Tuesday 27 June 2023

毎日プール、と水泳カードの旅

 またプールに行った。親2人で、交代で連れて行っている。もうこの10日くらい、行ってない日がない。日曜の朝に行き、夕方になっても「ぼくプール行きたい」と言う。もう無理、と言って、さすがに夕方は行かなかった。

土日私が行っていなかったので、きょうはきっと行くことになるだろうと覚悟して返ってきた。すると自ら宿題に取り組んでいる姿。「ぼく『なぷり』やってるー」と声が聞こえる。感心だ。ちなみになぷりというのはひらがなの「な」を書くプリント。上手とは言い難いが間違えずに自分でできていた。「なぷり、ってなぷきんみたいねー」と笑っている。

問題は「けいど」、つまり計算ドリルである。そもそも問題を読むことにも慣れていない。「しき」という言葉もわからない。「だからさー」とこちらもイライラしながら説明する毎日。気がつくと怒っている私。「なんでわかんないのよ」と言った瞬間「あ、しまった」と思う。また言ってしまった。こんなにわからなくていいのかこの子は、と思うが、これもそのうちなんとかなるのだろう、と思うようにしている。宿題以上の何かは課すことなく過ごしている。

みずから、明日の準備をする。えんぴつも研いだ。これをすべて6時までに終わらせて、プールへGo。私は5時半ごろに帰宅しているのでそこから6時に間に合うようにプールの準備をする。結構きついけど、実際プールに入るとスッキリするし行く意味は大きいと思う。

プールに行ったのは金曜以来だったが、子が水に頭をつけられる時間が伸びていた。さすがに毎日行っているだけのことはあるなと思った。泳ぎこそしないものの、水に浮かぶのも、潜るのも、しばらく前からは信じられないほど上達している。すごい。

きっと「けいど」もできるようになるだろう。この人のスピードなんだと思う。

プールから上がると、電話に着信があった。なんだろう、と思ってみてみると、ショートメッセージも残っている。子のクラスメートの親からだった。その子の「すいえいカード」を金曜に間違ってうちの子が持って返ってきてしまっており、金曜の夕方に私が電話をして謝ったのだった。なんと、今度は、うちの子のすいえいカードが、その子のところに行ってしまっているらしい。もう笑うしかなかった。その子の分だけを渡せばいいのに、自分のものも先生に預けたらしい。そして先生はそのままその子に渡したのだと思う。水泳カードもずいぶん旅をしている。

ちなみに水泳カードというのは、保育園時代からあったけど、親がサインをしていない限り絶対に泳がせないという紙。学校から連絡もこないので、最悪の場合、泳げるのに入れず悔しい思いをする。こういうの、デジタルにしちゃダメなんでしょうか。毎朝体温測ってサインするの本当に大変なのです。

Friday 23 June 2023

「ぼくがもしうまれてなかったらどう思う」

 きのうもまた、子は迷いもせずプールに行った。

私が5時半ごろ帰宅すると、同じマンションの隣の部屋に、いつものようにいるということだったのでピンポンをならしてみた。「遊んでいたら落ちて割れてしまい冷蔵庫に入らないのでもらってください」という巨大なスイカ半分を持って奥さんが出てきた。なんと。お礼を言って、「あしたから学校でもプールですね〜」なんて言いながら別れた。

宿題は半分終わったらしい。「マンマ〜ぼくnuoto(イタリア語で水泳)に行こうと思うんだ〜」。行っていいと思うよ、残りの宿題終わらせよう、と言ってさんすうのプリントなど終わらせた。いつの間にか時計の読み方がましになってきた。永遠に無理なのではないかとこの1年くらい思っていたのだが、なんとなくわかるようになってきたらしい。

私はきょうは留守番することにして、相方に行ってもらった。ママも来てよと言われたが1日ずつ交代にしよう、ということで落ち着いた。実際、私が行ったのは土、月、水だ。

見送ったあときのうのことを思い出した。こどもがいかに親に気に入ってもらおうと必死かを考えた。プールのなかで「ぼく、きょうは何も怒られてないよ」と言う。「そして宿題終わってるしこのあと怒られることもないよ」と。この子が怒られない日はほぼないのだなとあらためて気づく。

帰り道、突然

子「ママ、ぼくがもしうまれてなかったら、どう思う」

私「うーん それは寂しくて仕方ないだろうね。なにやったらいいかわからなくなると思う」

そのあとどういう会話が続いたか、思い出そうとしても思い出せない。ちょっと面食らったのだと思う。たぶん、私にとって自分がいかに大事かを確認したかったのではないか。似たような質問を、私も自分の親にしたことがあったなあと思い出した。「あなたがなによりも大事だよ」という答えが返ってきたのが嬉しくて嬉しくて、とびはねた。ちょうど小一くらいだったと思う。

