Sunday 12 June 2022

リアルに思い出した子の赤ちゃん時代

 友人から連絡が来て、会いに行くことになった。8ヶ月の子がいる。「赤ちゃんざかり」でそれはそれはかわいかった。あったかくて、やわらかくて、軽い。永遠に抱っこしていられるとさえ思う。20kgある自分の子に比べると、本当に軽く感じる。

「週末は夫が不在でワンオペ」らしい。昼を食べてから、家におじゃますることになった。こどもが自由に動き回るにはやはり家がいいだろうから。ハイハイはまだしない。片手でずり這いするような感じ。だけど自由にどこにでも動き回る。何にでも興味があって、家の隅々まで行っていろいろなものを触っている。振り返ってニコーっとする。ああ、赤ちゃんだ。かわいい。

そうしているうちに思い出してきた。この赤ちゃんの時期がいかに大変だったかを。動き回る子を見つめて、「さて、どうする」と思うわけだ。絶望する。一日中家にいるわけにもいかない。かと言って放っておくわけでもないので5秒でも目を離すことができない。話そうにも、会話ができるわけでもない。誰か、助けてくれ、と思う。手あたり次第友人に連絡してみる。週末に限らず、会う人と予定を決めておく。特に昼食。そうでもないとやってられない。ああ、ありありと思い出してきた。自分がご飯を食べている間に抱っこしておいてくれる人を見つけるため。トイレ行っている間にみてくれている人を見つけるため。そして何よりも、話し相手になってくれる人を見つけるため。私の、話し相手。8ヶ月ともなるとだいぶ身体も丈夫になってきているのであちこち連れ回ることもできる。だから朝から夕方までずっと外出していることも多かった。人の手が欲しかった。思い切って飛行機に乗せて実家に帰ったことが何度あっただろう。あのころ。用もないのに職場に何度も連れて行った。仕事に戻りたかった。でも保育園は見つかりそうになかった。今思うと、それはもう充実した日々だった。8ヶ月なんてもう最高にかわいいのだから。
だけど、たとえばPCの画面を見る(本当に、少し、見るだけの)時間とか、本を読む時間とか、そういうものはまったくと言っていいほど取れなかった。起きていれば早く寝てくれと思うし、寝ていれば早く起きた顔が見たいとも思う。これはもう、本当に(こういう言い方は良く無いと思うけど)経験した人にしかわからないと思う。そして数ヶ月後、1歳の誕生日がきて、一緒に歩んだ日々を振り返り、あふれる涙。

(赤ちゃんはかわいいけど、他人の赤ちゃんを抱っこするので十分だ…。)

そこらじゅうを這い回り、なんでも口に入れる赤ちゃんを見ながらそう思った。あの時期に戻りたいか?答えはNOだ。かけがえのない日々だったが、過去は過去だ。かけがえがないのは、いま、目の前にいる我が子なのだ。

ありがとうとカルボナーラ

 新学期スタート。 子が帰ってくる時間に家に人がいる、というこの幸せ。保育園は4時とか5時まで預けていたのでこんなことはなかったけど小学校は本当に「帰ってくる」ので誰かいないといけない。自分が仕事していてその時間に家でFが子を迎えてくれているというこの安心感は、あらためて、ほかの...