Sunday 29 March 2015

ニューヨーク2日目: MoMA

朝はだいぶ早くに目が覚め、その後からちっとも眠れなかった。時差ぼけ。到着した昨日は、午前中に着いたにも関わらず何もしなかったわけで、すぐにでも出かけたい欲があった。それで、着替えて、外に出たらすごく寒かった。息が白い。手がかじかむ。スカーフ無しで一日過ごせそうにないなと思ったのですぐにスカーフを取りに戻った。ニューヨークは寒い。

MoMAに行こうと思ってガイドブックを開いたら、金曜の4〜8時は無料だという。だったら午後から行ったほうがいい。午前中は何か別のことをしよう。

行き先を決めずにとりあえず地下鉄に乗った。地図を見ながら、とにかくダウンタウンの方に南下して行くことにした。ウォールストリートあたりで降りれば、ワールド・トレード・センター跡も見ることができる。しかし乗った地下鉄はそこまで行かなかった。あと2つなのに。あとから聞いて知ったのだが、特急と各停があるらしい。仕方なく市庁舎前で降りてうろうろしてみることにした。

歩き回るにはかなり冷えている。地図を見ながらでないとうまく歩けないのだが、手をポケットから出すのが憚られる。もうすぐ4月だというのに。

そのうちウォールストリートに着いた。確かにあの特徴のある形の高層ビルがそびえ立っている。証券取引所がすごい迫力。特にビジネスマンらしき人たちは見なかった。働いている最中だから外には出ないのだろう。いたるところに見られる星条旗が、嫌でもアメリカを感じさせる。彼らの歩んで来た200年くらいの歴史を見せつけられる。

そこからワールド・トレード・センター跡へ。今はプールになっている。プールと言っても泳げるわけではない。だけどそれ以外の言い方は知らない。

犠牲者の名前が刻んである。やっぱり生々しい。ちょうどここに飛行機が突っ込んで来たのかと想像してみたら、9月11日の惨状がよりリアルに迫って来た。この場に、人が落ちて来たりしたんだなあと。当時私は高校生でもちろんテレビでしかその様子を見なかったのだが、ここまで来てようやく人ごとじゃない感じがしたし、本当に地球を揺るがす大きな事件が起きたのだということを実感した。

そこから、チャイナタウンまでてくてく歩くことにした。映画で見たそのままの景色が広がっている。やはりアジア人だからだろうか、チャイナタウンに入ると落ち着く。欧米には、荘厳できれいな建物がいっぱいあって、それも素敵なんだけど、やっぱりこのごちゃごちゃした感じに街としての活気を感じる。看板や売っているものが、やっぱり欧米には無いこまかさ。

それにしてもチャイナタウンは結構大きくて、アメリカにいるという事実をほぼ忘れてしまいそうになる。聞こえてくる言語も、目に映るものも、完全に中国の街角だ。ここまで完璧にコミュニティを作り上げるとは。うーん、やっぱり中国人だ。敵わん。

小籠包とか、炒飯とか、中華が食べたくなった。Joe's Shanghaiという店を地球の歩き方で見つけたのでそこに行くことにした。東京のミッドタウンにも店があるらしい。一番おすすめの小籠包にした。寒かったので豆腐と野菜が入ったスープも頼んだ。全部で15ドルくらい。満足。ごはんらしいごはんを食べて落ち着いた。

リトル・イタリーを突っ切り、Spring St.から地下鉄に乗った。グランド・セントラル駅に行ってみた。なるほどこれがあの有名なコンコースか。とてもきれいな駅である。日本で言うと、どこの駅にあたるんだろう。同じようなのはたぶん無い。

それから知人に会った。38st. 5ave.で待ち合わせる。オフィスにおじゃますることができた。色々な国籍の人たちがいる。ニューヨークで働くってどんな感じだろう。同じ会社勤めでも東京よりマシなんじゃないかと、漠然と思う。同じアパートにいるイタリア人曰く「上司にもyouって言うのよここの人たち」。たしかに。

それから少し歩いてMoMAに行った。この辺で、歩き疲れてくる。MoMAに入ろうとする人たちの行列がすごい。一体どこにMoMA本体があるのか分からないまま、とりあえず列に並ぶ。人が多いだろうとは思っていたけど、確かに、館内もごった返していた。ピカソ、ゴッホ、セザンヌ、ゴーギャン、ルソー、マグリット、ダリ…これだけの有名作品をこれだけ多くの人に一気に見せるというのはかなりの大判振る舞いだ。作品を傷めるかもしれないなどの危険性については特に考えないのだろうか。

椅子に座ったあたりで、猛烈な眠気に襲われる。これはやばい。身体が本気で睡眠を欲しがっている。こんなにうとうとすることは普段の生活ではまず無い。

持ち歩いていた一眼レフカメラの調子がおかしくなった。そろそろ買い替え時なのだろうか。いずれにせよ使い方が荒いせいだと思う。

本当に疲れたので、もうここからは大人しく帰ることにした。帰るとイタリア人が、ラビオリをいっしょに食べないかと勧めてくる。有り難い。働いている店で、残りをもらったらしい。とても美味しかった。デザートを買いにわざわざ出かけて行った。こういうの、マナーだと思っているんだろうなあ。限られた時間だけどきちんと顔を合わせてお話をするあたり、イタリア人らしいなあと思った。キャロット・ケーキと、チーズケーキを買って来てくれた。強烈に甘い。2人で色々話した。死刑制度とか、馬鹿な男について。

どうしたわけかお湯が出なかったのでシャワーは我慢してそのまま寝た。横になったらすぐ眠りに落ちた。

で、今朝は9時半ぐらいに起きて、外を見るとなんと雪である。出かける気がしない。もうすぐ4月だというのに。

ありがとうとカルボナーラ

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