Tuesday 26 March 2013

春休み、ヒッチコック

昨日で今年度の仕事が終わった。今日から何も考えずに約1週間の休暇である。
国外に行こうと思ったのだがやめた。
理由1:期間が中途半端だから。ヨーロッパに行くには短すぎる。
理由2:アジアに行くには、1人で行くのは寂しい。相方はこの一週間忙しそうだ。

というわけで選んだ行き先は、実家。
久しぶりに、田舎で春を感じることにした。
温泉に入り、頭をからっぽにするのだ。

考えてみれば今年1年、本当に早かった。
やり残したことも、これからやりたいこともまだまだたくさんある。来年以降も同じ職場に勤務することになって本当に良かったと思っている。

1年前まで「講座」に通っていて、日曜日は終日つぶれていた。それが去年の夏に修了してからは自由を謳歌している。ようやく映画を見る時間ができたのだ。
一週間に2,3本は見るようにしている。
それで、最近ヒッチコック作品を2つ見た。
『北北西に進路を取れ(原題:North by Northwest)』と
『めまい(原題:Vertigo)』だ。

どうして今までヒッチコックを見ようとしなかったのか。
これほどまでに世界中で崇め立てられている映画人であるにもかかわらず。
それは、単に「怖い」と思っていたから。
(ここだけの話、名探偵コナンでさえ、怖くて見たくない。)
だからヒッチコックなんてさぞ怖いだろうと思っていた。

しかしながらそんなことは無かった。
怖いというのには色々ある。
視覚的にグロい怖さや、心理的にハラハラドキドキするような怖さ。
ヒッチコックは後者にあたるようだ。
タランティーノ作品のような、思わず目をつぶってしまうシーンは無かった。
これだったら大丈夫だ、と思った。

むしろ、面白かった。謎が解けたときに頭の上に「!」が浮かぶようだ。スッキリする。
この調子でほかの作品も少しずつ見てみようと思う。

Saturday 23 March 2013

『テイク・ディス・ワルツ』『ブルーバレンタイン』

何週間か前に『テイク・ディス・ワルツ』を見た。
ミシェル・ウィリアムズの演技を見たのはこれが初めてだった。
特に美人というわけでもないし、ブロンドでこういうタイプの女優はどこにでもいる感じがする、と思っていたのだが、かなり印象に残る人だということが分かった。
見たあとも、あの特徴のある声と、大人なのか子どもなのか分からない丸顔が頭に残っている。

この映画は、結婚して5年ぐらい経つカップルの話。
不幸せじゃないはずなのに、なんだか満たされない女性。
監督も女性である。
細かい心情がよく表現されている。

ミシェル・ウィリアムズの演技が上手いのだ。
極上の美人じゃないからこそ、良いのだろう。
こういう留学生、大学で見なかったかしら、と思うくらいの、その辺にいそうな人である。
演技がリアルに迫ってくる。

評価としては★★★★☆をつけたい。
一応ことわっておくと、私は幸せじゃないわけではない。
だけど共感できるところがたくさんあった。
いわゆる「出会った頃の新鮮さ」を越えたらどうすればよいのか。
誰もが当たる壁だと思う。

だから、「出会ったばかりで新鮮」という人たちが見てもとくに共感はしないかもしれない。

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今日は、『ブルーバレンタイン』を見た。
特に意識したわけでもなかったがこれもまたミシェル・ウィリアムズの映画だ。
以前からタイトルだけは聞いたことがあったし見てみたいとは思っていた。

これがまた、『テイク・ディス・ワルツ』と同じように、「出会った頃の新鮮さ」がなくなってしまったカップルの話。
この話の場合は、娘もいるし、6年経っているので状況はすこし違うが。

「愛さえあればうまくいく」と信じている男。
学歴も高く、医師として活躍する女。

すごいのは過去の回想シーンと現在での、2人の外見の異なり方。
体型も、表情も、ハゲ具合も、服装も全然違う。
ライアン・ゴスリングの服がとんでもなくダサい。
6年でここまで変わるか、と思うぐらい。

現在のほうは、とてつもない悲しさが画面全体を覆っている。
「どうしても、うまく行かない」感が切なくて切なくて、泣ける。(いや、泣かなかったけど、ほんとに、分かる。)
どちらをどう責めることもできないし、結局お互いに「ごめん」というしかない。
ライアン・ゴズリングの泣き方が、本物だった。うまい。
この人もまた「美男子」というわけではない。
だからこそ2人の現在には生活感が漂っている。

