◆35週
7/25。いよいよ35週になった。成育医療センターへの行き方を前日までにしっかり調べておいた。まだ回る可能性があると信じている相方はイマイチ外回転に現実味を感じていない。もう、面倒なので1人で行くことにした。どれくらい時間がかかるかも分からないし。その前の週だったかにストレッチをしていたとき股関節と恥骨の結合部を痛め、とても歩きづらくなっていた。だから時間をかけて行った。
初めて行った成育医療センターはとにかく大きくて、圧倒された。こんなに巨大な病院に入ったことは無かったかもしれない、と思った。そもそも小児科、産科であることをよく分からずに行っていたので、どうして院内がこんなにポップなのか、子どもばかりなのか、老人が見当たらないのかが不思議だった。いわゆる「病院(特に大きな病院特有)のにおい」がまったくしない。
その日は9時半の予約になっていたが9時前に着いた。カルテや診察券を作るためにいろいろな書類に記入をした。診察を待っている間には周りに妊婦らしき人たちが何人かいて、妊娠8週とか9週とかそれくらいの人たちが看護士からいろいろ説明を受けたりしていた。(「無痛分娩を希望されますか」と訊いているのを見て、やっぱり大きな病院は違うんだなあと思った。)
診察室に呼ばれると、医師が2人いた。女性1人、男性1人。
逆子のことを「骨盤位」と言う。さっそく超音波で確認をされた。これほどしっかりエコーで見てもらったことはなかったんではないか、というくらい結構長い時間、細かいところまで測定をしていた。私もモニターを見ていたが、一体何を測っているのか分からないくらい細かかった。あとで鍼灸の先生にそれを言ったら「本当に回せるのかどうか、判断は慎重にする必要があるから」と言っていた。なるほど。
ものすごく丁寧に外回転術の説明をされた。まずは逆子について。そして外回転にはどういうリスクがあるか、等。それまで考えていた大病院のイメージとはだいぶ異なり、医師はとにかく親切丁寧だった。
「ここまでの説明をきいて、それでも外回転を試してみたいと思いますか」
と言われて「はい」と答えた。分かりました、と言われて同意書の記入等説明を受けた。下からのお産にこだわりがありますか、と訊かれたが、それよりむしろおなかを切ることに抵抗があると答えた。医師はうなずいていた。
このとき特に迷いは無かった。「では予約を取りましょう」と37週に入った日にちを2つ提案されて、ちょうど2週間後の37週と0日を希望した。
次に来たときが外回転、というわけだ。だからその日のうちに血液検査とレントゲンを済ませた。まるまる午前中いっぱいかかった。費用は7500円くらいだったと思う。
一泊入院することになるのでその説明も受けた。同意書関連、記入するべきものがたくさんある。身元保証人を含めて私以外に2人分の家族のサインが必要だった。私も相方も、家族は近くに住んでいないので、一体どうやってサインをしてもらえばいいだろう、と思った。
帰り道、なんだかものすごい不安と孤独におそわれた。帰ってしばらくして、泣けてきた。大きな病院、初めての場所でまったく初めてのことをして、緊張とストレスでいっぱいだったのだと思う。そしてこの逆子にまつわる一連のできごとで、心身ともに疲れきっていた。
さらに、一体誰にどう頼っていいか分からなかった。そもそも頼るのが好きではない。「身元保証人」と言われて本当に私の身元を保証してくれる人がいるのか、と思った。前進しているはずなのに、心もとなくて仕方なかった。自分で調べて自分で見つけてきたこの方法を本当に頼っていいのか、その判断基準は自分の中にしか無かった。
それでも外回転当日までは2週間あるわけで、希望は捨てずに、少しだけど体操は続けた。ただ、最終手段が私にはある、という安心感はやはり大きかったので、それ以前よりは焦りもなく過ごせたような気がする。7月末〜8月の始めにかけて、何人もの友人知人に会った。人と話すのは本当に良い。
Wednesday, 10 August 2016
お父さんの回復、12月の疲れ
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