朝の離乳食については昨日書いたのでそれ以外について。
瓶詰めの離乳食で適当に済ますのかなー(イタリア人面倒がりそうだし)と思っていたら、結構手間をかけて離乳食を作っていることが分かった。
まあ、一例しか知らないけど。
作り方。
にんじん、ズッキーニ、じゃがいも、なんらかの葉野菜を適当に切ってゆでる。
茹で上がったら、passinoと言われる器具を使ってすりつぶす。
ここでブレンダーを使うと楽なのに!と思うが、「空気を含んでしまうからブレンダーはダメ」らしい。
なぜ空気を含むとダメなのか?
おなかに空気がたまるから、と。
うーん。
…そうかな?
このクラシックな器具を好んで使うあたり、イタリアらしい。
オートマ車よりマニュアル車、電子レンジよりオーブン、調理用の火はいちいちマッチやライターでつける…と、挙げ始めたらキリがない。あ、あと、ファストフードよりスローフード。
スタイルにこだわりを持つが故の効率の悪さ。
たまには効率を優先させても良いのでは、と思うのだが。
嗚呼、愛すべきイタリア、イタリア人たち。
話を戻そう。
こうしてできあがったスープ状の野菜はbrodo vegetale(ブロド・ヴェジェターレ)と呼ばれる。これで出来上がりかというとそうはいかない。
パスタ投入である。
期待を裏切らずに、パスタ。
イタリアだから!
どういうパスタかというと、pastina(パスティーナ)という、極小の、赤ちゃん用のパスタがあるのだ。これは驚きである。いやもうさすがとしか言いようがない。さすがイタリア。
離乳食として何種類かのパスタがスーパーには必ず売られている。4か月から、とか6か月から、と表記してある。
大人が食べるものとは成分も少し違うらしい。
極小と言ってもどれくらい小さいかというと、米粒より小さく、塩粒より大きいくらい。一見、粉だ。クスクスとかキヌアによく似ている。
これをさきほどのブロド・ヴェジェターレに入れる。スプーン三、四杯くらい。それから2分間茹でるとできあがり。
できあがったらオリーブオイルとパルミジャーノをかける。
やっぱり期待を裏切らない。
牛乳やヨーグルトは1歳になるまであげてはいけないと言いながら、パルミジャーノは「美味しいからok」らしい。
嗚呼、イタリア!
ただしオリーブオイルもパルミジャーノも大人と同じ、質の良いものを使う。
それで、このパスタが気に入ったらしく、こどもはすごい勢いで食べる。大人と同じくらいの量を、一皿ぶんペロリとたいらげる。何の味付けもしないが、素材そのままの味が美味しいのだろう。食べすぎではないのかと心配したが、イタリア人曰く、ただの野菜なんだし、大丈夫、らしい。
大人が食べるものも実はちょっと似ていて、素材そのままの味にオリーブオイルとパルミジャーノと塩、みたいな食べかたをする。
なるほどこうやってイタリア人はイタリア人になっていくのである。
イタリア人をイタリア人たらしめる要素がこうやって細胞に刻まれていく。