この映画のうまいところは、途中で何があったのかについては何も触れられていないというところ。
始まりと終わりだけが交互に描かれている。

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誰かのブログに、ブルー・バレンタインについてこう書いてあった:
「鑑賞者の人生がどういう状態かによって評価が分かれるかもしれない。」
まさに同感。繰返すが、「出会ったばかりでラブラブ」という人たちにはあまり面白くないかもしれない。
そして、これは両方の映画について言えることだと思う。

うーん、人生いろいろ、である。
単なるラブストーリーにするには惜しいくらいに多くのテーマを抱えた映画だった。

下北沢の踏切

職場が変わって1年が経つ。
通勤路である下北沢の踏切には毎朝、毎夕悩まされている。
小田急線を見ると「あんにゃろーめ」と憎んでしまうほどだ。
開かずの踏切としてそもそも有名だったようだが、実際に自分が関わるようになってからそのひどさが分かった。
ひどいときは開くまでに10分以上待たされる。
朝早く出ても結局ここで遅れることもある。
毎日相当なストレスをためている。

しかしながらどうやら今週末から線路が地下にもぐるらしい。
なんともめでたいことだ。
ようやくあの「カン カン カン カン…」という音から開放されるのか。
桜も咲いて、喜ばしい春がやってくる。

そういうわけでここ数日は特に、踏切で写真を撮る人々を毎日見かけるようになった。
昔からずっと続く風景がこれでなくなるわけだ。
名残惜しいのだろう。

今週末はカメラを持った人々がさらに増えるのだろう。

初めてこの街に来たときから、かれこれ10年以上が経つ。
店の入れ代わりは激しいが、雰囲気は変わっていない。
電車で来て降り立つぐらいでは、なかなか全体像がつかめなかった。
しかしこうやって自転車で行き来をするようになってから、仕組みがわかり、道を覚えるようになった。

踏切がなくなっても、下北は下北だ。

Saturday 9 March 2013

花粉…

花粉よ…。
もういい加減にして欲しい。
あとどれだけ待てば良いのだ。
つらい…。

しかしながらマスクをして一日を過ごすかどうかで結構違いが出る。
目はガードしていないので結構きつい。
肌も荒れていて、化粧水をつけるとピリピリする。
日中は乾燥しておでこあたりがパリパリする。

特に:
・朝起きた直後
・お風呂から上がった直後

がつらい。
むしろ、日中活動している間はそれほど辛くなかったりする。
これは一体どういうわけだろうか。
昔からこうなのだが。

あと1週間も経てば少しは変わるだろうか。
私よりもっと苦しんでいる人たちもいるだろう。
これはまったくひどい国民病である。

Sunday 3 March 2013

ミランダ・カー人気

ミランダ・カーの人気が日本でもだいぶ浸透したように見える。
名前を知らない人でも顔を見れば「ああ」と言うかもしれない。
そしてその逆も少なくないかもしれない。

書店には、(そんなタイトルがあるかどうかは知らないけど)「ミランダ・カーbook」や「ミランダ・マニュアル」のような、彼女の私生活とファッション、美容に焦点をあてて特集したような本が並ぶ。普通の雑誌中にインタビューが載る、という形ではなく。

同じくらいの年齢で、同じようなことをして活躍している女優やモデルはたくさん存在する。
なのになぜミランダだけがここまでの人気を(ここ日本で)博すのだろうか。

①親しみやすい顔

西洋人の顔としてはだいぶ丸顔である。
顔のパーツがどちらかと言うと中心に寄っている。
「きれい」というより「かわいい」のだ。
より、日本でウケる、アイドルたちに近い感じがする。
日本人に受け入れられやすい顔をしていると思う。

②近寄りやすさ?
ニコール・キッドマンが近くにいたらビビッて話せないかもしれないが、ミランダだったら話せるかもしれない。
旅行先のシドニーで、アイスクリーム屋のお姉さんにでもいそうな感じがしませんか。

