Friday 17 February 2023

ふと訪れる休日には

水曜日。風がとても強く、冷たい日。ふと仕事が休みになったので、自由な時間が持てた。5時少し前におきてブリオッシュを仕込む。発酵している間に新聞読んだりspelling beeを解いたりする。せっかく朝食べられるように焼いたのに息子は「ぼくいらない」だそうだ。残念。焼きたてのブリオッシュは、それはそれは美味しいです。若山曜子さんのレシピ。もう繰り返して何度作ったことだろう。

どこかに行きたいという気持ちが以前ほどわいてこない。歳のせいか、コロナのせいか、寒さのせいか… と、いろいろと言い訳はできるが、たんに家にいてやりたいことが多いのである。そして、やるべきことの優先順位を決めると、家周辺ですべてを済ますほうが良いということになる。 

この日一番優先順位の高かったのは水泳だった。そしてお昼に食べたいものが、外食ではなく家で食べるものなので、やはり電車にのってどこかに行こうという気にはならない。

10時ごろから図書館で本と雑誌を読む。くらしの手帖とAERAを手に取って、ふと「きょうかえってきた本」のコーナーにあった「村雨辰剛と申します」という本が目に入った。おもしろそうだったので借りずにその場で全部読んだ。ここ数年で有名になった、日本に帰化したスウェーデン出身の庭師さん。

とても面白かった。上から目線じゃないところがいい。自分が高校時代に、日本の高校生と話したときに「幼稚な印象を受けた」というところに、やっぱりね、と思った。高校生くらいだと政治、文化、歴史の話をスウェーデンでは日常的にするのに、日本でそれに触れると、話題にのってこない、という話。これはよくわかる。スウェーデンだけではないから。

12時からプールに行き、30分泳いで、買い物をして帰宅。お昼は2時近くになったけど、仕方ない。水泳を優先させるとこうなる。そしてきょうのお昼はこれ↓

「きょうのお昼」といっても毎日同じものを食べている。ケールのサラダ。おしゃれをきどっているのではない。本当にケールが好きなのです。入っているものはその時によって少しずつ異なるけど、にんじんサラダとナッツと卵と玄米はだいたいいつも入っている。この日は家にいたのでツナも加えた。どんな店で食べるよりこれが一番おいしいです。

食べながらEmily in Parisを1話見て、時計をみるともう2時半だったので、急いでスーパーへ行った。近所にあってとても良いスーパーだと知っていながらなかなか行く機会のなかったスーパーへ、きょうはどうしても行ってみたかった。これといって買いたいものがあるわけでもないが。

行ったら案の定楽しくて、2000円分買った。野菜が新鮮で大きい。豆腐ひとつとっても種類が多い。私はスーパーマーケットが好きだ。どの国にいってもスーパーに行くのが楽しみだ。この世で一番好きなのは、と聞かれたらスーパーと答えるだろう。

夜にメンチカツを揚げるということになっていたので、その分の時間も確保しなければいけなかった。子を保育園に迎えに行き、お風呂に入るまでの時間でバナナ・シフォンケーキを焼いた。新しく届いたハンドミキサーを使った。なんとメレンゲが旧ハンドミキサーの1/3ぐらいの時間で出来上がった。これはすごい。いっきにお菓子作りへの気持ちが上がる。もっと作りたくなる。

これは翌朝に撮った。いつになく崩れが少なかった気がする。そしてめちゃくちゃ美味しかった。シフォンケーキはバターも使わないし砂糖も少なく、軽いので、食べていて罪悪感がない。

メンチカツは、オリーブオイルで揚げることにした。もったいないような気もするけど、オリーブオイルを使うと揚げ物のにおいがまったくしない。しかもこれまた食べる時の罪悪感がない。

そんな感じで休日はあっという間に終わっていく。

Wednesday 8 February 2023

閾値を広げる アレルギー負荷試験2回目

 今週は重要なイベントがいくつかあり、日曜の夜にはプレッシャーを感じていた。プレッシャーに「押しつぶされる」というほどではない。

まずは6日の月曜、朝早くに仕事で遠くまで行き、行ったかと思うと2時間後には早退した。何のためかというと、小学校の保護者説明会。来年度、子は小学生になるのである。この優先順位は高かった。

同じ時間帯、その裏では、子の整形外科通院があった。これは体を半分に割って行くわけにはいかないので相方にお願いした。日本語がよくわからないかもしれないけど、みたところ右腕は回復してきているので、たぶんわからなくても大きな問題はないと思った。保育園に迎えに行ってもらって、そのまま病院へ。

2件とも3時ごろに終わり、なんとか終了。小学校への不安はさておき。

7日の火曜はフルに働く。授業と会議で空き時間がほぼない。

そしてきょう、8日。メインはこれである。アレルギー負荷試験。1月に行ったのがクルミで、今回はいよいよピーナッツだ。ラスボス、最強の敵と言っても良い。

2歳の3月、子はこれを食べて死にかけたのだ。お風呂で真っ青になっていたこと、吐いたこと、段々と意識が遠のいていく様子、目が閉じていく様子、叫びながら頬を何度も叩いたこと、救急車に乗りながら、この子は死ぬのかもしれないと覚悟した時のこと、意識を取り戻して病院で眠った瞬間号泣したこと、すべてを鮮明に覚えている。これまで自分がいかにアレルギーを甘くみていたかを痛いほど思い知った。

