。書いてみて思うけど、言い訳にさえならない。

突破するひとつのきっかけとして、寒稽古があってよかった。昨年までは参加しようとしていなかったのに今年参加しようと思えたのは自分のなかで何か、合気道に対して、気持ちの変化があったのだろうと思う。

今後、しょっちゅう行くようになるかどうかは分からない。それでも初めて参加したことは自分のなかでひとつの「突破」であることは間違いない。

こどもが家を出たあとで、Fが「おいしいもの」を買ってきてくれた。ありがたきご褒美。いい日になりますように。

Monday 8 January 2024

寒稽古、パネットーネ

【寒稽古】
合気道の寒稽古というのがある。朝6時半から始まる。今年は今日から開始で1週間。寒稽古どころか朝稽古に今まで一度も参加したことない私は、今年こそと思いながら朝シミュレーションしてみるが、いやはや6時、まだ暗い。めっちゃ暗い。きょうも、いくとしたらどんな感じかなと5時から起きて外を見たりしながら過ごしているがこれはやはり無理ではないのか。自転車の電気をつけていくのか。こんなことを言っている時点で自分に負けているのだろう。とほほ。いけるとしたら明日なのだが、うーん、どうだろうなあ。

人は見事なまでに言い訳を作るものだなと思う。これが夏だったら、暗くはないだろうけど「紫外線が」とか言うんだろう。そして「こどもが小さくて」と。私の場合、もはや「こどもが小さくて」は言い訳にならない。1人でたいていのことはできるし朝の1時間私がいないだけでそんなに困ることはない。困るのはむしろ夕方のほうなのだ。だから朝稽古に行くのがちょうど良いのだ。行けない理由は、暗くて寒いというそれ以外に、どうやら、ない。

【パネットーネ】
イタリアで、クリスマス前の食べ物に「パネットーネ」というものがある。我が家は毎年、クリスマスに関係なく食べる。イタリアからは最近送られてこなくなったので自分達で買う。ただ、高い。イタリアだと300〜500円くらいで買えるのが日本ではざっと10倍の値段する。「高すぎるだろそれは」という感覚を保っておきたいと思っている。だから、たとえば1kgで3000円を超えるものには手を出さない。

狙い目はシーズン・オフである。つまり12月以外に買うこと。

それで、最近ようやく半額が出てきたのでパパッと注文してみた。それでも1kgで2000円を超えるのだが…。早く届かないかなと心待ちにしている。ちなみにわたしは一年中「パネットーネ」で検索している。もはや習慣のように、値段の推移を見守っている。

クリスマス前から少しずつ食べ始める、といわれるが我が家は3、4日で1kgなくなってしまう。(ほぼわたしが消費している。)最近ではスライスにしたものまで売っているようで、これはまた日本的だなあと感心している。和菓子のようだ。あんな薄いのは私には足りない。

Friday 5 January 2024

東京に戻った

 12月26日からずっと佐賀にいた。今年は全然寒くなくて、快適に過ごせた。あまりにも暖かかったので10月とか3月とかと勘違いしそうなくらいの陽気だった。会うたびに姪っ子が大きくなっていて成長が微笑ましい。両親も、きょうだいも元気で何よりだった。2日には、おじ、おば、いとこ、いとこの子どもたちetcが集まって、なんと総勢23名だった(たぶん)。文字通り、数えきれないくらいだった。小学1年生以下が7人いたのは間違いない。誰かが特別なことをしなくても、特別な食事やお酒がなくても、そこに人がいるというだけでこの上なく楽しかった。

1日の地震と2日のJAL事故があまりに衝撃的で、5日の飛行機は本当に飛ぶのか不安になった。いざ飛んでみたら、問題なかった。運航状況を毎日確認していたが、2時間以上遅れて出発しているようだったので、きょうもそのつもりでいた。しかし、1分の遅れさえなかった。羽田に着く前の時間稼ぎか、千葉上空で少し蛇行(?)しているのがフライトレコーダーからわかったが、大したことはなかった。

今回は、飛行機に乗っている間にあまり不安を感じることがなかった。なぜかと考えてみると、おそらく2日の飛行機事故のために飛行機関連のニュースをたくさん聞いていたので、いかに安全な乗り物かをあらためてわかったから、そして事故のあとだからいつにも増して安全に気をつけているはずだと思ったからだ。

それにしても、5日になるまではJAL機についてのニュースをなるべく目にしないようにしていた。見てもどうしようもないのだ。見ても見なくてもどうせ飛行機には乗らなければいけない。だとしたらただ不安を煽る映像や情報をなぜわざわざ見なければいけないのか。あえて避けていた。だから今になって、当時の乗客のレポートなどを読んで「なるほど」などと思っている。今だったら読める。

きょう飛行機が着地したあと、ゲートまで移動するあいだにちょうど事故後のJAL機が見えた。思わず首を伸ばす。野次馬以外のなんでもない。みんな見ていた。きょうから撤去作業が始まるらしくて、クレーン車も見えた。あれか、と思った。非現実的な感じがした。

その後の電車も、何の遅れも問題もなく、家についた。冷凍庫にあった坦々麺を食べた。

まるで、26日からの10日間を「ぱっつん」と切り取ったかのように日常に戻っている。10日間がなかったかのような、東京の、普通の日だ。明日から仕事が始まる。スーパーにでも行こうかな。

ありがとうとカルボナーラ

 新学期スタート。 子が帰ってくる時間に家に人がいる、というこの幸せ。保育園は4時とか5時まで預けていたのでこんなことはなかったけど小学校は本当に「帰ってくる」ので誰かいないといけない。自分が仕事していてその時間に家でFが子を迎えてくれているというこの安心感は、あらためて、ほかの...