そうか三連休なのか、と気づいたのは先週。3連休でも2連休でも、もはやあまり関係ない。夏休みはもう目の前である。
土曜。
雨が降ったり止んだりの1日。友人が講師をしているピアノ教室の発表会に行ってみた。どんな感じなのか興味があったのと、少し外に出て日常にないことをしたいという気持ちがあった。何かしらの刺激が欲しかった。短時間でも良いから、電車に乗ってどこかに行って誰かと話したい、と思った。
小さい子たちが一生懸命ピアノを弾いていた。自分はなぜピアノがうまくいかなかったのか、を考えずにはいられなかった。それでも、今だって「ダメ」ではないのではないか?と思った。ピアノにおいて自分を「失敗した」と決めつけているのは自分なのだ。まだ人生終わっていない。始めるなら今でも遅くない…。そんなことを考えながらいわゆる「一般の人々」のピアノ演奏を聴いた。小さい子から大人まで。ここに至るまでにどれだけの苦労があったのだろう。
最後に友人が講師としてステージに出て、演奏をした。弾き始めてもいないのに涙が出てきた。1人の人が、これだけの技能を身につけるのに、どれほどの努力と時間を要するのだろう。そして、何十人もの生徒たちの「ピアノが弾きたい」というごくシンプルな願望に寄り添う、ピアノの先生。なんてすばらしい職業を彼女はしているんだろう。ピアノという楽器が発明されたずっとずっと昔から、この世の中に存在した職業だろうけど、今も昔もその根本は変わっていないのだ。
いろんな想いがこみあげて泣けてきた。
そもそも音楽の生演奏を聴きに行くということがない。脳の、普段あまり刺激されていない部分をガツンと刺激された感じがした。短時間だったけど行ってよかった。
だいたいいつもそうなのだ。誰かの誘いであれなんであれ、外出するのに「行こうかどうしようか」と思って「行かなければよかった」というのは滅多にない。ほとんどの場合が行ってよかったと思える。これは私の人生における経験値による。
帰り道、いつもの生地屋さんでインド綿を衝動買いした。
この発色と、軽さと柔らかさを目の前にして買わないわけにはいきませんでした…。買っただけで結局何も作らず、ということになるのかもしれない。それでも買った。昨日からずっと肩にかけたり体に巻き付けたりしながら機嫌よく過ごしている。気に入った布が手元にある、それだけで機嫌がよくなるのです。