7月31日の午後、無事にキエフ、ウクライナに着いた。イタリアとの時差は1時間。
フライトは結構長く感じた。3時間ぐらいあっという間だと思っていたのだが、機内サービスも特にないし、席は狭いしで、あっという間とはいかなかった。使用したのはウクライナ航空PS 306。
しかしよくしゃべる乗客たちだった。イタリア人とウクライナ人どっちが多いのかは分からないけど、着陸時には拍手が起きた。
空港に着いて最初の印象は、結構きれいということです。つまり、看板が壊れたり床が汚れたりしていなくて、清潔感がある。ローマより断然整っている。しかし、それと同時に暗い。電気が無いか、あるけどつけていない。東京と比べたら3分の1ぐらいの明るさではないかな。キリル文字とこの暗い雰囲気は、007シリーズの"From Russia with Love"を思い出す。柱の影からタチアナ・ロマノヴァが出てきそうだ。勝手なイメージ。
まずは空港内で両替をする。90ユーロが2088フリヴニャ。どこかに旅をする時に必ずおさえておきたいのが、空港からの移動手段だ。私にとってはもっとも緊張するし気を張る点でもある。今回は友人から言われたとおり、タクシーにしてみた。相場を聞いていたので、500フリヴニャと申し出た運転手は断った。
タクシーから見えるのは変な形の建物ばかり。無機質というべきか何というか。空気は、肌寒いくらい。長袖を持ってはいるものの、太陽ギンギラギンのイタリア国から来る人たちには簡単に切り替えられない湿度と気温だ。
外国について本や映像でたくさんのものが得られる。
けれど実際に異国の地を訪ねてみると、本や映像がそのうちのほんの数パーセントでしかないということに気づく。空気、におい、湿度、ざわめき、味。そういったものはやっぱり実際に行ってみないと全然分からないし、ネットでいくら見たって、分かったことにならない。
口より身体を動かせ、つべこべ言わずに行動に移せ、というのは、常日頃自分に言い聞かせていることでもある。言い訳するよりも実際にやってみること。
ウクライナなんて遠いと思っていたし、危ない国だと思っていた。だから自分が行くことになるとは思わなかった。でも、遠くて危ないと「思っていた」に過ぎない。実際に来てみて分かる。思っていたような危なさは無いし、遠くもなかった。
友達が「ローマより危なくないと思うよ」と言っていたが、事実だ。路上の物乞いもほとんどいないし、ドラッグやってる人もいない。まあ、1泊しかしてないから分からないけど。
イタリアにいると、自分のせいじゃなくてもいつの間にか権利が侵害されるという恐れに常にさらされている。銀行にお金を預けてもそれがちゃんと保たれているか心配だし、フライトの時間に間に合うように空港に行っても勝手に飛行機が飛んでっちゃう恐れがある。例えば昨日の場合だって、急いで搭乗ゲートに行ったら別のゲートに変更になってました、「ごめんね知らせてなくて」みたいなことも簡単に想像できた。実際にそうならなかったから良かったものの。
ホテルの窓からはこういう景色が見える↓
独立広場。去年、ニュースで見た時は黒こげだったのに。(The Huffington Postから借りた画像↓)ここであの騒動が起きていたとは。今となってはにわかには信じがたいほど平和な広場である。
当時、私が今泊まっているホテルからスナイパーが人を撃って殺していたという話もあるらしい。確かに、スナイパーにとってこのホテルは完璧なロケーションにある。
夜はボルシチを食べた。サワークリームを入れると、思った以上に鮮やかなピンク色になった。とても美味しかった。それと、ちょうど村上春樹のエッセイで、シーザー・サラダについて読んだばかりだったのでシーザー・サラダをたのんでみた。鶏肉とベーコンが盛りだくさんという、スタンダードからは外れたものが出て来た。ちょっと村上さんに報告したくなった。美味しかったからよし◎
当時、私が今泊まっているホテルからスナイパーが人を撃って殺していたという話もあるらしい。確かに、スナイパーにとってこのホテルは完璧なロケーションにある。
夜はボルシチを食べた。サワークリームを入れると、思った以上に鮮やかなピンク色になった。とても美味しかった。それと、ちょうど村上春樹のエッセイで、シーザー・サラダについて読んだばかりだったのでシーザー・サラダをたのんでみた。鶏肉とベーコンが盛りだくさんという、スタンダードからは外れたものが出て来た。ちょっと村上さんに報告したくなった。美味しかったからよし◎