あっという間に4月が終わろうとしている。始まりの週は永遠に続くかと思うほど長く感じた。ずっと昔のことのように思える。新しい生活パターンに慣れ始めてからは、すべるように毎日が流れていく。
日々を坦々と過ごすことに心がけている。休日だろうが平日だろうが、同じ時間に起きて同じ時間に寝ること。
だいたいいつも、同じようなものを同じ時間に食べている。朝は、あれば何か甘いもの。昼はスパゲティとゆでたまご。夕飯には、この季節は水菜が美味しい。一袋買って、ぜんぶハサミでばさばさと切って食べる。
以前に比べて、休日がそれほど苦ではなくなってきた。子といっしょにいるのが大変ではなくなったおかげだ。着替えも歯磨きもトイレも自分でできるようになった。焦らずとも前に進むものだ。
この季節になると、2年前を思い出す。休校、休園が続いた2ヶ月間のことを。今考えると、やはりあれば非常事態だった。そして異常事態だった。どうやって毎日を過ごそうかと考えた。こどもと、3人で家にいる。スーパーと公園と家の行き来で、なんとか楽しみを見出そうとしたものだった。
結局のところ楽しみは日々のなかにあることに気づいたのだった。やるべきことをこなしていれば1日は確実に過ぎていくということがわかった。その当時、A5のノートを一冊買って、朝一番にその日の日付(年号から)を書き、やるべきことを書き出した。たとえば「豆をゆでる」「読書」「運動10分」など。終わったら赤いマジックで消していく。休校の2ヶ月が終わってもその習慣をしばらく続けた。
あの2ヶ月は自分のなかで大きな意味を持っている。生きていくこと、そのものを見直した期間だったと思う。そして、こうやって生きていけば何があっても大丈夫だという自信につながっている。
坦々、といえば、先日、どうしても坦々麺が食べたくて某有名中華料理屋に行ってみた。これが大ハズレ。参った。「オリジナル坦々麺」という名前を信じるべきではなかった。有名店なので行ったことで話題にはなるだろうけど、それだけだった。