* * *

さて、重要なのはここから。

彼女の話題が耐えないのは日本だけではなく海外も同じ。
私が毎日見ているDaily Mailでも毎日何かしらミランダに関する記事が載っている。

インターネット記事の何が面白いかって、記事の下に書かれるコメントである。
読者の生の声だ。

今朝は空港でパパラッチ?される様子が載っていた。
その下にあったコメントの数々↓


She's always so happy to see the paparazzi
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Thank you DM!! Finally not calling legs "pins"
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I love high heels. Absolutely detest ballet flats on women! Please stop!
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She hops on planes more frequently than I go to the supermarket. Honestly, twice a week tops for me, daily plane trips for her. Where does she actually call home?
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Ugh. The most irritating Australian ever.
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Miranda actually looks like she does in the Victoria Secret pictures. Unlike Giselle.
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Hey, leave your legs at home next time, you strumpet.
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What's with the 2 jackets? Especially the one just draped over her shoulders...is it a trend or something? cause I'm seeing it everywhere and personally, I think it looks ridiculous.
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So where's Flynn right now? Orlando is in Colorado skiing. I'm sorry, I'm sure he's "working". Like he was "working" on the Hobbit for seven whole months. Miranda said Flynn and Orlando didn't go to Australia with her because of Flynn's schedule (they've hardly spent any time in LA in the past, so not buying that story or LA being the place they'll settle). Never mind that they took him to Cancun for a three day trip the week before that. Flynn's either in LA being watched by nannies or he's with one of his parent, but being watched by nannies. The Daily Mail probably won't post this. They don't want to distract from the real story being Kerr's outfits and their goal of having you fawn and worship this woman solely based on her looks and scripted PR talk.
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"Drawing, painting, arts and crafts"? Their child has just turned TWO!
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ひどく嫌われているじゃないか。

「パパラッチされて喜んでる」
「ヴィクトリアズ・シークレットのショーみたいな格好してる。ジゼルとは違って」
「今までで一番うざいオーストラリア人」とか「strumpet」とかまで言われている。
しかも皆その意見を支持している。
「息子は2歳になったばかりなのに。世話はどうしたの?」というごもっともな意見もある。
日本ではかなりちやほやされている一方でこういった意見があることはほとんど知られていない。

どうやらジゼルにはなれないようだ。

Saturday 2 March 2013

朝からジャンゴ!

クエンティン・タランティーノの『ジャンゴ』を見に行った。
職場で映画チケットを安く買うことができたので500円で見ることができた。

朝9時から見てきた。さっき帰ってきた。
記憶の新しいうちに感想をば。

タランティーノ炸裂でした。
やりたい放題やったなー、という感じ。
タランティーノの映画を見ている人にだけわかる笑い、みたいなものがちりばめられていた。

【面白かったシーン】

①夜、襲撃に集まった人たちが、これからかぶるマスクについて論争を始めるところ。
目のところに開いた穴が小さいわけだ。
前が見えなくてもこの袋をかぶるべきか、それともかぶらないべきか、これだけの言い争いに5分くらい費やしているのだ。
タランティーノならではのぐだぐだ感。

②ララが撃たれるところ。
人物にフォーカスせず、あの距離から撮るのがまたなんともいえない。
超あっけない。

③馬車の上の歯。
しかも揺れる。


【クリストフ・ヴァルツ】
この人、本物の俳優。
以前もブログに書いたかもしれないが、『イングロリアス・バスターズ』で初めて見た時、この人の存在感に圧倒された。
名演技だと思った。
(実際、とても高く評価されたらしい)
これまでそんなにたくさんの映画には出ていない人だが「知的な悪役」を演じさせたらこの人の右に出る者はいないのではないか。
(実際、とても知的なのだろう。)
クリストフ・ヴァルツはこの映画でアカデミー賞をとった。
でもこれで「助演」男優賞なのか?
私の目にはほとんど「主演」のように見えたが。

【撃ち合いの音楽】
血しぶきが舞う中、ノリの良い音楽が流れてきた。
その瞬間、思わず笑ってしまった。
「Mr.&Mrs. Smith」もこんな感じだったなあ。
そもそもグロい映画は苦手なのだが、こういう感じだったら観れてしまう。

【サミュエル・L・ジャクソン】
登場してしゃべりだした瞬間、客席から低い笑いが起こった。
ちなみに何も面白いことは言っていない。
そう、そう、こういう感じなのだ。
あの南部訛りの英語を聞いただけで嬉しくなってしまう。
声が聞こえた瞬間に、パルプ・フィクションがよみがえり、また観たくなった。

【南部訛り】
アメリカ南部の英語だ、と聞いてすぐ分かるようになったのはいつごろのことだったのだろう。
英語を学び始めた当時、英語は英語でしかなかったのに。
黒人の英語がどうやら少し違うようだ、というのはなんとなく分かっていた。
米語と英語の違いもなんとなく聞き取れていた。
とにかく、意識するようになったのは映画を観るようになってからだ、というのは明らかである。
レオナルド・ディカプリオもいい役をしていた。
いい英語だった。

【結論】
もう一度、『パルプ・フィクション』を見たくなりました。

ありがとうとカルボナーラ

 新学期スタート。 子が帰ってくる時間に家に人がいる、というこの幸せ。保育園は4時とか5時まで預けていたのでこんなことはなかったけど小学校は本当に「帰ってくる」ので誰かいないといけない。自分が仕事していてその時間に家でFが子を迎えてくれているというこの安心感は、あらためて、ほかの...