『マンションポエム 東京論』 大山顕
これは傑作だった。90年代から今に至るまでのマンションの広告コピーを1600超集めて、分析したもの。と書くと簡単に聞こえるが、それはもう深い世界。建築、地理、社会学、言語学、歴史、ジェンダー、そのへんをいっきにカバーしてしまう。300ページを超える分厚い本だが、実際の広告も入ってくるのでさほど苦なく読める。世の中の見方が変わる。マンションの広告を馬鹿にしているわけではなく、愛あるからこそできることだろう。これぞライフワークだろう。おもしろい本を読みたい人に、ぜひおすすめしたい本。傑作だ。
『おいしいものだけ、たべていこう』登坂淳一
人気の元NHKアナウンサーの登坂さんが、いつの間にかパパになっていたらしく、家族のために料理をつくる記録。ろくに料理をしないと、こんなところにつまずくのか、とまさか想像もしない目線が加わる。登坂さんといえば、当時の人気っぷりはすごかった。東日本大震災のときに、応援として東京に戻ってきたときの、あの全国での驚きと喜びをリアルタイムで見ていた。「まろ」というニックネームがあって、テレビに出たときはTwitter上がたいへんな騒ぎだったのをよく覚えている。そして黒い髪がなぜ突然白くなったのか、とか、いろいろな憶測がとんでいた。15年前、世界はとても平和だったのだ。NHKをやめたというのはどこかできいたけど、その後どうなっていたか知らなかった。自分がテレビを持たなくなったのもあるだろう。もう54歳だそうで、こどもが生まれたのは最近。結婚するにしても、家庭を持つにしても、有名なひとは大変だろうな。。。読んでいて誠実さ伝わってくる。これに励まされて料理をはじめる人が増えればいいと思う。
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ここ1年?2年くらいだろうか、読書の仕方が変わったと思っている。
どうせ読むなら質の良い本を読みたいと思う。だけど何を読めばいいかわからない、という状況が多かった。なんとなく手にとっても大したことないことも多い。それが、たいてい「次に読んでみたい本」が常にあるようになった。
何が変わったかというと、雑誌の書評を参考にするようになったため。とくに文春の「今週の必読」は毎週必ず読む。そのほかの雑誌も読んでみると同じ本が紹介されていることがある。ピンときたものだけ、携帯にメモをとっている。思い出したら図書館で予約をする。自分の手元に回ってくるまでに半年以上かかるものもあるがそれでも気長に待っている。(わざわざ買うことはない。ものを増やしたくないため。)待ちに待った本が手元に回ってくるときの「予約確保」のメールは、じんわりと嬉しい。サプライズでプレゼントをもらうような感じがする。待ったからこその喜びもある。借りると、だいたい次に予約が入っているので、なんとかして2週間で読み切ってしまわなければいけない。これもまた借りることのメリットである。買ったらがんばって読もうとはしないから。というわけでわたしの生活に図書館は必要不可欠なのである。
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