私がニコニコしていることが嬉しくて仕方ない、そんなこどもの様子をみると、やはり普段の言動について反省せざるを得ないことがたくさんある。怒るのは仕方ないとしてもネチネチと、こちらの立場を利用したような嫌味な怒り方をすることがある。そして「それは言ってはいけない」という一言が出てしまうことがある。例えば、「なんでできないの」とか。言いながら、私は何を言ってるんだろう、と思うことがある。わかってはいるのに嫌な態度をとることがある。こんなに必死な6歳の、かけがえのない気持ちを、私はつぶしているんではないか。

「子育てはニコニコしてせんば」という父親のことばが時々よぎる。何年も前に言われたけど、その言葉を思い出すと必ず父の母、つまりおばあちゃんを同時に思い出す。どんな想いで5人のこどもを育てたのか。時々、おばあちゃんの写真を見て自分を立たせようとする。ニコニコできないような状況のときに彼女をささえたのは何だったたのか。こどもが生まれてからのこの6年(もうすぐ7年)、一番話してみたい人はおばあちゃんその人なのだ。

Thursday 22 June 2023

「うかんでるよ!」


 こどもがプールに行きたがる。

徒歩5分の場所にプールがある。15,17,18,19,20,21日…と、ほぼ毎日行っている。6月からは一般開放が6時以降になる。その時間から連れて行くと夕飯の時間も遅くなるので無理だろうと思っていたのだが、行ってみたらできないことはなかった。そもそも、この子が自ら何かをやりたいと言い出すのは、レゴ以外であまりないので、とても珍しいことなのだ。なるべくこちらも要求にこたえてあげたいと思った。仕事が終わってからのプールなので面倒ではあるけど。

そもそもプールは、おむつが取れた3歳ぐらいから連れて行ってはいた。が、顔をつけようとしないし、行こうと言って「えー」という反応が返ってくることがほとんどで、嫌々ながら連れて行くことも多かった。水に入るとなんだかんだで楽しそうなのだが、顔をつけようとはしない。泳ぐとは程遠かった。

それがどうだろう、この1週間でじゃばじゃばと顔をつけている。私が同伴したのは、確か19日で、きのうはそれから2日ぶりに一緒に入ったのだが、さらに顔をつける時間が長くなっていた。驚いた。

前から、腕に浮き輪をして入っていた。家から持って行って入っていたのだが、同じようなもの(浮き輪じゃないけど、ビート板と同じ素材で腕につけるやつ)がプールにあることに気づいて最近では持っていっていなかった。

きのう。

その補助を腕から自ら外して、顔をつけてバシャバシャやり、驚いた顔をして顔をあげて「braccioli(イタリア語で、腕の輪っかのこと)がなくても浮いてる!!」と言った。

私「そうだよ、浮かべるんだよ、できるようになったじゃん」

子「これをしてるからかな?」と言ってゴーグルを指差した。

私「それは関係ないよ、ゴーグルで浮かぶわけじゃないから」

子「はずしてみようかな」

ゴーグルをはずして同じように浮かんだ。またびっくりした顔をばしゃっとあげて「うかんでる!わーい!」と喜ぶ子。

「プールだいすきー!」と言いながら両手をあげている。

それをみて涙が出そうになった。何かができるようになるってこんなに嬉しいことなのか。人の成長ってすごい。

私が喜ぶ様子がさらにうれしかったようだった。しばらくして「きょうぼく一回も怒られていないよ」と言う。「宿題も終わったからこのあと怒られることもないよ」と。確かに。

6時から始まるプールにあわせて、自ら宿題を終えるようになってきたここ数日。プール効果は大きい。

顔をつけるようになるまで3年もかかった。だけどこれがこの子のやり方で、スピードなのだ。今週末からついに学校でプールが始まる。

家に帰り、パパの作ったcotolette impanateという、うすーいチキンカツみたいなものを食べた。感無量だなあなんて思いながら、学校に持って行くのに必要なプールカードを準備しようと思ったら、ない…。あらかじめ名前も書いて準備しておいたのに。ない。どこに置いたんだろう。あれがないと学校でプールに参加できない。なんてこったい。

探し物は、探してないときに見つかる、という法則を思い出して探すのをやめた。もう一回先生にもらうしかない。これから連絡帳にそのことを書くところ。こういうの全部デジタルにしてくれないのかなあ、というのはカード紛失した保護者の言い訳です。

ありがとうとカルボナーラ

 新学期スタート。 子が帰ってくる時間に家に人がいる、というこの幸せ。保育園は4時とか5時まで預けていたのでこんなことはなかったけど小学校は本当に「帰ってくる」ので誰かいないといけない。自分が仕事していてその時間に家でFが子を迎えてくれているというこの安心感は、あらためて、ほかの...