Wednesday 10 August 2016

逆子レポート(1) 27~33週

実は現在妊娠37週です。ここまでどうして書かなかったか、というと、極めて私的な出来事であり公にする必要も無いだろうと思っていたから。

それなのに、予定日2週間前になってどうして公にしたかというと1つ書きたい話題があったから。どうしても、今書いておきたいことが。

それは;

外回転術

ご存知の方はそう多くはないと思う。というのも、関係が無ければ無いまま、問題なくLife goes onだから。これを終えて逆子ではなくなった今、書いておきたいと思った。

全部書くと長くなるので、外回転自体については次に書くことになる。まずはここに至るまでの経過とそれ以外にとった色々な方法について。

私のように「逆子をなんとかせねば」と必死になっている人が世の中(世界中)にはきっとたくさんいる。少しでもその参考になればと思った。というのも、私自身、色々な方の書いたブログ等を読んでかなり参考にさせてもらったし勇気をもらった(あるいは落胆もした)から。実際に体験した者として、公に記録しておく価値はあると思った。


【逆子だと何が困るのか】
産まれてくる胎児は通常頭が下にあり、脚が上にあるのだが、これが逆になっているのが逆子。そのまま産まれてくるとなると、身体のなかで1番大きい頭部が1番最後に出てくることになり、時間がかかって低酸素状態になったりする。危険。昔は「逆子だけどそのまま産んだ」という例も多かったらしいが、最近では産院がそもそもそれを許さないという場合が多い。だから最初から帝王切開を選ぶ。


【私の場合】

◆27週頃

初めて「逆子ちゃんですね」と言われた。「えっ」と思いはしたものの、「この時期は逆子珍しくないですから特に何もしなくていい」と言われて明るく構えていた。体操ってどうやるんだろうと少し調べてみたりもしたけど、そもそも指示が出ていないので下手に体操してもなあと思ってそのままにしていた。この頃はまだ産休にも入っていなかったし、やることもたくさんあったので深く考えることは無かった。

◆29週

ところがそれから2週間と少しが経った29週と6日に次の検診を受けたところ、まだ逆子で
「体操を始めましょうか」と言われた。この辺りからだ、焦りはじめたのは。「逆子のままだったら帝王切開」という事実が、この時までは現実的ではなかった。つまりほとんど人ごとのように考えていた。いきなり迫ってきた現実。初産でもあり、おなかを切るのは避けたい、と思った。

寝る位置について指示をされた。そのとき胎児は左側に背骨があったので、右を上にして寝るのは厳禁、と言われた。

ここから真剣に、逆子体操を始めた。15分間お尻を高くした状態でいる体操。

日々これを続けたが直らず。

◆30週

いよいよ鍼灸を試してみようと思ったが、相方に止められた。自然に回ると信じていればそんな必要ない、と。周りの人たちにも「まだ回る可能性はある」と言われる。


◆32週

産休に入った。人と話すことが減った上に、気にするべきこと、やるべきことと言えば逆子をなんとかする、ということのみ。ノイローゼになりそうだった。ありとあらゆるウェブサイトを読みまくった。ネットの情報を飲み込み過ぎてはよくないとは言うものの、やっぱり止められなかった。

何が悲しかったかって、赤ちゃんがおなかにいるという事実はとても喜ばしいことなのに、それを素直に喜べていないこと。おなかを触るたびに「はぁ」とため息をついてしまうということ。こんなことしてたら罰があたるわ、と思った。子どもが欲しいなと思っていた時のことを考えると、帝王切開なんて大したことはないはず。どんな方法を使ってでも子どもが欲しかった。それが今、胎児の向きが違うだけでこんなに憂鬱になるなんて、と、わがままな自分を心の中で戒めた。

産休に入ってすぐだったと思うけど、検診に行ったらやっぱり逆子だと言われ、その足で知人の家族にすすめられた鍼灸院へ行った。32週です、と言うと「急いだほうがいいですので今日来て下さい」と言われた。

そんな感じで鍼灸には行ったのだが、2回でやめた。まず、遠過ぎるということ。そして実際に直っているのかどうか全然分からないのに「回ったんじゃないですかね」と言われてしまうということ。今だから言えるけど、あれはやっぱり適当に言っていたと思う。

この時期、胎児はおそらく2000gに達さないくらいの大きさ。触ってすぐ頭の位置が分かるほどではない。泳いでいるような感じもあり、おなかの上も下も同じような「ぴくぴく」「にょきー」の動きがあるので、一体どっちがどっちやら見当もつかない。やはり確実なのは産院に行ってエコーで見てもらうこと。ちなみにエコーで逆子チェックをするだけで3000円くらいとられる。ちょっと渋ってしまう額。

この時期、しゃっくりをよく感じた。これがだいぶ下のほうで感じていたので何度も「しゃっくり 胎動 逆子」など検索をして、下のほうにあれば逆子ではないと書いている人たちの体験を読み「よしこれは可能性ある」と希望を抱いていた。

◆33週
それでも逆子チェックに行った。「回ったんじゃないか」という期待が大きくなってきたのだが確信は無く、ええい、いくらかかろうが行ってしまえ、と思って行くことにした。するとやっぱり逆子のままだった。先生は「話しかけてあげて」などと言うものの、たぶんそういう精神的な面の問題ではないんじゃないのか、と私は思っていた。メルヘンの世界ではない。物理的に、この子は頭を上にしているのには何か理由があるのだ。

そこから、その足で今度はまったく違う鍼灸院に行った。もうこの時点では「お金が…」とかは考えなくなっていた。何が何でも回したかったし、週数から見るとかなり厳しい状況に突入しつつあるのが分かっていた。だいぶ焦っていた。

今考えてみればこの時期は7月で、まだ暑さもそれほどではなく、しかも身体の重さもそれほどではなかったので歩きやすかった。だからあっちこっち鍼灸に行ったりできるくらいフットワークも軽かった。

距離とネットの評判だけで選んだのだが行って正解だったと今は思っている。なんと費用がかかるのは初回のみ。逆子が回るまでそのあとは無料で処置をしてくれる。あと、何が良いかと言えば、エコードップラーという機械を使って胎児の心音を聞きながら処置をしてくれるので、心臓がどこで頭がどこで、というのが分かる。適当に「たぶんこのへん」とか「たぶん回った」という感じではない。

あと、先生の言葉もいろいろありがたくて「焦らずにやりましょう」と言われてほっとした。

(つづく)

万年筆、外出

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