そのピーナッツを食べる。ほんの少し、0.05gをまず食べる。それから時間を置いて0.1g。怖くはあったものの、1ヶ月前にくるみの試験で症状が出なかったのと、だいたいの要領がわかっていたので準備もそこまで手間取らずにできた。そして、この病院のこの環境なら、何が起きてもきっと大丈夫だという確信があったので、不安も抑えられた。

それにしても持参するものが多い。朝8:30〜午後までずっと病院のベッドにいることになるので、退屈しないように、ぬりえ、レゴ、i pad、本などなどたくさん持っていく。さらに、症状が出て入院が必要になったときのための着替えや洗面用具も持っていかなければいけない。それに提出の必要な書類がいくつか。水のボトルと、ピーナッツと一緒に食べるためのパン、チョコレートクリーム。そしてお昼ご飯のおむすび。キャンプ並みの荷物だ。最も大事なのは、ピーナッツを持っていくこと。先週のうちにスーパーで買っておいた。「落花生」と書いてあって、まあこれで間違いないだろうなと思いながらおそるおそる買った。

9時半ごろから始まった。2回食べたが結果的に症状が出なかった。1回目を食べたあとに、しつこいほど「大丈夫?」ときいたけどどうやら大丈夫らしかった。4年間で体質の変化もあったのかもしれない。ホッとした。心からホッとした。

会計を済ませて(といっても0円)、病院の休憩場所で、きのうパパが焼いたマフィンを食べ、仮面ライダーのぬりえを買ってあげて、帰った。3時ごろ家に着いた。

「はあ、よかった」「がんばったね」と何度言ったことだろう。本当によかった。こうやって少しずつ世界は広がっていくのだ。

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完全にクリアはしなくても、閾値をひろげていくこと。ここ半年くらいでいろんなことに当てはまることに気づいた。9月ごろ、アレルギー検査の説明で、閾値をひろげるという話を聞いた時に、なるほどと思った。ちょうどそのあと行った合気道でストレッチをしたとき、同じだと感じた。いつものストレッチとは違って、ギリギリまで相手に押してもらって伸ばすストレッチだったのだが、この後から、可動域、つまりが広がった気がした。それからストレッチのやり方を変えて、人に押してもらうようにしている。そのうち開脚がペタンとできるようになるのではと期待しながら。

勉強や人生経験、同じことが言えるのかもしれないと思っている。閾値を広げる。完璧じゃなくてもいいから。少しずつ。

話は戻って、くるみとピーナッツはここから食べてよいというわけではなくて3月の診察を待つことになる。これから長ーい付き合い(というか、たたかい?)になるのかもしれないが、少しずつ閾値を広げていくことになるんだと思う。

そんなこんなで今週のストレスフルな大イベントはいったん終了。ぐったり疲れてしまった。ストレスというのは、必ずしも敵ではない。外的な「押し」があるからこそ動ける機会でもある。というようにポジティブにとらえていきたい。「なんでこんなことやらなきゃいけないんだよ」ではなくて。

Saturday 4 February 2023

名前を教えておいてね

先日、子とお風呂に入りながらの会話

私「大きくなったら、イタリアに住むかもしれない?」

子「うん、でもさ、そのまえにママとパパがどこにいるか教えておいてね。ほら、がっこう、じゃなくてなんていう学校か、とか。たとえば、びょういん、じゃなくて自衛隊中央病院、とか、名前があるでしょ、それを、行く前に書いておいてね」

「そうか、わかった。わかったよ」と言いながらも、かわいすぎてそれ以外に言葉が出なかった。この年齢の子にとってはいま、何よりも親が世界なのだということを実感した。

私の勤務している学校の名前を教えてあげたら、子はそのあとずっと、ひとり言のように呟いていた。

Thursday 2 February 2023

アルコールはよくない

寒いけど先週よりだいぶマシ。いつの間にか2月になってしまった。早い。

毎朝、前日のニューヨーク・タイムズを読んでいる。国際版なので薄いけど朝めくるにはちょうどいい。1週間くらい前だったと思うが、「少量でもアルコールは体に良くない」という記事があった

まあ知ってるんだけどねと思った。今までも似たような記事は何度も目にしている。読まなくてもわかる。アルコールが体に良いわけがない。アルコールを売りたい企業の仕組みのなかにしっかりはまってしまっている消費者と、その消費者の言い訳で「少しならいいよね」という説ができているだけのことだ。

良いわけがない。

ふらふらになるまで飲むことは滅多にないが、夕方にワインを飲むのが習慣になっていたのでこれを機に遠ざかってみようと思った。何度もそう思ったことはあるが家人が買ってくると結局また振り出しに戻るのである。

それが、今回は「アルコールは良くないらしい」と彼も言い始めた。おお、と思って話を聞くと、アスベストと同じくらよくない、と。うーん。科学的根拠はわからないけど、どうやら買わない方向らしい。

ということでここしばらくアルコールがうちにはない。もともとそんなに消費する家ではなかったので、そんなに我慢している感覚はない。ただ、「なんとなく」買うことをやめただけのことだ。根絶したわけではないので機会があったら飲むだろう。毒とも思っていない。

それでも、飲まないことで無駄な出費もゴミも減ったし自分の生活には何の影響もないので、これからもこんな感じでいけるといいと「ゆるく」構えている。

ありがとうとカルボナーラ

 新学期スタート。 子が帰ってくる時間に家に人がいる、というこの幸せ。保育園は4時とか5時まで預けていたのでこんなことはなかったけど小学校は本当に「帰ってくる」ので誰かいないといけない。自分が仕事していてその時間に家でFが子を迎えてくれているというこの安心感は、あらためて、ほかの...